愛媛県 新県立病院でドクターヘリ的運航、、、

 

 
 
 
 
 愛媛県は県立病院が新築オープンする日から県の防災ヘリを使用したいわゆるドクターヘリ的運航を始めると発表しました。
 
 今まで防災ヘリなどを使用したドクターヘリ的運航をした県は数県あります。
 
 防災ヘリや消防ヘリとドクターヘリを兼ねるということは、かなりの問題点というか、やはりドクターヘリの機動性にはかなわないという点さえ理解して運航するなら一定の効果はありしかも、ほとんど訓練でしか飛べない、飛ばない防災ヘリ、消防ヘリの稼働率を稼ぐという点では飛ぶ方の運航クルーもやりがいということが評価されるでしょう。
 
 ただし 過去にドクターヘリ的運航という方法で救急医療を始めた県は、おおむねドクターヘリの導入が遅くなるという結果があるようです。
 
 それはなぜかというとやはり、ドクターヘリ本来の効果、生きるか死ぬかの本当の意味の超救急事態では、ドクターを迎えにいく10分15分のロスが、あまりの大きすぎて、間に合わないという意識がどうしても消防関係者の間で定着してしまうのではないかと思えます。
 
 そうなると本当の1分1秒を争う救急事案では要請がかからないという、何のためのドクターへリかという根本的な効果の面でもあきらめに似た雰囲気が飛ばすほうも、要請するほうも持ってしまうのではないかという危惧が出てきます。
 
 そうなるとやはり結果的に要請は病院間の搬送などが主になり、ヘリの効果もそれが普通だとなりドクターヘリの必要性を実感できないということになってしまうのかもしれません。
 
 患者さんに接触する大切な初動の時間のこのような問題点以外にも、ヘリコプターが専用でないためどうしてももともとの防災装備や消防装備に足して、救急医療用の医療器具を装備することとなり、救急医が望む本来の医療器具が装備できないということも当然起きてくると思われます。
 
 ドクターヘリ専用機でさえ、どのような医療器具をどの程度積むかということも、計画の段階から、ある程度飛ばしてみて改善するなど、相当な検討維持改善がなされていますが、県所有の防災ヘリなどにこのようなことが本当にできるかどうかという切実な問題も起きてくるでしょう。
 
 やはり兼用はあちらを立てればこちらが立たずと言うことが必ず起こってきて、結果的にどちらの業務にも支障が出たなどということにならないように、早急にドクターヘリは導入することでしょう。
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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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