暖かさに誘われて吉野へ、、
今日は3月並みの気温で空も快晴、暖かさに誘われて吉野方面へのドライブに出かけました。
最終目的地は東吉野の奥 明神平の入り口のやわた温泉で一風呂でした。
この地は40代を中心に10年以上に渡って、銘木を運搬搬出に飛んだところで、すでに15年も訪れていませんでした。どのように変わっているのか楽しみに自宅から片道、2時間弱のドライブでした。
最初にヘリの基地をおいたのが有名な柿本人麻呂が有名な「 東の野にかぎろひ立つ見えて、、、」と詠んだ場所として、大宇陀町 今は宇陀市となっている の本郷と言うところのかぎろひ公園の直ぐ近くでした。
ここにはもうひとつ有名なものがあって、それは又兵衛桜と呼ばれる日本一のしだれ桜です。この場所は当時はまったく何の設備もなく田んぼの片隅にそれは見事なしだれざくらでしたが、今は立派な公園として整備されていました。
4月中旬には毎年見事に咲き誇ります。 その時期に又でかけて見たいと思います。
大宇陀から小一時間で東吉野の大豆生(まめお)と言うところのこの山を越えれば三重県というところにやはた温泉と言う比較的小さな温泉があります。標高が500メートルを超えていると思いますが、暖かい日ではありましたが温泉から残雪が見えました。
15年前には、このような晴天時は谷に響くヘリの音があちこちに聞こえるほど、材木出しの作業をやっていたものでしたが、今日はヘリの音は聞こえず、小川のヘリ基地にはカバーを被ったKMAXが1機、繋留されたままで寂しいものでした。
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朝日航洋 332 屋久島事故 調査報告書、、
私の後輩のパイロットが平成22年9月 鹿児島県屋久島で物資輸送中、墜落し、同乗の整備士諸共死亡した事故の調査報告書が発表されていました。
原因は山頂部で荷卸中、ガスがかかってきて作業を中止してヘリポートへ向け離脱しようとしたときに、吊り荷が立ち木か山の岩に引っかかって、墜落したようです。
この事故の発生した時間はちょうど、兵庫県豊岡のドクターヘリで待機中で、テレビニュースの速報で知り、安否情報を必死で見ていました。
墜落の情報で山頂にガスがかかっていたようなニュースでしたので、予想したとおり、長吊りで荷物を運び込んでおろそうとホバリングして立ち木の間に荷物を垂直に降ろしていく途中にガスに囲まれて、離脱に失敗したのだろうかと思っていました。
やはりほぼ想像したとおりの状況であったようです。
長吊りの状態でのホバリング中、ガスに囲まれることはいちばん危険で、とくにまだ荷物を切り離しが済んでいない状態でガスに囲まれることは非常に危険な状態となります。
いったん荷物を切り離すと、へりは荷物の重量が一挙にゼロとなるために非常に軽い状態となり、自由自在に動くことが出来ますので、カラで長い吊り荷用の長いロープが着いていたとしても、ほぼ垂直にあっという間に上昇できます。
このような状態ならたとえ一時的にガスの中へ入ったとしても離脱はかなり容易ですが、重い荷物が着いた今回のような、吊りにが2トン700キロぐらいだとほとんど、よたよたと上がる程度しか上昇しませんので、ガスの中を垂直に一挙に上がることはほぼ不可能です。
そのような状態ではやはり今回のパイロットが取ったような操作、左ホバリングターンしながら垂直に上がることがいちばんの操作方法です。
物輸のパイロットは通常ホバリングでまっすぐに上昇するよりも、332などユーロ系のローターの回転方向のヘリなら、左ホバリングターンでも上昇、ベル系なら逆の方向でのテールロータが使用する馬力を最小限にして上昇率を上げる方向へのホバリング上昇を行います。
ただ ガスの中ではホバリングターンをしながら垂直に上がることはそうたやすいことではありません。とくに完全にガスに囲まれてしまったら相当なあせりもあり、これを正確に出来たならば死ぬことはなかったのですが、
もうひとつ影響するのが30メートルもの長くて重い吊り荷がある場合は、完全にゆれを止めることは難しく、常にいくらかは揺れていますので、そのゆれがヘリの位置を微妙に変えようとする影響を受けて、さらに位置を一定にして垂直上することが困難となります。
そして微妙に動いたヘリの中心位置が、吊り荷とずれることによって、吊り荷のゆれが増幅されて、まわりの立ち木や障害物に当たることが予想されます。
3トンもの吊り荷が激しく立ち木や障害物に当たると空中にある5トン程度のヘリは軽々と持っていかれてしまいますのでコントロールできない状態で、立ち木の中に引き込まれてしまったことでしょう。
5メートルや10メートルの吊り荷では少々ガスに囲まれてもどうと言うことのないような技量であっても、30メートル40メートルの長い吊り荷では本当に慎重な天候判断が必要なのですが、変化の激しい高い標高、湿度の高い屋久島の気象では、やはりチャンスを見て飛ぶことをしないといつまでも仕事が終わらないというジレンマもあったことでしょう。
調査報告では最低安全高度の遵守状態がよくないというような見解があるようですが、これにはかなりの誤解と言うか、無理があるような結論ではないかと思います。
航空法で法を超えた低空飛行が認められているのは離着陸の場合と特別に許可をとったばあいなのですが、今回の飛行で運搬中の経路途中で違法な低空飛行があったような記述でそれがあたかも原因であるような結論付けをしてます。
基地へリポートは離着陸ですから、低空飛行は違法ではありません。荷物の運搬先の山も荷おろし中には低空飛行の許可を取ってありますが、途中は低空飛行はまかりならんと仰せですが、荷物を下ろす場所への進入や離脱を低空飛行をしないでできるはずがありませんし、進入離脱する2キロや3キロは低空飛行になるのは当然のことで、墜落した場所が2キロも3キロも離れた位置であるとも思えません。
ヘリポートから荷下ろし場まで7分程度と言うことですから、低空飛行の必要がないのは中間の1分程度で、今回の事故が低空飛行の法的な規制の違反が事故の原因とはとても思えませんし、そのようなことをことさら取り上げるとはやはり事故調査は素人だということでしょうか。
787とオスプレイ、、
オスプレイの沖縄配備に対する反対運動大会が日比谷公会堂で行われ4000人の方が沖縄などから参加したようです。
欠陥機 事故が多いということが反対運動の主な理由だそうですが、その後たいしたトラブルもなく飛んでいるようで最近のニュースでは普天間からフィリピンまで3000キロ近くを給油なして飛び、訓練をしたようでした。
その持てる性能を遺憾なく発揮して、中国をけん制したのでしょうか。その時のニュースで使われた地図に行動範囲を示した図によると、西に飛べば尖閣、上海を遥かに越えて、チベット付近までも届きそうな様子でした。
これで世界最強の海兵隊員をどこにでも送り込めることは、尖閣に何かあったら、即応体制が非常に強固になったということでしょう。
中国は尖閣にはちょっと手を出せない状態をあっという間に作ってしまったということでしょう。
この性能と普天間配置の政策は反対派が言う危険性を考慮しても相当な中国に対するアドバンテージで、誰か賛成運動をしないものかと思っていたら、やはり世間は見捨てたものではありません。
マスコミはまったくといっていいほど報道しませんでしたが、反対派がデモ行進する道路の反対側を配備賛成の多くの人たちのデモ隊が日の丸を掲げて行進していたのには驚きでした。
さて翻って787は最悪の状態に陥って、再起の様子がまったく伝わってきませんが、こちらのほうは反対運動もまったくといっていいほどなくNTSBが飛べと指令したらJCABは右へ倣えで飛び出すことになるのでしょう。
同じく最新の航空機として世界にデビューし、同じように初期トラブルに見舞われながらも、今後は世界に大きく貢献する最新の科学技術の結晶でありながら、なぜこのように扱いが違うのでしょうか。
航空機そのものに罪はまったくないのにオスプレイは本当にかわいそうな航空機です。 ただしそれは日本国内だけで世界での評価はまったく違うでしょうけれども、、、、
787バッテリートラブル 続報、、、
787の運航停止からかなりの日数が過ぎたにもかかわらず、有効な対策が出る様子もなく来月以降運航会社がとうとう減便を強いられることになったそうです。
大方の予想ではバッテリが悪いとか制御装置が悪いとさまざまな想像が出ている中で、日本製品の高品質性能で日本側は原因ではないという日本擁護論も飛び交っています。
このような中アメリカの事故調 NTSBから最近になってサーマルランナウエー(熱暴走)と言う私が事故時に書いた用語が出てきています。
ここで自分は専門家ではないのですが、一応パイロットとしての知識として習得した、サーマルランナウエーについて少し解説してみたいと思います。
このサーマルランナウエーと言う現象は、高容量のバッテリではある一定の確率で必ず起こり、それを防ぐにはバッテリーを構成するセル(細胞)の性能をきわめて精密に一定に保つ必要があります。
この787のバッテリーは8個のセルに分かれていて一つが3ボルト、直列で24ボルト 正確には26か7ボルト程度で構成されています。
このバッテリーでエンジンスタート(これは正確ではないかもしれませんが)したり、APU補助動力い装置(ヘリコプターのエンジンを使用している)をスタートしたりします。
エンジンをスタートするときにはピストンエンジンと違いタービンエンジンはバッテリーの電力で30%から40%まで回転を上げて自立運転入るので、相当な電力を必要とし、バッテリの容量は充電なしに、3回から5回程度、回すとバッテリーの電力は空になってしまうほど多量の電力を必要とします。
そのときに使用する電力は以前ブログで書いた記憶がありますが、トラックの大きな鉛バッテリーから太い番線でヘリに直結してエンジンをスタートさせたとき、番線が電流の抵抗で真っ赤に焼けるほどの電気が流れます。
さてそれほどの電力をバッテリーから取り出してエンジンをスタートし、今度はエンジン駆動の発電機からバッテリーを再充電するために、初めはスタートに使用したほどに近い大電流がバッテリーに流れ出し、充電が進むに従って流れる電流は少なくなって、5分もすればほぼ95%近い充電状態となり、正常状態となります。
流れる電流の大きさはバッテリ自体の電圧と発電機からの電力を適正に調整された電圧の差によって決まります。
ここで787は最新鋭機ですからたぶんバッテリの電圧と充電電圧の差をきわめて精密にを一定に保つ調整器を備えているので過大電流が流れないので発熱はしないと言っているのだと思います。
ところが今回問題になっているサーマルランナウエーと言う現象はバッテリを構成する各セルが大電流をエンジンスタートに供給し、それぞれ電圧が2,5ボルトとかに落ちるのですが、この各セルが同じように正しく2,5ボルトに落ちないで差が出る場合があると大変な事になります。
機体の発電機からは一定の電流なのですが、バッテリの中で高い電圧のセルから低い電圧のセルに過大な電流が流れ、低い電圧のセルが発熱しだすとさらに電圧が下がり、電流はさらに過大になるという悪循環が起こりはじめます。
そしてついには機体からの充電電流を遮断しても、バッテリー自体のセル同士の間に強烈な電流が流れついには発火爆発に至ることがあります。
サーマルランアウエーと言う言葉の意味がここにあり、操縦席でバッテリの温度警報が点灯してすぐに充電を停止しても熱暴走はバッテリの中の良好なセルの電力がすべて、熱を持ったセルに充電しようとし続け、各セルの電圧が同じになるか、バッテリが燃え尽きるまで、過大電流が流れます。
暴走と言う意味はここにあり、操縦席からは何のコントロールも出来なくなり、無事着陸できることを祈ることしかありません。
これはセルで構成されたバッテリーの宿命なのです。
対策はバッテリの充電放電を繰り返して起こる各セルの電圧のばらつきが出る前に、良品と交換するしかないでしょう。
注目されている離着陸、、、
パイロットもある程度経験を積んでくると他人の眼 注目されるということを意識します。 と私は個人的のいつも思っていましたが他のパイロットにどうかと聞いたことはありませんでした。
昨日の政府専用機の羽田着陸は日本国民すべての注目の中といっても良いでしょう。
パイロットは心のどこかで意識したかもわかりませんし、着陸前のブリーフィングでクルー全員でそのことも含めて確認したかもしれません。
そのよう中での着陸としては申し分のない操縦操作だったと思います。
それに比較すると話はかなり小さいのですが、ドクターヘリの離着陸もほぼ衆人監視の真っ只中で行うといっていいでしょう。
まず着陸時は普通救急車が着いていて、支援の救助車や散水するポンプ車も着いています。と言うことはその消防関係者はもとより、患者さんのご家族、さらにはけたたましいサイレンの音で集まった野次馬の人たち、そのような多くの方たちの注目する中へ着陸します。
多くの方が見守っている中でなくても離着陸は安全確実に、さらにはかっこよく、スムースに無駄なく、出来れば短時間にと、いわゆる事業用操縦士が求められる最低限度の技量、技術から遥かに高いものがあって当然と思うのがプロのパイロットと言うものでしょう。
またある意味では誰が見ていようと見ていなくても、プロは常にもてる最大限のの技量を発揮して、安全確実にさらには何の気負いもなく、整斉と、見事な離着陸を繰り返すものであるものだと思います。
そして毎回自分の理想とする離着陸が寸分もくるい、違いなく行うことが出来たかどうかを自己採点し、次回に万全を期するということが、本当のプロと言うものでしょう。
そのような試練を自らに課して、毎日のフライトを大切にこなし、多くの経験を積んで、一人前の操縦士としてとして、誰がいつ見ても恥ずかしくない操縦操作が出来るようになることでしょう。
パイロットも人間ですからいつも完璧と言うことはありえないでしょうが、昨日のような全国民注視の中の、ここ一番と言うときに遺憾なく実力を発揮することもプロのひとつの理想とするところでしょう。
さまざまな種類の航空機を操縦するパイロットも多種多様ではありますが、等しくこのような場面と言うものがあり、そこでそれぞれ実力を試されていることでしょう。
やはり 安全に着陸すればそれでよいと言うものでもありません。
アルジェテロ事件 政府専用機 見事な着陸、、、
悲惨なテロ事件で10名もの尊い命が奪われる悲纂な結果に終わったことは、海外の未開地での仕事をした経験のある自分にとっても非常にショックでした
石油開発最前線のオーストラリア人マネージャーから、夕食で一杯やりながら、ヘリが落ちてお前が死んだら,棺おけをお前の女房に必ず届けるから、安心して飛べと、冗談とも本気とも取れる話をしたことが思い出されます。
今日はそのような現地での話ではなく、私は現地に派遣された政府専用機の動きやクルーの映像を初めから帰還まで注意深く見守っていました。
民間航空機のように決まったルートばかりを飛ぶのと違い、政府専用機はいつどこへ派遣命令が下るかわかりませんので、日本の代表として、世界的一流の技量を持ってフライトが滞りなく、自信に満ちて飛んでいるかどうか非常に気になっていました。
そして今日の早朝、羽田に着陸する場面の映像を見て非常にすばらしいと思いましたので、そのわけを少し披露しておきます。
着陸した時間の今日の早朝6時半ごろ羽田は北北東の風1メートル位でほとんど無風、朝の気流はピクリとも動かないほどの安定した空気でしたが、それにしてもファイナルアプローチから接地の瞬間まで、エルロンの修正舵をまったくと言っていいほど打っていません。
この程度は少しのベテランなら何と言うことはないでしょうし、それに引き続くフレアー操作 引き起こしもまったくスムースで引き起こし角がいちばん起きたところで静かにメインギアーが滑走路を舐めています。
完全なノーショックランデイングでしたし、ここまでならベテランが為す業でうまい!!と言うところで終わってしまいます。
私がこのパイロットはーー と思ったのはここからでした。
普通 接地した瞬間ノーズが下がろうとするモーメントが働きますので、瞬間的に操縦かんを支えて接地した姿勢を保もったまま、そのまま空気抵抗で自然に減速して揚力が落ちてノーズギアーが下がろうとするのをコントロールしながらゆっくりとノーズギアを滑走路につけます。
ところが今日のパイロットはメインギアが接地して、ワンポイント置いたときに、ほんの少し姿勢をさらに上げ、空気抵抗によって減速することをやったように見えました。
ほんの1秒2秒ではありますがこれで滑走路長を最大限に使用してしかも空気抵抗で減速させ、ブレーキやリバースの負担を最小限にする操作であったのでしょうか。
接地後の頭上げが早いと期待はもう一回浮かんでしまいますし、おそいと減速効果がなく、元元このような操作はマニアルrにもないでしょうが、空気力学的には非常に効果のある操作ですし、タイミングとその頭上げの大きさは非常に微妙な量で相当な熟練と、操作技術がいると思われます。
今日のニュース映像を見てジェット機200時間しか経験のない元ヘリパイロットが感じたことですが、見間違いかもしれません。
桜宮高校体罰自殺事件、、、、
元アスリートの底辺に在籍した身として、今回の桜ノ宮高校のバスケット部のキャプテンのの生徒が自殺事件について何かを書き残しておきたいという気持ちになりました。
どうも体罰が自殺の最後の引き金になったようですが、それに至るまで長期間に渡ってその生徒さんが発信していたであろうSOSの信号を誰もが正しく受け取ることが出来なかったのは、それぞれの立場の方が責任を負っていたのでしょうがうまく機能しなかったようでした。
体罰を実行した顧問の先生は一回だけ体罰をしたわけではなく、長期間にわたって学校全体で各部活動においてあったようですので、それを許すような空気が学校全体にもあったようですし、これはこの教諭個人の資質、罪も問題ではあるでしょうがこれだけを罰してもすべてかいけつということにはならないでしょう。
桜ノ宮高校は405年前私が体操選手として在籍していた冬至、ダントツ1位の清風高校を除けば我々の高校といい勝負の順位にいたような学校で、当時から体育系の部活の強い高校でした。
体育系の能力が優れているのも、芸術系の能力、本筋の学力が優れていて将来日本を背負って立つ人材も同じようにすべて尊いもので、その能力を遺憾なく伸ばす環境と言うものは必ず必要なものです。
桜ノ宮高校は間違いなくその一翼を担っていましたし、今回の体罰教師もその一員としてがんばっていたことは間違いはありません。
しかし、人間は長く同じ環境で誰にも文句を言われないような状態で、うまく職責を果たし向上していけるということはほとんどありえないことで、当然上司や教育委員会などが適切に指導をするなり配置転換を図るべきでした。
このようなひずみの被害を受けるのは弱い立場の生徒たちで、橋下市長のやり方はこの点でまったくだめなやり方です。
入試を中止すると言ったり、科の編成をあけるとか、生徒のほうにまったく顔が向いていないのは明らかで、これでは彼の政治生命は終わったと受け止める人が多いことでしょう。
声が大きいだけでは政治家はだめだということがばれたようです。
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原発に二つ目の制御室、、、
原発の再稼動を審査する規制委員会の要求事項として、津波を防ぐ防波堤や非常電源の施設などに並んで、今はひとつしかない制御室を別の場所に緊急用の制御室を造ることを求めているそうです。
東北大震災まで制御室はひとつであったということはいかに安全を過信していたかと言うことの裏返しで、震災の時には全部の電気系統が喪失し、非常用照明や懐中電灯の明かりだけでほぼ真っ暗な制御室で悲壮な勤務を強いられていたような話が伝わってきています。
原子力の安全思想は航空機の安全思想とほとんど似通っていて、ファイルセーフや重要系統の複数化、警報システムなども同じような思想で造られていることだと思います。
今回の787のバッテリーの故障はかなりの危険性があったのですが、電気系統自体は2つのエンジンが持つ発電機 たぶん交流と直流の2台ずつ計4台 さらにその発電機すべてが故障したときに、最終的に緊急着陸だけのための最後の電源であるバッテリーが発熱発火爆発に至ったものです。
ただ787は燃費性能を求めるため、エンジンドライブの油圧系統を殿堂にしたり、エンジンの圧縮空気圧を使う系統にも電気に変えているために電気系用が複雑過大になって、そのトラブルの対策が後手後手になっていたのかもしれません。
飛行中は使わないものがトラブって飛行に重大な影響を与えてしまったということでしょう
原発もまったく同じで、アメリカの砂漠で使う原発を、基本的な危険性を充分考慮することなく、日本の海岸地帯にすえつけたため、緊急電源が十分な防水対策をすることなく地下に造ったり、通常の電源が乗る送電線を台風や地震での被災に充分耐えるように造っていなかったのでしょう。
また海岸地帯でテロにはいちばん弱い場所にありながら、制御室も1系統しかなく、軍の警備もなかったという寂しい状態でした。
予備の制御室の場所は極秘にし、地下深く造ることも視野に入れるべきでしょう。
間違った安全神話から一歩も出ることが出来ないで、大きな被害が出ていながらその教訓を無視し、停電を示唆して世論を恐喝し、充分な対策を取ることなく、再稼動を急ぐことは国民に対する更なる背信行為となるでしょう。
ドクターヘリ 他県への出動で協定、、、
中国地方各県がお互いにドクターヘリの応援協定を結ぶということで報道されています。
命に県境はないそうです(笑)
奈良県と大阪和歌山が結ぶ協定には命には県境はないようですが、金はかかるということを実証していますので命には値段があるということだそうです。(笑)
すこし正確ではないかも知れませんが、たしか和歌山は32万円 大阪は65万円 一回の出動に対して奈良県に請求することと取り決めています。
大阪、和歌山、奈良県民にとって命に県境はないようですが、値段はあるようです(笑)
少しいやみが過ぎた記述でしたが以下はまじめな話です。
ドクターヘリは厚生労働省の主導、指導で全国の各県にその導入をほぼ強制ししかもその経費は国庫が4分の3、残り4分の1だけが地元負担と言うほとんど国家事業としての、普及で、しかも導入に際する補助金の支給用件としてさまざまな規制というか条件を課しています。
全国に普及を促すためその条件もやや緩和してきたところですが、基本的には厚生省のお眼鏡にかなったヘリコプターの運航でナイトドクターヘリとは認めないという事に変わりはありません。
ですから病院が自ら運航するヘリや、地域の病院組合などが運航するヘリなどにはドクターヘリと言う名前を使うことはもとより、運航の費用に対する補助金も一切なく、救急車を運航する消防機関との連携もままならず、さらにドクターヘリが恩恵を受ける航空法上の運航の自由度もまったく認められていません。
逆に言えばドクターヘリとして運航をする40機ものヘリはそのほとんどの費用が国庫の負担で、されにはさまざまな運航にかかわる条件が最優先として取り扱われています。
ドクターヘリは国家が主導して運航し、その取り扱いを各県に委ねているようなものですが、肝心の厚生省の担当が主導権を放棄して、県や担当病院に丸投げしていることから、おかしなことが起こってきています。
県内を出て運航するに際して、なぜこのようにその協定とやらを結び、実際に飛ぶまで大げさな事務手続きが必要となり、各地のでの条件などが違ってきています。
金額のことを例に取ると、方や35万円 方や65万円 方や無料 これってまったくのお笑いぐさで、厚生省担当部局はドクターヘリは基本的の他府県への自由に飛び、金額や支援のやり取りについて無条件でフリーとするというような決まりを作ってどんどん交流するように強制するべきです。
少なくとも自県であまり飛ばないから、他県へ飛んで一回65万円稼いで来いなどと言う非常識な取り決めをするような県は補助金を打ち切るべきでしょう。