新東名 ヘリポート改善へ、、、、

 

 
 

 
 
 
 新東名に設置された緊急用ヘリポートが改善されると言うニュースが入っています。
 
 はるかもう30年も前のことでしょうか、今の高速道路会社の前進の日本道路公団が長くベル412を情報収集などのためと飛ばしはじめたことが、高速道路とヘリコプター ヘリポートとのかかわりの始まりだったのでしょう。
 
 同じ様な時期に始まった、各道府県の防災ヘリの導入時はあまり高速道路の緊急用ヘリポートは話題にはなりませんでしたが、ドクターヘリが入りだして、高速道路上の交通事故に際してドクターヘリが、高速道路上に直接着陸する話が出てきて、反対意見が趨勢でほぼ拒否されたことがありました。
 
 そのときから、高速道路には緊急用へリポートが必要であると言う意見が主流となってきて、サービスエリアなどに整備しようと言う機運が盛り上がってきて実際に整備が始まったようです。
 
 実際に整備されたのはここ10年くらいでしょうか、やはり思ったような問題点が出てきたようです。
 
 もう少し良く検討して作っておけば、今回のような無駄な修正工事などは必要でなかったことでしょうが、改善しないよりはずっとましとはいえるでしょう。
 
 サービスエリアやジャンクション、インターチェンジには必ず、ランプウエーと言う円形の進入道路があり、その中心部は芝生が植えてあるだけで,ほとんどは空き地でヘリが離着陸するにはもってこいの空き地なのですが、残念なことに、ここには必ず高さ10メートル程度の照明ポールがあって、これが障害物になるのでこれさえ何とか改善されればかっこうの着陸地帯になるのですが。
 
 もうひとついえることは、行政役人の流れを引く高速道路会社はやはりお役所仕事で、わざわざ専用へリポートを設置する前にサービスエリアの広大な駐車場を流用すると言うことを考えないようです。
 
 広大な駐車場の一部分を、緊急時のみ規制して、ヘリが着陸するように、駐車場のマーキングに重ねてヘリポートの規制区域を2重に塗装して、緊急時はここを規制しますと言うように使用すれば、ペイント代だけでヘリポートが出来てしまいます。
 
 お役所は、ドクターヘリを高速道路に降ろした場合に、規制していない対向車線の車が余所見運転して事故が起こったら誰が責任取るんだと言う暴論で着陸させない方向性を決めたようですが、超立派なヘリポートを高額の費用で整備し更に不具合だと言い出してまた、多額の資金を使って改善する姿勢は何か共通性があるように見受けられます。
 
 広大な広さを持つ高速道路やその関連施設は、ヘリコプターにとっては現状のままで何処にでも着陸できそうに思うのですが、立派な施設を整備してヘリを着陸させようとするすばらしい気概があるならもっとほかに、金をかけないでやることがいくらでもありそうに思えて仕方がありません。
 
 はるかむかし、慰安旅行のバスに乗り遅れた友人をヘリで追いかけていってサービスエリアに着陸した自家用機のパイロットが犯罪人のように取り扱われて書類送検までされたようですが、このヘリコプターの使い方が世界標準で日本は異常運航ばかりだと言う考え方も一理ありそうです。
 
 まともなヘリアドバイサーどこかにいないのですかねーーまともでないのは一杯いそうですが、各言う 私もまともでない一人なのでしょうが、、、
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ドクターヘリ、バックボードの話、、、

 

 
 

 
 

 
 
 
 日通がドクターヘリで使うバックボードの運送を専用のバックを作って請け負うと発表したようです。
 
 バックボードとは重症の救急患者さんを乗せるボード 板です。重症患者さんは抱えてヘリ専用のストレッチャーに乗せると病院へ到着してから、移し変えが大変だったり、各部の骨折や、症状により固定したほうが良いときに、固定用のボード バックボードに載せた状態で、ストレッチャーに乗せることが普通です。
 
 ドクターヘリが現場に着いて、救急車が患者さんを運んでランデブーポイントに着くときには、すでに消防機関のバックボードに固定されていることも多く、ヘリに乗せるときはそのバックボードごとストレッチャーに移動するほうが患者さんの負担も少なく、二人か4人でバックボードごと抱えて乗せ変えます。
 
 そうすると、消防機関はバックボードの手持ちが一台減ることになりますから、普通はヘリに積んであるヘリ用のバックボードを変わりに渡し、救急車のその後の出動に差し支えないようにします。
 
 消防機関もドクターヘリ病院も予備のバックボードをかなり所有していますが、ヘリが飛ぶたびに入れ替わったり、持っていかれたりでどんどん入れ替わってしまいます。
 
 そこで宅急便のお世話になるのですが、このニュースのようなバッグは初めてみる良いアイデアです。
 
 電話一本で取りに来てくれて、間違いなく配送していただける良いシステムなので全国のドクターヘリに普及するかも知れません。
 
 バックボードに関する次の話題はヘリのストレッチャーに固定です。バックボードを使わない患者さんはストレッチャーに着いた2本程度のベルトで固定されますが、バックボードの固定方法はありませんでした。
 
 あるとき思わぬ強い乱気流に遭い、ゆるくベルトで固定された患者さんが少し浮き上がり、間にあるバックボードがヘリの進行方向へ飛び出し、ドクターのすねを直撃してしまいました。
 
 外科医の先生がすねにあざが出来る打撲を負ってしまい、以後バックボードもストレッチャーに別のベルトで固定するようになりました。
 
 もうひとつの話題はバックボードは硬いプラスチック製の板であると言う話です。
 
 バックボードを見るといつも思い出すのは、今はほとんどなくなってしまった、テレビや映画の時代劇の良くあるシーンで、切られた侍や浪人が、戸板に乗せられ、運ばれていくところです。
 
 この戸板をバックボードといつも重ねて思い出してしまいます。
 
 あるとき、下水処理場の新設工事現場から要請が入り、急いで飛んで行きましたところ、ちょうど基礎工事の鉄筋の組み立て中でした。
 
 鉄筋工の方がなんとなんと自分たちが組んだむき出しの鉄筋の上に落下し、太ももと腹部が刺さって、串刺し中吊りになっていました。
 
 レスキュウ隊が患者さんをクレーンで吊りながら、刺さった鉄筋をカッターで切り、少し腹部と背中から鉄筋が出た状態で搬送となりました。
 
 現場で抜くことは急な大出血や、傷の拡大で危険だと言うことで刺さったまま病院へ搬送し、病院で鉄筋を取り出す手術となるそうです。
 
 ヘリが離陸しても、患者さんは意識があり、かなり痛がってがっていましたので、ドクターが私に、鉄筋がバックボードに直接当たってるから揺らさないように飛んであげてくださいと、、、、
 
 戸板に乗せられて運ばれていく、切られた素浪人をイメージしながら飛んでしまいました。
 
 先日、京都祇園祭へ行ったとき、坂本竜馬 中岡慎太郎 遭難の地と言う史跡があり120年前この地で坂本竜馬たちも戸板に乗せられたのだろうかと想像してしまいました。
 
 バックボードにまつわる話でした。

 集中豪雨被害多発 自衛隊ヘリ防災ヘリ活躍、、

 

 
 

        集中豪雨被害 前後の同じ場所の写真  奈良県五條市赤谷
 
 
 集中豪雨による被害が拡大していてテレビのニュースが取り上げています。
 
 梅雨末期には長崎県や山口県島根県など北西方向から山が立ち上がっている地形のところに、積乱雲が留まり集中豪雨が良く起こるようです。
 
 過去には今回の被害に比較にならないほどの大被害が起きていて、何百人もの方が亡くなる被害が出ています。
 
 
 
 数年置きといわずほとんど毎年のようにどこかで集中豪雨の被害が出ているようで、日本は風光明媚で豊かな田園が広がる平和な国土と言うのは平和なときの思い込みで、地震、台風、火事、親父ではありませんが、まだまだ旱魃、大雪、そして人間が作った災い、交通事故、家庭や職場の事故、行楽や趣味で起こる事故傷害、本当にに安心して暮らせる時代は当分やってこないようです。
 
 特に自然災害はある程度以上は防ぎようがなく、膨大な税金を投入してもその対策を超える自然の猛威にはなすすべもないというのが本当のところのようです。
 
 そしてそのような被害の真っ只中で、大きな不安に陥りながら、救助を待つ人々に助けの手を差し伸べることが出来る国家と言うものはなんとすばらしいことでしょう。
 
 太平洋の荒波の中、小さなゴムボートで漂流する辛抱治朗が日本という国に生まれて本当に良かったつぶやいたのもうなずけるところです。
 
 電車とホームの間に転落に挟まった女性を助けるため百人近い人が力を合わせて重い電車を押して隙間を広げて救助するような国はほかにはそうないようです。
 
 今回の集中豪雨でも、命からがら屋根の上に逃げて震えているような人を、ヘリコプターが助けにくるような国も先進国10カ国程度で、ほとんどの国では見殺しでしょう。
 
 自らの暴走運転で大事故を起こして瀕死の怪我をしてもドクターヘリが助けに来てくれる国、本当にすばらしい国家です。
 
 集中豪雨被害で助けに来るヘリは、自衛隊ヘリあり、防災へりあり、消防ヘリあり、県警ヘリあり、あらゆる機関、部署のヘリでやや統制が取れていない、無駄が多いなど少しは気になるところはありますが、ピンチの人にとっては何処のヘリであろうと確実に助けてくれるヘリならどれであっても関係ないことでしょう。
 
 このような災害は毎年どこかで起こる普通の事態ですが、1万年に一回起こるかどうかと自ら言っていた、超巨大事故を起こした原子力関係者の皆さん、この次は1万年後まで事故は許されないと言うことはわかっているのでしょうねーーー。
 
 いや1万年に一回あるかどうかの地震が起こした事故です、いえいえその程度の地震は記録がある奈良時代以降何回も起こっているようですよーーー。
 
 毎年起こる集中豪雨被害を克服できない科学力で、1万年に一回の地震を克服できるとはどうしても思えないのですが、地震のほどは?
 
 あはは 字が違いましたね   自信の程は、、、??

過去に経験したことがない集中豪雨とドクターヘリ、、、

 

 
 
 

 
  7月の末になって東北地方と中国地方で梅雨末期のような集中豪雨に襲われて被害が出ています。
 
  最近になって気象庁は大きな被害が予想される気象現象に際して、国民に大きく注意を喚起するように、過去に経験したことのないと言うような抽象的な表現をするようにななりました。
 
 今回の集中豪雨に際しても、過去に経験したことのないと言う表現をしていますので、ほんとに過去にないのかと言うと、ここ10年ほどの間に今回の時間雨量100ミリの2倍程度の集中豪雨は5回もあったそうなので表現としてはいささか大げさと言うものです。
 
 自然界は人間が思うほど優しくないもので、被害にあった方には申し訳ないのですが、今のところたいしたことはないというのが現実でしょう。
 
 私がヘリで飛び出してほぼ一人前になったころ、昭和50年代に、今回の山口県島根県ではそれは激しい被害が出たものでした。
 
 大きく被害が出た河川の復旧対策工事が10年にもわたって続いたほどでした。 
 
 ドクターヘリやその他のヘリが集中豪雨にどのような影響を受けるか少し、今日は書いてみます。
 
 集中豪雨で大きな被害が出るときは、積乱雲が発達して雨が降るのですが、普通は上空の風の流れで移動する積乱雲の空気の固まりは移動するのですが、寒気や地形の影響で流れて消えてはまた発生することを繰り返し、あたかも積乱雲が一定の場所に長くとどまっているような形となるときに大きな被害が出るものです。
 
 と言うことはその被害が出ている狭い地域のすぐ回りではそれほど降らないという現象が現れることが普通です。
 
 強い雨の影響で十分な視界を確保できないヘリは飛ぶことが危険となります。極端に強い降雨が風防にあたっれ四方八方に飛散し、前方や下方の視界が著しく制限され、障害物や地物地形が見ずらくなってよほど完熟した地域で無いと安全に飛ぶことが困難となります。
 
 もうひとつの障害は、極端に多い降雨のため、地上の湿度が急激に高まり、ガスが発生咲いてきて、下手をすれば下の地形を見失う危険性があるということです。
 
 ただしこれは激しい集中豪雨が起こっている地域で、すぐそばの周りは積乱雲が上昇する空気が外側へ降りてくる下降気流区域になる場合が多いので驚くほど天候が良い場合がかなりあります。
 
 ドクターヘリが飛ぶ場合は飛行目的地が患者さんを迎えに行く場所ですから。その地域が集中豪雨区域であったら飛んで行くことは出来ませんが、周りの地域なら飛べる可能性は高いと言うことがいえるでしょう。
 
 ただし、集中豪雨区域は常の広がったり狭くなったり、あるいは微妙に移動したりすることは十分に注意する必要があります。
 
 いずれにしてもいつ集中豪雨区域に入るかわからないと言うことがありますので、地域の地形地物、障害物や特殊な地形などに習熟していることと、危険性が増せばいつでも安全な方向へ回避し引き返す腹案が必要となります。
 
 集中豪雨地域の周りの地域は意外と天候は良いというのは長く飛んでみた経験で言えると思います。
 
 過去に経験したことのないような集中豪雨の中を飛んだことは何回もあります。 と言う表現はやはり何かおかしいですよね(笑)、、、、、
 
 
 
 

どの高度で飛ぶか ドクターヘリ(4)

 

 
 
 
 一般に航空機は高い高度で飛ぶほうが安全だと言われています。機体に重大な故障が起こったときに高度が高いほうが飛行場にたどり着きやすいと言うことと、山岳や高い障害物にぶつかる可能性などが考慮されていることと思われます。
 
 そこで航空法は一定以下の低い高度で飛ぶことを禁止したのですが、その後発展したヘリコプターと言う常識外の乗り物は必ずしも高い高度で飛んでいることが安全ともいえません。
 
 なぜならヘリコプターは法で禁止されているとはいえ、あらゆる場所に着陸でき、飛行中眼下には無数に着陸可能な場所があり、もし重大な故障が起これれば、1分以内に着陸することなどお安い御用でしょう。
 
 下手に遠くの飛行場などへ飛ぶよりはるかに安全に乗員乗客の命を守ることができると言うものです。
 
 、なおかつ一般の航空機 固定翼機は広い平野にある飛行場から、別の飛行場で飛ぶことが任務で山間部に着陸することなどは全くありませんし、谷間を縫って飛ぶような任務は特殊な軍用機だけがやることです。
 
 山間部に普通に着陸するヘリコプターは当然のごとく、安全に谷間を低空で飛ぶことが出来なければ着陸することなどとても出来ないでしょう。
 
 また電線や建物に囲まれた狭い場所に旅客機は着陸することなど全くありえませんが、ヘリコプターにとってはそのようなことは日常茶飯事の事です。
 
 つまりヘリコプターにとって旅客機と同じ様に低空飛行が厳しく禁止されている法律がありながら、日常的には電線や建物のごく近い上空を通過しながら離着陸する必要があります。
 
 更に航空法では1000メートル以上の高度で、有視界飛行と計器飛行の巡航高度を500フィートごとに決めていて、これはもちろん航空機同士がぶつからないようにと言う目的なのですが、めくらが飛んでいるからにほかなりません。
 
 有視界飛行の東向きの最低高度は3500フィートで西向きは4500フィートが最低の高度でドクターヘリがこの高度で巡航することは3ヶ月に一回もないほどで、通常は1000メートル3000フィート以下で、何しろ巡航する時間が5分程度以内ばかりなのでもしその高度へ上がったとしてもすぐに降下となります。
 
 つまりは法律による巡航高度を使用することはまったくと言っていいほどなく、3000フィート以下は西東向きによる高度指定もなく、自由に高度を選んで飛ぶと言うことで、めくらでは他機とぶつかる可能性があるということになります。
 
 ただし3000フィート以上で巡航高度で飛んでいるからと言って絶対ぶつからないと言う保障はありません。高度をわざと守っていない航空機が飛んでいると言う意味ではなく、気圧による高度計の規制をしていなかったり、パイロットの技量未熟や不注意で高度を守っていなかったり、上昇降下中であったり、高度計自体の指示誤差と言う事もありえます。
 
 アメリカでは規定どおりに高度を守っていた計器飛行の航空機同士が、対面ですれ違うとき、高度差は1000フィートで規定どおりであったのですが、あまりにも接近するのに恐怖を感じて同じ方向へ回避してぶつかると言う喜劇のような事故まで起こっています。
 
 このようなつまらない例をくどくどと取り上げたのは、日本には最低安全高度の規定と言うヘリコプターにとっては邪魔と言うか、日本のヘリコプターのパイロットの低空飛行技術の進化を妨げるような規定があり、もともと山間部などでの高度な低空飛行技術は必要とされる離着陸の飛行要領の基本を学ぶ機会が失われていて、更に計器飛行で馬鹿高いところを居眠りしながら飛ぶことがさも高等な技術だと言うような間違った評価があると見受けられます。
 
 ヘリコプターのパイロットは計器飛行などの訓練をしたりその資格を取るような暇があるなら、低空飛行技術をどのようにしてものにするかを考えないとドクターヘリは消滅の危機に晒されることになるでしょう。
 
 ドクターヘリのパイロットの経歴資格に計器飛行ライセンスなどと寝とぼけたことを言う専門家がいるくらいですからお先真っ暗とまでは行かなくてもかなり暗いことは間違いないようです。

ドクターヘリ  エアコンは患者さんのために、、、

 

 
 
 一般のヘリコプターは機体価格が極めて高いのに、エアコンが装備されていることは非常にまれです。
 
 これに比較して小型機以外の固定翼機は大昔からほとんど装備されているのは、外気温度が40度からマイナス50度くらいの広範囲を飛ぶことと、与圧装置がついているためほぼ外気と遮断するためにもエアコンが絶対に必要だったためでしょう。
 
 小型のヘリコプターはほとんどエアコンがなかった時代、送電線パトロール用の206Bに初めて装備されました。
 
 送電線パトロールは速度50キロ程度以下でごく低空を長時間飛び続けるため、涼しい外気が機内に入りにくく、機内は背中のエンジンや太陽熱を受ける屋根の熱気がこもり、大変な環境となっていました。
 
 そのため電力会社の強い要望で、500万円もするようなエアコンをたった3ヶ月のために、しかも総重量1トン少し程度に60キロもの重量増加で、上昇性能の低下や燃料搭載の制限で苦労して運航したものです。
 
 さらに取り付けられたエアコンは後付のもので、しかも主要部品は日本の車用に製造されたものを流用していて、振動の多い、過酷なヘリコプターには相性が悪く良く故障したものでした。
 
 ドクターヘリが導入されるに当たり、選定対象となるヘリコプターの機種はさまざまな条件が課せられましたが、その中で特異なものはやはりエアコンの装備でしょう。
 
 もちろん急病重症の患者さんが熱すぎたり寒すぎたりしたらその容態に障りますので、要望された温度を常に保てるような信頼性のある、また冷暖房能力にも十分な余裕のあるものが望まれるでしょう。
 
 旅客機程度の空調能力がほしいところですが、現状ではとてもそのような性能は望むべくもありません。
 
 何しろ飛行時間が5分10分は普通で、20分30分飛べば長いほうですから、患者さんが搬入されて飛び立つまで2,3分で、エンジンは1分程度で指導しますがエアコンが効き出すのは離陸してからで一定の機内温度になるのは更に時間がかかります。
 
 と言うことはエアコンにしてもヒーターにしても相当大きめの能力が無いとドクターヘリには不十分と言うことになりますが、ヘリのメーカーは全くそのようなことを考慮しているようなそぶりはありません。
 
 それどころかエアコンの装備そのものがやはり機体設計の後付のような感じで、空調を機体設計のはじめから考えているようなところは見受けられないのが残念なところです。
 
 理想はトヨタクラウンのフルオートエアコンをレベルを望みたいところですが、現実は軽トラックのマニュアルエアコン、ヒーター別々と言うようなレベルで、出来れば軽乗用車の少し良いオートエアコン程度はほしいものです。
 
 ヘリのエアコンヒーターはエンジンがかかった状態でしか効きませんので、安全上の点から、患者さんの搬入を見越してあらかじめ機内を暖めておいたり冷やしておいたり出来ません。
 
 と言うことで、ドクターヘリクルーはこの時期ダイエットには非常に良い時期なので、心当たりのある方にとっては健康に良い季節なのでしょうか、、、、

どの高度を飛ぶかドクターヘリ(3)

 

 
 

 
 先日までの記事でドクターヘリが飛ぶ高度は必要でない限りできるだけ高い高度を取らないと言うことを説明しました。
 
 ではどの程度の高度を取ることは良いのかと言うことを今日は少し書いてみましょう。
 
 ドクターヘリでなく送電線の鉄塔建設の物資輸送や奥深い山間部での木材搬出のフライトも同じ様なことがあります。
 
 1日中飛んで、100回以上も多いときには200回も往復して、生コンを輸送したり、木材を運び続ける作業は相当な体力と、飛行方法を適切に標準化する思考力とそのパターンを正確にしかも、ゆったりと飛び続ける技量が決め手となります。
 
 ヘリコプターの腹の下に50メートルもの長い吊り荷をぶら下げて、送電線を超えて飛ぶパターンを一日中繰り返すときも、必要以上の高度離隔を取ると時間がどれほど余分にかかるか、しかし必要以下の離隔で飛び続けて、操作を誤ると吊り荷が送電線に引っかかって墜落悲惨な結果となります。
 
 そのようなときに高度を決める決定的な手段を取ることになります。 障害物を越えるときに通過する一点を決め、其のときの高度計の読みが一定になるような飛ぶ方でいつも障害物を越えることにします。
 
 朝、作業を始めて10回程度は、その時の高度と荷物の通過し具合を勘案して調整し、今日はこの高度で通過すると決めて、毎回その高度で、その場所へ同じスピードで来るような操作を繰り返すことになります。
 
 通常は吊り荷の長さの2倍から3倍の離隔が安全と言うことになりますが、熟練すると吊り荷の長さと同じ程度の離隔で通過することも危険性は全くないということになります。
 
 このようなフライトを5000時間も1万時間も繰り返していると、全く無駄に高い高度を取ることなく、ごく少ない離隔で安全に山岳の稜線や送電線を超えて飛ぶことが出来ます。
 
 もうひとつの要点は山岳や送電線の何処を通過すると言うことがポイントがあります。
 
 山岳地は必ず山風、谷風、吹き上げ、吹き降ろしがあり、パイロットは、敏感にそれを感じ取り、必ず吹く上げを利用して、落とされることなく、少ない出力で稜線部分を通過していく技術に習熟するべきでしょう。
 
 最低安全高度は航空法上、山間部等にあっては、地面から150メートルとなっていて、通常、山間部のある巨大な送電線鉄塔は60メートルの高さに作られているものが多く、頂上を通過するなら鉄塔の2,5倍程度が最低安全高度ですので鉄塔の上空を鉄塔と同じだけの離隔をあけて飛ぶことが普通となります。
 
 それ以上の離隔は無駄な高度となり、現地への到着が無駄に遅れることになります。
 
 ただし ドクターヘリは必要に応じて最低安全高度の遵守は免除されているので、それよりも低く通過することは問題ないでしょうし、直上通過は正確な高度判定が困難ですのでパイロットが障害物を見やすい方へ交わして通過することがより安全と言えるでしょう。
 
 平野部分の市街地などの飛行方法についてはやはり住民への騒音被害を出来るだけ考慮した飛行方法が必要とされるでしょう。
 
 騒音の被害や苦情は、ただ音の大きさだけがその対象ではなく、実は騒音の大きさと時間的な長さの掛けたものが問題で、必要以上に低く飛ばないことと、もうひとつは必要以上に遅く飛ばないことが重要となります。
 
 更には音の撒き散らし繰り返すような無駄な旋回を続けないことも言えるでしょう。
 
 着陸前に2回も3回も旋回し続けないことも重要な点でしょう。なるべくなら速い速度で、180度旋回以内に着陸する癖をつける必要があります。
 
 ただし安全性の確認は怠ることなく、と言うことは言うまでもありませんが、、、、
 

どの高度を飛ぶか、ドクターヘリ(2)、、、

 

 
 ドクターヘリが飛ぶ高度を見ればそのパイロットの習熟度、腕がモロにわかります。
 
 出動要請が入って、3分4分であわただしく離陸していくドクターヘリ、そのあわただしく飛び出していくドクターヘリがどのような高度で飛ぶかということが実はいかに早く患者さんの元へ到着できるかというが決まってしまいます。
 
 そもそもドクターヘリの目的は瀕死の状態にある重症な救急患者さんの元へ、ドクターナースと医療器材をいかにに早く届けるかということが一番の使命です。
 
 一般の方はドクターナースが現場に着いて、救急処置をしていち早く大病院へ搬送するのが任務だと思いでしょうが、実は帰りの病院への搬送はそれほど1分1秒急ぐほどのことがないのは、現場でドクターナースがいち早い処置をすることで80%程度の生命の危機は脱してしまうのが普通だからです。
 
 帰りのフライトに関しては昨日のテーマのように高い山を迂回したり、乱気流を避けて高度や経路を選択したりする余裕があるということが言えるでしょう。
 
 ところが離陸して現場へ向かうフライトでは、乗っているのはドクターナース運航クルーの健康で強靭な方ばかりだけで、病人はいませんから、少々の乱気流や必要なら高い高度、ある程度の急上昇や急降下は、到着時間の短縮のためにはなんら遠慮する必要はありません。
 
 とにかく1分1秒でも早く着けるのが、最優先となります。
 
 このような往路のフライトでいかに早く着けるかは、パイロットが選択する飛行高度で決まってしまいます。
 
 一般的にヘリコプターは効率的に上昇するには巡航速度の半分強くらい、EC135では70ノットから80ノットくらいですが、もしこの速度で上昇しても、降下するときには巡航速度程度しか出ませんので、途中の最高高度が高ければ高いほど、このような上昇に要した時間だけ遅く着くことになります。
 
 そして降下する速度は一般的には前進速度が巡航速度程度、高度低下率はおおむね1分間に500フィートと言われていて、場合によっては階段状に降下させることによって一時的に1000フィート300メートル程度まで増やすことが出来ます。これは健康な人でも、耳抜きが出来ない可能性があり急降下は下手をすると鼓膜を破ることがあると言われているからです。
 
 つまりドクターヘリが早く現場に着くためには、上昇降下ともおおむね1分に150メートル500フィート程度ですることがほぼ普通となり、10分で着く、50キロ程度の距離のところでは離陸して3分程度で巡航に入り着陸する3分前から降下に入れることになります。と言うことは巡航は4分しかないと言うことにもなります。
 
 1500フィートで4分間 巡航すると言う計算ですが、途中の地形によって2000フィートで飛ぶか1500フィートで飛ぶか、1000フィートで飛ぶかということになりますが、もちろん1000フィートで飛ぶ場合が一番早く着くことになります。
 
 もうひとつのドクターヘリが高度の基準として重要な巡航から着陸時操作に入る基準高度をそれぞれのパイロットがある程度決めておく必要があるということです。
 
 たとえば自分が着陸操作に入る高度を1000フィートとして決めていると、着陸に最低2分かかると言うことと、高度が高いので着陸場所を見つけやすい事になりますが、着陸場所の障害物などは細かく見えないことになります。
 
 たとえばこの高度を300フィートとして着陸操作に入るパイロットは、着陸場所を見つけることは熟練を要しますが、時間は1分以内で着陸でき、しかも、着陸場所の障害物など細かい様子が良くわかると言うことになります。
 
 さまざまな飛行形態で基準にする高度が低いほど早く着くと言うことはほぼ常識なのですが、これには地形や着陸場を良く理解していることが前提となり、熟練していないパイロットにはこのようなことは求めるべくもありません。
 
 もうひとつ20分以上の遠いところへ飛行する場合の上空の風が時間短縮に大きく影響する場合があり、冬の偏西風、夏のフェーン現象の南風などがこれに該当し、あるときなど、偏西風に乗ると、120ノットの計器速度が160ノットのGPS速度が出たこともありました。これもどの高度を選ぶかで決まってしまいます。逆風で飛べば80ノットしか出ないことになります。
 
 つまりドクターヘリのパイロットはどの高度を選ぶかで、熟練度が決まってしまうと言う厳しい現実があるということです。

どの高度を飛ぶか ドクターヘリ、、

 

 
 
 昨日書き込みでドクターヘリに収容した患者さんが高山病にならないかという趣旨の書き込みをいただきました。
 
 高山病による低酸素状態の症状は人によってまた同じ人でもそのときの健康状態などによって発症する高度や症状が違うと言われています。
 
 通常は6000フィートから8000フィート あるいは10000フィートといわれていますので、旅客機の飛行中の客室の空気密度は6000フィートから8000フィートくらいに調整されています。
 
 航空法による与圧装置のない航空機には10000フィート以上からの飛行について酸素装置の義務付けをしています。
 
 ということは10000フィートまでは影響がないという一般的な判断がなされているということになります。
 
 ですから与圧装置のないドクターヘリは通常6000フィート以上を飛ぶことはほとんどなく、患者さんが高山病になる可能性はほぼありませんし、収容した患者さんはその症状にもよりますが酸素マスクを装備し、ドクターが指示した酸素量を流すことになっていますので、低酸素の影響は出ないでしょう。
 
 このような低酸素による症状は比較的じわじわと起こる症状で、それ以外にはJAL御巣鷹山事故のように、急激な減圧による低酸素症状に対する訓練は体験は、航空自衛隊のパイロットは毎年一回行っています。
 
 空中戦闘中、敵機に風防を打ち抜かれたり、故障で急減圧して急激な低酸素症状になったり、急上昇や急降下による急激な気圧変化に対応する訓練を、減圧訓練室に閉じ込められて、一定のプログラムで訓練することになっています。
 
 与圧装置の着いた航空機が地上の気圧に保たれていないで、上昇とともに気圧が減少していき、ある一定以上の高度ではいくら上昇しても機内の気圧は8000フィートとか最新の機種では6000フィートに保つという構造になっています。1気圧に保とうとすれば機体構造がそれ相当に頑丈にしなければならないため、軽量化と居住性の妥協した圧力を保つようになっています。
 
 一方戦闘機などは、通常飛行中と戦闘飛行中で与圧圧力を切り替えて、打ち抜かれたときや脱出時の影響を少なくするように外気に近づけていたように思います。
 
 軍民とも与圧装置のついた航空機はキャビンアルト(室内高度計)が着いていて与圧の状態が一目でわかるようになっています。
 
 話が飛んでしまいましたが、ドクターヘリの場合与圧装置がなく、そして酸素装置は患者さんだけですので、患者さんを乗せて高い高度を飛ぶことはほとんどなく、通常高い山を超えていく場合で、低いところを迂回するということが普通です。
 
 では適度な高度をいつも飛んでいるかというと、肺疾患の特定の病気の場合、そして潜水病の患者さんの場合、必ず出来るだけ低高度を飛んでくださいというドクターからの指示が出ることがあります。
 
 特に潜水病の場合は低い気圧の影響で急激に症状が悪化することがあり、この場合は1000フィート以下のごく低い高度で、地形を迂回しながら飛ぶという事になります。
 
 よって 今後ドクターヘリが富士山や北アルプスで高山病の患者さんを収容した場合は、酸素を吸入してもらって速やかに高度を下げて町の病院へ飛べば問題はないでしょう。
 
 

空港で事故 其のときドクターヘリは、、、


 
 
 
 
 
 豊岡ドクターヘリが運航をはじめてから、約1年 自前の格納庫が出来るまで母港としていた、但馬空港で小型機がオーバーランする事故がありました。
 
 最近では国外ですがアメリカサンフランシスコ空港で韓国アシアナ航空の777が着陸に失敗し百人単位の死傷者が出る事故があったばかりです。
 
 数年前には成田空港で貨物機が着陸に失敗し、3名でしたか乗員が死亡する事故も発生しています。
 
 航空機の空港内での事故に際しては一瞬にして多数の死傷者が出るような事故も多く、各空港では年に1回は空港場内で事故が起こったことを想定した救助訓練を実施しているようです。
 
 私も関西空港で実施された事故対応訓練に和歌山県ドクターヘリで参加したことがありました。
 
 実機を使った大規模な訓練で参加人員数百名 ヘリコプターは海上保安庁機、ほか消防ヘリ ドクターヘリは大阪府と和歌山県2機も動員する、さすが国際空港だという規模でした。
 
 訓練はもちろん滑走路は使用できないということで、事故を起こした航空機はエプロンに配置され、ドクターヘリははるか離れた場所に駐機し、救急車で負傷者がヘリのところまで搬送されてきて、ヘリに収容するというところで終わるという想定でした。
 
 この訓練ではちょっとした番狂わせが起こりましたが、其のひとつは、関西空港へ入るため和歌山から飛行中、つきに10回も出動しない大阪ドクターヘリに実働の出動要請が入り、訓練には参加できない無線が入ったことでした。
 
 普段 月に40回も飛ぶわれわれ和歌山ドクターヘリに要請が入らないで、大阪ドクターヘリに入ったのには驚きましたが、1機いれば訓練は何とかかっこうがつくねと話しながら飛んでいったものでした。
 
 着陸後、ドクターナースははるか離れた訓練本部のほうへ、患者対応のため出かけてしまい、連絡がつかない中、今度はこっちのヘリに和歌山中部からの実働要請が入ってしまいました。
 
 すぐに現場へ飛ぶように訓練中止の連絡をしようにも、誰にも連絡がつかず、とりあえずエンジンをスタートし、いつでも離陸できるようにし、訓練予定の患者が救急車で搬送されてくるのを待ちながら、管制塔に実働が入ったのでドクターナースが着き次第、離陸するむね伝えて待ちました。
 
 其のうち救急車が着いたので、すぐに離陸するから急いでくださいと急がした結果、患者焼くのは人に装備した
モニターを救急車内に忘れるということが起こってしまいました。
 
 関西空港の事故対応訓練意はこのようなドタバタがあったのでこの1回呼ばれただけでその後は参加しなくなったようです。
 
 空港内で本当の事故が起こって、死傷者が多数出たような場合、駐機場に着陸するなどという悠長なことをしている場合ではなく、事故機のすぐ横に着陸して対応するのが当たり前で、わざわざ救急車や場内車両で無いと移動できないような離れた場所に着陸していたのでは何のためにドクターへりかということになるでしょう。
 
 さて今回の但馬空港の事故の場合はドクターヘリはどのような対応をしたのでしょうか。ちょっと聞いて見たいものです。
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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