ドクターヘリ ことしの10大ニュース、、
全国で40機以上となったドクターヘリは、新しいニュースとして取り上げられることも少なくなってきたのは、それだけ珍しいことではなくなったと言うことで、非常に良いことです。
10大ニュースといっても大きく報道されることがほとんどなかっただけに、選定するのは難しく、中々頭に浮かんで着ませんので、自分が記事として取り上げたものから、比較的大きなニュースになりそうなものを取り上げて、10大ニュースに変えたいと思います。
導入以来10年以上過ぎ、その間 事故らしい事故もなく安全に運航を続けていることは非常に高い評価に値することで、日本のヘリコプターの中でも特異な例と言えるでしょう。
今後もこの名誉ある記録を伸ばしていってほしいものです。
ことしのドクターヘリ10大ニュース
1、中国地方の各県 ドクターヘリ応援協定を結ぶ
2、奈良県もドクターヘリ導入へ
3、宮城県もドクターヘリ導入へ
4、神奈川県ドクターヘリ 故障により運航中止へ
5、愛媛県で防災ヘリによるドクターヘリ的運航へ
6、埼玉県で夜間ドクターヘリ運航再開 検討へ、、
7、ドクターヘリパイロット不足問題 国会で取り上げ
8、広島県ドクターヘリ 運航開始
9、麻酔科医師の移動もドクターヘリで?
10、相次ぐドクターカー導入、
11、埼玉県ドクターヘリ 格納庫完成
12、厚生労働省 ドクターヘリ広域運用奨励、
13、滋賀県ドクターヘリ 基地病院決定、
14、気仙沼に民間版ドクターヘリ、
15、兵庫県 2機目のドクターヘリ、加古川で運航開始
16、小型ジョット機による搬送 休止へ、
10大ニュースと言いながら16件となってしまいました。 時間と興味のある方は一度目をとおしてみてください。
ことしのブログ更新はこれでおしまいです。
ご愛読ありがとうございました。
来年度もどうぞよろしくお願いします。
良いお年をお迎えください。
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雪が降ると、ドクターヘリ、、、
雪が降るとドクターヘリの効率の良い運行が妨げられると言う現実があって、北海道や裏日本の地域ではずいぶんと苦労するものです。
降雪による視界不良、積雪地に離着陸するときの不安全などがその主なもので、12月から3月にかけての期間は天候不良による、離陸断念と言う回数が増えてしまいます。
一般的にはこのようなことが運航の障害となるのだと言うことで、認識されているのですが、実はこのほかにも少し厄介なことが良く起こり運航の障害となる場合があります。
たとえば、基地へリポートは通常は除雪機が入り、あっという間に降り積もった雪を取り除いていただける幸せな状態のところが増えていますが、実は除雪機が入らない、格納庫のドアの周りや、ヘリが駐機している場合はヘリの周りなどどうしても機械でできないところが出てきます。
そのようなところは誰がやるかと言えばやはりパイロットと整備士がスノーダンプなどを使って、人力でやるしかありません。
その雪を取り除かないとヘリを格納庫から出せなかったり、ヘリの周りの雪は、離陸のときに舞い上がって視界をさえぎることになったり、乗組員の乗降の時の障害になって捻挫したりしかねません。
また機械で除雪した場合はどうしても1センチ程度は残ることが多く、この雪が凍って、クルーが滑って転んで怪我をすると言う事も起こりがちです。
私が経験した事例では、ドクターヘリではなく、送電線建設の現場で起こったことで、朝一番に飛んできて着陸したところが薄く氷が張っていて、着陸して車輪のチョークを何とかはめてエンジンを止めることが出来ました。
車輪止めをかますために真っ先に機外へ降りた整備士は、もちろん滑って転びましたが、それを見ていた全員4名とも、すべるとわかっていても、自分たちが降りるときに見事に転び、うち1名は転んだ拍子に手をついたため肩を脱臼すると言う大怪我をした事がありました。
ドクターヘリの現場では東北地方の基地で、パイロットが除雪作業中転び、腰の骨を骨折する事例があり、交代のパイロットが来るまで運休したことがあります。
もちろんこのような運航メンバーだけではなく、一般の多くの方が、雪国では除雪中などに転んだり屋根から転落したりする怪我や、場合によっては死亡に至る事故に合うことも珍しいことではなく、ドクターヘリが飛ぶ一つの原因となっています。
運航クルーだけではなくもちろん医療クルーも、地上支援の消防隊員も同じ様に、雪や氷による、不意の事故にあう可能性があり、油断がならない季節です。
医療クルーと違い、運航クルーはやや高齢者が多いう事もあり、十分な注意が必要と言えそうです。
是非気をつけて、落ち着いて、無理をしないで、安全に頑張ってほしいものです。
ヘリの事故にはもちろんですが自分自身の事故にも注意が必要と言うことです。
大きく動いたか、ここ1週間の日本、、、
素人の私が 一有権者として日本の政治情勢を振り返って見るのも年の瀬には良いことかも知れません。
私はここ1週間の出来事が日本の戦後の歴史を大きく変える画期的な、転向点ではないかとひそかに喜んでいます。
日ごろから、朝日新聞、テレ朝、初め日本の主流マスゴミが日ごろから、きゃんきゃん吼えていたことがことごとく否定されて、安倍総理が理想とする方向へ大きく舵を切ったように思えてなりません。
韓国軍へ銃弾を貸与したことは、集団的自衛権や武器輸出への道を大きく開くことになったのは、ありがたくも、日本のマスゴミが心酔する、平和を象徴する、国連の要望であり、また日ごろからマスゴミが100%擁護している敵国、韓国からのありがたいお導きでありました。
おまけに銃弾の受け渡しについては、マスゴミの否定するすでに可決された特定秘密法案を絵に描いたような事例として韓国が秘密にするように要求するおまけまであったようです。
マスゴミの期待を裏切って、沖縄県知事が3000億円10年契約のお小遣い支給で辺野古の埋め立て受け入れると言う、左翼、中共支持派にとっては信じられない暴挙がなされることが内定して、ここが攻め時だと急遽判断したのか、安倍総理は、自民党内の反対を押し切ってまで一挙に攻勢に出る、靖国神社参拝を突然行いました。
この間、4,5日のきわめて短期間であって、しかも、アベノミクスの効果がはっきりと出た、7年ぶりの株価16000円を超えた時期をうまく利用しています。
しかも、安倍政権発足、ちょうど1年目の記念すべき日に、、
そして、ちょうど1週間前には、大東亜戦争の象徴であるゼロ戦を通して当時の日本人の心情を深く描いた、永遠のゼロと言う映画が大人気のうちに公開されたことも関係しているでしょう。
マスゴミは特定秘密法案で安倍内閣の支持率は50%を切ったとぬか喜びしていましたが、その後の短期間に大きく歴史が動いてしまったようです。
ネットの世界では安倍政権の支持率は80%、靖国参拝の支持率は75%にもなっているそうですから、安倍対マスコミの戦いは既に決着がついたようです。
靖国の参拝についてアメリカは怒っていると言う報道をマスコミはしていますが、英語が少しわかるものならそれがうそであると言う翻訳上のごまかしがあるそうで、そんなまやかしも、辺野古埋め立て前進で吹っ飛んでしまっています。
どうやら日本は70年以上続いた、押し続けられていた、敗戦国と言う縛りからやっと抜け出すと言う、活気的な歴史転換点に差し掛かったようです。
静岡消防ヘリ、遭難者落下事故 検証??、、、
12月27日 産経新聞 夕刊
昨日27日 サンケイ新聞の夕刊に上のような記事が出ました。
日本の航空事故調査と警察による犯罪捜査はいったいどうなっているのでしょうか。
ヘリコプターから者が落ちただけでも場合によっては事故調査が入りますし、ゆれた吊り荷が作業員の足に当たって骨折しただけでも事故調査となったことがあります。
まして吊り上げて救出した人が生きていたことは確かなようですのに、3メートルから落下させ当日は乱気流だったそうですが、救助できなくて翌日死亡しているのを発見されたそうです。
吊り上げた人を落とすだけでも大事故であり、まして理由はわからないようですが、結果的に死亡していたそうですから、明らかな航空事故であり、場合によっては業務上過失致死の疑いも濃厚でしょう。
それが事故から26日も過ぎて、検証をする、まして身内の消防当局がやったそうですから何おかいわんやです。
100歩譲って、身内が検証をすると言うことも必要でしょうし、警察も航空事故調査当局も別にやればなんと言うことはありませんが、鉄は熱いうちに打てではありませんが、なぜ事故に関する記憶や手順や連絡体制などの熱いうちにしないのでしょうか。
しかもこのようなことを記事にすると言うことは、新聞社、テレビ局などを呼びつけて、デモンストレーションでもやるように実演したのでしょう。
こんなことがいったい何になると言うのでしょう。
全くふざけた話です。 真の事故原因を突き止め、責任体制や、救助手順、基準、訓練などの改善をするためにも真摯な調査をしてほしいものです。
医療用小型ジェット機 休止へ、、
北海度で3年間に渡って試験運航していた医療用小型ジェット機(ドクタージェット)による長距離搬送は来年度以降の実運航をあきらめたようです。
その理由は運航費用が高額すぎることと、冬季の厳しい悪天候に十分対応できないことだそうです。
理由はそのように公表してはいますが、実態は運航回数が少なすぎるということではないかと思います。
ジェット機によって患者さんをある程度以上に長距離を搬送しなければならないと言う事態そのものがそれほど頻繁に起きないのは、日本はアフリカや中国の奥地ほど、人口密度がまばらでしかも設備、専門医がそろった病院が近くにないというようなことはないからでしょう。
日本で一番広い北海道のようなところでも、外れの稚内から大都会の札幌までヘリで1時間半程度の距離あり、防災ヘリで十分対応できるような距離であって、わざわざ飛行場しか離着陸できないジェット機を飛ばす機会は少なかったのでしょう。
運航費用が高すぎると言っていますが、実は医療機器を搭載した小型ジェット機を年中通して、拘束しているので、高いのは拘束料金で、運航費用ではないでしょう。
実際の直接運航費用は防災ヘリのベル412とそれほど変わることはないようですが、月に1回か2回の運航ではやはりどうしても費用対効果に無理があるようです。
さらに冬季間の天候による運航の不安定さを理由としてあげていますが、小型とは言えジェット機であって、計器飛行や凍結飛行状態での飛行も可能で、道内を飛ぶ定期便と比較してそれほど劣っているとは言えず、ヘリよりは就航率は高いでしょう。
つまりは当初 予想したほど使うことがなかったので、公的な費用で維持していくのは無理だと判断したのでしょうか、防災ヘリや自衛隊、海上保安庁の航空機など他の手段でということになったと思われます。
あったらあったほうがよいというものは世の中にはたくさんあって、それが費用対効果や安全性、実際にやるときの実現可能性、費用負担、そして実際の使用回数など、多くの条件がほぼ満足されて実用となり、国民のニーズに応えるということになりますが、ドクターヘリも導入に際してさまざまな議論と、実験運航などがあって、今日の姿があります。
ドクターヘリは全国で40機以上導入されて、一見、ほぼ順調に飛行しているようには見えますが、まだまだ解決しなければならないことは多数あるようです。
自衛隊PKO部隊 韓国軍へ銃弾1万発貸与、、、
思わぬニュースが飛び込んでくるものです。
アフリカの南スーダンへ派遣されている自衛隊のPKO部隊 施設部隊だそうですが、150キロはなれた別の場所で活動している韓国の施設部隊から依頼があって、5,5ミリ小銃弾を1万発貸したそうです。
マスコミでは武器輸出3原則やら、集団的自衛権の問題とやらを大上段に構えて議論しようとしているようにも見えますが、相手がマスコミの大好きな中韓が絡んでいて、攻め倦んでいるようです
どうやら韓国の現地部隊の指揮官が自衛隊の指揮官に直接泣きついてきたのが事実のようで、難民を多く抱えて、テロ集団に囲まれてしまって、手元の武器をながめて恐ろしくなったのが本当のところなのでしょう。
軍隊はすべてを自己完結できるのが当たり前で、どの程度の武器を持ち、食料は、通信は、補給はと抜かりなく準備して戦場に入るのが当たり前で、一発も打つ前から弾が足りないとは何をしていたのでしょうか。
おいおいと言いたくもなります。
こんな状態なら敵国 日本に借りたのではなくても、世間に隠したくもなるでしょうから、日本には頼んでないとか、輸送の安全を確保するため、秘密にしろと言ってあったのに公開したとか、色々と難癖をつけてきているようです。
このような状態では韓国軍は張子のトラ状態で、北朝鮮と戦ったらひとたまりもないかも知れません。
何しろ軍隊にとって一番肝心な武器弾薬がこの状態なら後は押して知るべしでしょう。
私が自衛隊に在籍した1970ころ、朝雲新聞と言う自衛隊関係の新聞の川柳募集で1位になった有名なものがあります。
たまに撃つ、弾がないのが玉にきず。 というのがありました。
それから40年以上過ぎ、わが国軍 自衛隊もずいぶんと立派になりました。
他国の軍隊に貸せるだけの銃弾を持っていた。 また貸せるような体制になっていた。 しかもそこは遠くアフリカの奥地だった。
40年前 そのようなことは全く想像も出来ませんでした。
全く 関係ありませんが 1973年ころ 大韓航空から朝日ヘリコプターへベル206の訓練に来た、韓国人パイロットの方とすこし一緒に勤務しました。
その方はもと海軍大尉だったそうですが、日本語ぺらぺら 日本人と全くかわりなく話しました。
聞いてみると、なんと高校まで日本にいたということ、朝鮮高校を出て韓国へ帰ったとの事でした。
今回 韓国軍の指揮官 大佐だったそうですが、自衛隊指揮官の1佐のかたと 以外に日本語で話し合ったかも知れないと密かに想像してしまいました。
余談でした、、、
ホンダジェット 型式検査承認取得 量産化へ、、
ホンダが開発していた、ビジネスジェットが12月23日 アメリカFAA連邦航空局から型式検査承認を受け、量産化へ向けテストフライトに入ることが出来るようになったそうです。
2010年に市場に出すと言う計画だったので、5年遅れで2015年販売を始める目標が視野に入ってきました。
日本の自動車メーカーがジェット機を売り出すのは初で、本田宗一郎氏がオートバイを作り始めた当時からの夢が実現することになりそうです。
大三菱はビジネスジェットはMU300としてすでに実現しましたが、アメリカに製造件を売り渡してしまい、その機体を航空自衛隊が輸入して使うというねじれた結果に終わってしまいました。
自動車メーカーは多かれ少なかれ航空機には興味を持っているようなニュースが多く漏れ聞こえてきていましたが、実際に挑戦して実現するのが、大トヨタや、日産でないところが面白いところです。
やはり、社風が大いに影響したと言うところでしょうか。
やや残念なことは、当初はエンジンも自社でと言うことですスタートしたようで、国内エンジンメーカーのIHI石川播磨重工に、エンジン部品の試作を発注していたと言うようなうわさも流れたりしていましたが、最終的にはGEとの共同開発に落ち着いたようで、航空機の一番の心臓部分のエンジンが純国産と言うわけには行かなかったようです。
しかし、今の時代、車の設計製造技術は航空機のそれと比較して全く遜色のないレベルにあると思いますので、航空機の設計製造技術が車に生かされ、また逆に、車の設計製造技術が航空機に生かされると言う、良い循環の中で、双方の製品の完成度をあげ、販売数を伸ばすことが、ホンダというメーカーの力がさらに伸びることを期待したいものです。
永遠のゼロ 見てきました、、、、
ことしの日本映画最大の大作 永遠のゼロ を見てきました。
同名の小説の作家 百田尚樹さんのトークショーを以前に聞いていましたので、この映画の封切を楽しみに待っていましたので、早速昨日 見に行きました。
祝日とは言え ほとんど満員のお客さんが皆さんそろってハンカチで涙をぬぐっている様子でなかなか良くできたストーリーで本当に泣かせました。
空中戦のシーンや空母など軍艦のシーンなど特撮含めてずいぶんと進歩したもので、一昔前までの日本映画とはずいぶんと違っていましたが、よく見るとやはり特撮がばれてしまうようなカットもあったのが少し残念です。
たとえば空母をヘリからの空撮fで取ったシーンですが、10分の1程度に造られた空母は周りの波の大きさとの対比で模型であることがわかってしまったのは残念です。
地上のシーンで整列したパイロットが写るとき、背景に写る2階建ての兵舎が、昭和初期に建てられた、田舎の学校の廃校になったものを借り受けて撮影しているようだったのですが、この校舎が昔、木材搬出で飛んだ東吉野の一番奥にあった校舎とそっくりで、校庭の桜などもあまりにも似ていて驚きました。
せせらぎで主役が会話を交わすカットもその付近のうっそうとした川のようで、もしかしてと思って最後のテロップで撮影協力したのかと注意深く見ていましたがどうやら違っていて、他の同じ様な廃校を借りて撮影したのだろうと思いました。
テロップを引き続いて注意深く見ていると、なつかしい名前が出てきたので、今も活躍しているのだと確認できました。
それは空撮 A航洋 T,Tと名前が流れましたので、15年以上前広島で勤務したとき、部下として働いてくれていたT君で当時は1000時間程度の駆け出しでしたが、既に40歳は超えているような年齢になっています。
映画のストーリーは大変よく出来たもので、戦記ものとは言えない人間ドラマで、特攻やゼロ戦を否定も肯定もせず、それを話のつまに描いた人間ドラマそのものだと感じましたので、幅広い年代層の方が見て見ごたえのあるものだと思いました。
来年2月には前回のトークショーのメンバーの一人である髭の隊長 佐藤参議院議員と百田尚樹氏の二人のさしのトーク会が京都であるそうなので是非また行って話を聞いてきます。
おめでたいか?ドクターヘリ3県応援協定、、、
隣県とのドクターヘリの相互支援を行う県には、補助金を増額すると、厚労省が言い出して、初めてでしょうか、今回で全国では5例目の相互支援協定だそうです。
以前 このブログの記事で取り上げたように、ドクターヘリの救命効果は距離が近いほど効果が高いと言う実態がある事を忘れてはなりません。
心肺停止状態からの回復治療や、大出血時の死亡を防ぐには、名医が必要ではなく、時間が勝負と言う実態があり、ドクターヘリがやたら遠いところへ飛んでいく意味は後遺症の低減効果などないことはありませんが、優先されるべきは、担当区域内、しかも近隣の、防ぎえる死亡を救うことが第一です。
隣の県へ飛んでいって留守の間に近くのこのような患者さんを死亡させることは許されないでしょう。
自県のドクターヘリが出動中だから、隣の県のドクターヘリを呼ぶと言う前にすることはないのでしょうか。
そもそもドクターヘリのドクターは現場で大手術や開腹、開胸をして、防ぎえる死亡を防ぐと言うことはあまりなく、停止した呼吸や心拍を再開、維持して搬送し、病院で本格的な治療をすることや、止血や輸液投入をするような治療が主で、1名のドクターでほぼ可能なことが多く、もし2名のドクターを常に乗せておれば、時間的な遅延をすることなく、場合によっては病院から離陸するより早く、離陸後要請の入った2番目の現場へ2番手のドクターが急行することが出来ます。
基地病院の近くで起こった、防ぎえる死亡の患者さんの生きる可能性を捨てまで、隣の県へ飛ぶなと言うことです。
そんなことにならないように、2ドクター制をするなり、自県内の防災ヘリや消防ヘリにドクターヘリ2番機の任務を与えて、救命士よる限定された医療行為で救命を計るか、あるいは防災ヘリ基地近辺の救急ドクターの搭乗制度を取るなりして、とにかくは重複して発生した救急患者さんの元へどうしたら早く着けるかということを考えるべきでしょう。
今回の支援協定に限らず、応援要請で飛ぶドクターヘリが、要請から30分もしないと現場へつけないような距離ではとてもドクターヘリの機能は出せないし、その要請によってもしドクターヘリが県外で飛ぶと、少なくとも、1時間から1時間半はドクターヘリが自分の県内にいなくなります。
その時間に起こった防ぎえる死亡に至る救急患者さんは死ぬことになります。
そんなことが許されて良いのでしょうか。 さらにはそんなことを奨励してまで、補助金を増額するとは、厚労省は救急患者を助けたいのか殺したいのかさっぱりわかりません。
医者の勤務体制が厳しいけれども、2ドクター制にしたら、補助金を増額します。県内の防災ヘリ、消防ヘリ、連携して飛ばすようにしたら補助金を増額しますならわからないでもありませんが、自分の県の患者さんが助からないのに、となりの県へ飛んだら、補助金を増額しますとはいったい何を考えているのでしょうか。
ドクターヘリが何をするヘリなのか、制度を造った本人が良くわかっていないようです。
ドクターヘリに電線は邪魔だけどそれより、、、、
今ドクターヘリで飛んでいるパイロットは、私の想像では半数程度は農薬散布の経験があると思います。
と言うことなら、半数は農薬散布の経験がないということになりますが、農薬散布を経験したパイロットは昔先輩たちがよく言っていた言葉に、一回電線にひっかかったパイロットは、(伝染)に免疫が出来て2度と架からないということを良く聞いたものです。
農薬散布中の飛行高度は撒布する農薬の種類(粉剤、液剤、原液、粒剤」によって決まっていて、最低8メール、最高は12メートルであったと記憶していますが、片や電柱の高さは12メートル 14メートルなどと決まっていて、普通に飛べばいつも電線に引っかかる高度です。
つまり電線のあるところはその分だけ高度を上げると言う操作を繰り返して、飛んでいますので、もし電線を見落としたら、引っかかって墜落すると言う危険性があり、地形や建物の死角へ飛ぶ電線まで予測して、身の安全を守っていました。
ドクターヘリが飛ぶに際してそんな厳しい環境はないよという意見ももっともですが、実は離着陸のときだけはその危険性から逃れることは出来ません。
なにしろ、一つのドクターヘリの基地でさえ、数百箇所以上の離着陸場を設定していて、1年くらい続けて勤務していても、その半分も着陸する機会はありませんので、毎日、未経験の離着陸場へ向かうことは覚悟しているべきでしょう。
それを隣県相互応援などとやられたら、一挙に1000箇所とかになり、とても覚えることも出来ませんし、尚且つ周りの状況がいつ変化しているとも限りません。
つまりヘリパイロットはやはり電線に免疫があって、引っかからない耐性のあることが重要であるでしょう。
もう一つも観点から言えることは、先日も東京直下型地震の被害想定で、死者数万人とか報道していましたが、その想定の中で、町中に張り巡らされた、電線を支える電柱が無数に、また不規則にきわめて多く、配置されていて、これが地震の揺れでなぎ倒されて、道路と言う道路を遮断してしまうということです。
神戸の震災でも同じことが起きたようですが、倒れた電柱に遮断されて、救急車も消防車も車と言う車は阻まれて、十分な救助活動が出来ない地域が多く発生し、犠牲者が一挙に増える可能性がありそうです。
電線の地中化には電柱方式の10倍の費用がかかるそうですが、日本国内においてはほんの一部の観光用美観地域しか地中化されていません。
原発被害補償や石油輸入コストアップで、電線地中化までとても手が回らない状況ではありますが、大都会、密集地域からだんだん手を着けていく必要性を痛感します。
50年も過ぎて、、ドクターヘリのパイロットは昔は電線に引っかからない免疫が必要だったんだよと、昔話が出来るような時代になれば良いものです。