ドクターヘリ 1分1秒でも早く患者さんのもとへ、、、
ドクターヘリの有効性はなんと言っても、救急車では手遅れで亡くなる可能性がある患者さんの命を取り留めるところにあります。
外傷による大出血や心筋梗塞などによる心肺停止、そして脳障害などによる影響で早く救命処置をすれば助かったのに、手遅れでなくなってしまったというような事例を少しでも防ぐことがドクターヘリの効果の醍醐味です。
この効果を最大限有効にするのが、キーワード方式による、覚知同時要請と言われる方法です。
ドクターヘリは導入当初は119番で現場へ着いた救急隊が、患者さんと接触して、重症でヘリが有効と判断した場合に出動要請をかけるという方法で運航していました。
この方法では患者さんの家族などが119番をかけて救急車を要請してから、救急隊が現場に着いて患者さんを診るまでの時間、少なくともどんなに近い場所でも、ヘリが出発するまで10分i以上程度はかかってしまい、一番大切な初動の時間を無駄にしてしまっていました。
豊岡ドクターヘリが運航を開始するに当たって、センター長の小林先生がこのキーワード方式で運用することを提唱し、ブログによると前年度の出動数の88%もこの方式で救急車とヘリがほぼ同時に現場へ向け出発したことになります。
もちろん119番の不確かな情報で見切り発車しますので、当然、軽症事例や死亡確認でキャンセル引き返しとなる件数も1割程度は出ているようですが、初動の10分のロスで亡くなる可能性を出来るだけなくすと言う意味ではまったく問題のないロスでしょう。
この方式をもう一段階、改善する方法として、ひとつ提案があります。
普通、消防指令の方は119番通報を受けながら、パソコンで通報内容の内、住所などをパソコンに打ち込みながら復唱して通報者に応答し、確認したあとボタンを押すとスピーカーで消防署内に、パソコンの合成した女性の声で放送されるようです。
その後 ドクターヘリのホットラインで基地病院のドクターヘリ管理室へ電話による音声で、ヘリの出動要請となります。
パソコンの設定を変え、打ち込んだ出動要請のうち、ヘリがかかわるものは、パソコンのキー、ワンプッシュでヘリ運航管理室へも同時に表示出来るようにすれば、離陸前の大切な時間が30秒程度早くなりそうです。
患者情報や、ランデブーポイント情報などは、離陸後に十分伝達する時間はありそうですので、とりあえずの離陸指示をいかに早く出すかと言う点で、各消防指令とヘリ運航管理室とのパソコンのオンライン化も有効ではないかと言うことです。
運行管理と消防指令とのやり取りをペーパーレス化によって、間違いを防ぎ、時間の短縮を図る改善が有効であると思います。
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