難破船から2機のヘリで同時に吊り上げ???
韓国の難破船の上に2機のコーストガードのAS365らしき機体が同時にホバリングしている映像が流れていました。
この馬鹿なパイロットたちはいったい何をしているのでしょうか、、、と叫んでみたくなります。
100メートルしかない全長の船の上で2機同時にホバリングすればいったいどうなるでしょうか。ヘリ同士の間隔はどう見ても50メートルくらいになります。
50メートル隣同士で1000馬力級のヘリが同時にホバリングして、ホイストで救助しようとすればどうなるか、お互いに衝突の危険性があり、相手の動きから目を離せませんし、お互いに相手の強いダウンウヲッシュに影響されて、安定したホバリングから急に跳ね飛ばされる可能性があります。
まともにホイストで救助するなら、同時にホバリングする必要はまったくといっていいほどないでしょう。
なぜか?
ホイストで吊り上げた要救助者はヘリの中へ収容して、その後どうするか、近くの岸辺か大きな船舶の上におろすことでしょう。
そしてまた現場の船に戻って、ホイストで吊り上げ手収容して、また岸辺へ送って行くことの繰り返しを行います。
2機でやるなら1機が船上なら、他機は岸辺とくるくる回るパターンを飛ぶことが普通です。2機が船上でホイストで救助、一緒に岸辺へ飛んで行って、要救助者を降ろすなどという馬鹿げた飛び方はしないでしょう。
一機がホイスト中なら、少しはなれたところで待機し、先行機が離れたらホイストに入るが普通です。
これは救助機が3機になっても、4機になっても同じことで、等間隔をあけてぐるぐる回って救助を繰り返すことが当たり前のやり方です。
これと同じ方法は、送電線鉄塔建設当時によくあった方法で、巨大送電線の鉄塔の基礎部分は、400トンとかの量の生コンが入り、1機ではとても足りないので2機のヘリが1日中、ぐるぐる回って2倍の生コンを運ぶことがありました。
これをわれわれは2機打ちと称していて、腕の悪いパイロットのとっては地獄の仕打ちでした。
なぜなら下手なパイロットはどうしてもスムースに吊り上げ、吊りおろしができなくて,時間がかかってしまいますので、上手なパイロットはどんどん距離をつめてきて気がついて、後ろを向いたら迫ってくるという状態になってしまいます。
一日中、追いかけまわされる悲惨な一日となります。たまに追い越されたり、、、、
たぶん韓国のコーストガードは同時吊り上げなどという馬鹿なことはしていないと思いますが、もしやろうとしていたのなら、1機ずつやったほうが早いよといらぬ指導をしないといけないことでしょう。
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