今年も終わり ドクターヘリ10大ニュースは、、
早いもので今年2012年もあと残すところ12時間となりました。
20年間以上も日本全体の国力が衰退していくなか、安倍政権になっていよいよ折り返す体制になったと、少しは希望が持てることになって明るい年越しとなるでしょうか。
そんな国内の情勢の中、ドクターヘリの普及、活躍が地について発展し、日本全国に広がってきたことは大変良いことです。
大きく国論が分かれる諸問題がある中で、このドクターヘリの拡大に対してはあまり反対意見がないことは良いのですが、皆が賛成することにこそ落とし穴があるということもありますので引き続き、自分がいたドクターヘリの世界を見守っていきたいと思っています。
さて今年も順調に各地に新しく配備されたドクターヘリに関する10大ニュースを取り上げてみます。
(1) どんどん進むドクターヘリ新規配備、、、
全国で39機となったドクターヘリは今年は秋田 青森2機目 岩手 新潟 山梨 三重 徳島 島根 山口
鹿児島 熊本 大分 宮崎 と進みました (一部間違いがあるかもしれませんが)
(2)亀岡 暴走事故に豊岡 大阪のドクターヘリが出動、、大阪ドクターヘリは事故当時は出動範囲外でした
が、フライトドクターの判断で急遽、区域外への出動が実現しました。
(3)八戸ドクターヘリ実現 補助金事業である関係で、各県1機の基準で始まったドクターヘリが青森県2機
目が実現し、全国的には静岡、北海道 長野についで4県めとなる複数体制が実現しました。
(4)鹿児島ドクターヘリ 基地病院にヘリが常駐しない体制でスタート
ドクターヘリは病院を基地とする体制でないと認めないという基準がありましたが、基地病院にヘリが常駐
できない体制でもドクターヘリの運行が認められたようです。今後基地病院にヘリが常駐できる設備を整備
されるようです。
(5)県の枠を超えた応援出動協定が各地で結ばれる
ドクターヘリの効果は出動要請から患者さんに接触するまでの時間が救急救命効果に一番影響するという
ことが理解され始め、県境を超えた出動協定が結ばれるようになってきた。
(6)新規運航業者の参入
どんどん運航機数が増える中 既存の運行会社には要員的にも限度があり、また地元企業優先の見地か ら新しい運航業者が参入した。
(7)新しい機種の参入
ベル427とアグスタ109が既存のEC135 BK117 MD902に加えて参入し、5機種となった。
(8)(9)は思いつきませんのでご容赦!
(10)一年間の安全運行達成、、
日本の ドクターヘリは導入運行開始以来、人員の死傷を伴うような目立った事故はなく今年も安全運行を 達成するでしょう。
機体の損傷を伴うインシデントは今年も起こっていないようですが、過去にはハードランヂング2件、バード ストライク1件の系3件が確認されています。
デクターヘリ運行に限らず、インシデントの情報を共有し将来の安全運航に繋げるシステムを構築することが 必要でしょう。
ドクターヘリの10大ニュースで今年のブログを閉めることにします。
今年もご愛読ありがとうございました。
みなさんには良いお年を迎えられることをお祈りいたします。 来年度もよろしくお願いします。
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航空機の安全性と原発再稼働問題、、、
原発を再稼働させないと、電気料金が24%上げるという脅しが関西電力から表明されました。
同じように他の電力会社からも値上げ脅迫が続いています。
この原発再稼働の問題と航空機の安全性維持への取り組みとは似たところがありますので、元一ヘリパイロットから見方を書いてみます。
ヘリコプターが墜落するとその原因を調べ、たの同種ヘリコプターが同じ原因で墜落するおそれがないかを調査し、再発防止の対策を取ることが事故調査委員会の目的としてあり、厳しい場合は必要な改善をしないと飛行停止となることもあります。
今回の福島原発の事故は地震きっかけとは言え、世界最大の被害を出した最悪の事故ですから、きちんとした事故調査をし、改善策を行って、同じ事故が起こらないような対策を取れない限りは他の原発も再稼働はありえないでしょう。
止めておくと電気料金を24%上げないといけないから、十分な対策が取れないけれども再稼働するということはとても認められないでしょう。
欠陥が修正されない墜落したヘリに乗れと言われたら普通は止めるでしょう。
全国で稼働できないでいる原発に同じような地震や津波が襲ってきても、安全に停止するなど被害が出ないような対策を取れば稼働して良いと思うのですが、福島の事故の原因もはっきりわからないところがあったり、耐震補強の改良を充分やった気配もないようですし、津波に対する対策も充分取ったようにも見えません。
さらに過去の調査の手抜きで既存の原発が活断層の上にあるのではないかというような疑いで調査をしているような段階での再稼働はないでしょう。
すべての原発での安全対策の一からの検証が必要でしょうし、今までは全くと言っていいほど考慮されていなかった、テロや戦争被害が原発に及ぶ恐れを防ぐ対策も当然あってしかるべきでしょう。
中国や朝鮮との関係が今のように緊張した状態で、なんの対策も取らないで稼働することは許されないでしょう。
今回の福島事故では日本全体がいかに平和ボケであったかということがものの見事に証明されたもので、いい加減な対応策で、電気料金が上がるから可動しますなどとはそう簡単に言って欲しくないものです。
事故を起こしたヘリが欠陥とわかっていて乗ることを強制しないで欲しいものです。
問題は必要な安全対策が十分に実施されたかどうかであって、電気代がどうとか、化石燃料の輸入がどうとか、ましてや地球温暖化がどうだとか問題の本質から目を背けようとする社会の動きは厳に否定しなければなりません。
カレンダー作り、、、
仕事上パソコンを使うことを強制され、渋々使うようになって早いもので15年ほどになります。
専門的にというか正式に習ったことはありませんが、見よう見まねでなんとか覚えていくものです。
デジカメで写真を撮ったり、HPを閲覧して回ったり好き勝手に使っていて、そのうちブログなるものを知り、主としてドクターヘリをテーマに書き出して早5年半も過ぎました。
フリーソフトを使って自分でとった写真を使って手製のカレンダーを作ることも知り、現役時はお世話になる各消防本部に手見上げとして持参してもらうようにしたこともありました。
今は引退した身ですので、家庭で使うカレンダーを適宜作って飾るようにしています。
当初はしていませんでしたが、今はやすいラミネートの機材も手に入れて、月々のものを好き勝手な写真を使ってラミネート加工をしています。
結構楽しい趣味です。
中国が自前のGPS運用開始、、、
報道によると中国が自前のGPSの運用を開始したということです。
日本の車でGPSが着いていないほうが少数派になってしまったほど普及していますが、もともと軍事用に開発されたこの便利な装置がこれほど普及したのは、米軍兵士が中東の砂漠での戦争中皆持っていたというソニーのゲームボーイの延長で、安くて性能の良いカーナビを開発販売できたからでしょうか。
軍事目的がGPSの一番の目的ですから、アメリカの仮想敵国中国やロシアがまさかまさかアメリカ製のGPS信号でミサイルを飛ばしたり、洋上に展開した航空機が位置標定に使ったりすることはありえないでしょう。
そのようなわけで中国もヨーロッパもそして日本も自前のGPSの開発をしていましたが、一足先に中国が実用化したことは、軍事大国ならではです。
これで中国は安心して自前のGPSの電波を利用して尖閣列島へ飛んで来ることができるようになって、非力の双発プロペラ機Y12でちょっかいを出し始めたのでしょうか。
アメリカ製のGPSの電波を使って飛んできていたとしたら、アメリカと日本が結託して、ちょっとしたいたずら心を出してわざと間違った信号をGPS波のに乗せて撹乱することもできたことでしょうか。
実際にはたぶんあまりにも使用機器が普及しているためにそのようなことはできないでしょう。 信号自体を止めるか精度を落とすか程度でしょうが、技術的には100%自分の意図するように操作できますから、外国の軍隊が使用するということは論外でしょう。
日本はほぼ100%民生用目的でアメリカのGPSの10倍の精度を目標に開発するそうですからこれはなかなか、有望な技術です。
ただテレビがデジタル化した時のような、ある程度の混乱が起こることは予想されそうです。
今のアメリカの電波を使った普通のナビ、日本の電波を使った高級 高機能 高価格のナビ、中国製の電波を使った機器も中国製の1万円未満のナビと3つに分かれた市場争いが起きるのでしょうか。
安全運輸委員会 出番かな、、、
最近、安全運輸委員会が出る事例が立て続けに2件起こりましたというか、2件調査に乗り出したことをマスコミが伝えていました。
こ存じのように一件は高松空港の管制官居眠り事件、そしてもう一件は千葉のカヌー転覆事故です。
いずれも死傷者は出ないで、インシデントですんだ事件(事故にはなっていません)ですが、安全運輸委員会の役割なのかなと少し首をかしげてしまう内容でもあるようです。
安全運輸委員会は陸海空の事故や重大インシデントに対し、適正かつ十分な調査を行って真の原因を見つけ出して、同種事故の再発を防止することが目的です。
そして対象は陸海空の事故インシデントなのですが、なまえから素直に読むと陸海空のうち陸はなぜ鉄道事故だけなのか、また運輸と言うならば、運輸以外もの陸は鉄道だけが対象なので、鉄道に運輸以外のものはありえませんが、今回の水上事故はスポーツ事故なのになぜ対象になるのか、さらには空のうち、運輸でないスポーツ航空や、取材や農薬散布飛行など、運輸でないものまでなぜその調査対象に含めてしまうのかという、単純な疑問が湧いてきます。
さらに今回の高松空港の10分間の無線交信不能事件は、2名の管制官のうち一名が不当に現場を離れ、残った管制官が居眠り、そしてスピーカーのボリュウムを絞りすぎという、全く単純なことが原因であることがわかっています。
このような単純な不祥事は運輸安全委員会の手を煩わせるまでもなく、内部監査や、査問委員会で処理するような事件であるでしょうに、何故わざわざ運輸委員会が乗り出してくるのかよくわかりません。
千葉のカヌー転覆事故は完全にスポーツの世界の出来事で、管理者たちの天候判断の甘さが原因であることは誰が見ても分かることです。
今回の2件の事件(事故ではない)はどう見ても安全運輸委員会の出る幕ではなく、少ししゃしゃり出すぎだと思うのですが。
今回のような事件に出たいのであれば、また出る必要があるということならば、安全運輸委員会という名前を変えて、さらには安全運輸委員会設置法など規定類関係の見直しもやったほうが良いのではないでしょうか。
もう一つ付け加えるなら、安全運輸委員会が完全に無視をしている、関越道の中国人運転手による悲惨なバス事故のような事件は徹底的に調査し、奥深い真の原因を突き止めて運輸行政に活かすべきでしょう。
今回の2件の事件でまさか安全運輸委員会が出てくるとは思いませんでした。
三菱軽自動車 リコール問題、、、、
昨日の夕刊によると三菱自動車がリコールに消極的だったとして厳重注意を受けた問題で、国交省は同社に立ち入り検査をしたようです。
事の発端は同社の軽自動車のエンジンで、オイルシールの欠陥でオイルが漏れ、警報灯が点灯し最悪エンジンが停止するという事例があるということです。
これを修正するためリコールの対象となる車は約130万台近くにもなり、これをリコールで無償修理をするとなると100億円以上の出費になり、経営が危うくなるのではと心配します。
そもそもこの問題の発端は社内からの内部告発で、過去のトラックのタイヤ脱落事故のリコール問題で三菱の不誠実な対応に不信を持った国交省が動いたということなのでしょうか。
そもそもリコールに消極的だったということで厳重注意とは解せない話で、積極的か消極的かなどで、行政処分を受けることがおかしい話で、本来はリコール規定に反しているか、合法かの判断で処分は下すべきところです。
130万台の製造数のうち何台に不具合が出て、何回事故があったのか報道されていませんが、三菱によると事故は一台も起こっていないということです。
車が走行中エンジンからオイルが吹き出るということは、もちろんほめられた話ではありませんが、オイルが底をついたら当然警告等が点灯し、最悪エンジンが止まりますが、警告等が点いてすぐに止まるということはありえませんので、三菱が言うように事故は起こっていないのでしょう。
エンジンからオイルが吹き出る車は誰も買いませんから次から三菱は売れないでしょうし、三菱とてそんな車は金輪際作らないでしょう。
この状態が規定上リコール対象でリコールをしなかったということなら、当然処分は正当で強制的にリコールと言うことはありえますが、『 消極的 』 であったとはどういうことなのでしょうか。
しかも発端が内部告発とは、、、、
そういえば三菱の工場内で整備中の航空自衛隊のF4戦闘機の配線が何者かにニッパーで切られる事件が起きています。
まさか国交省が天下りの確保に何事かをたくらんでいるわけでもないでしょうが、事務次官あたりを副社長に入れたらどうでしょうか、大手に見習って、、、、、
吹雪の中を飛行、そして突然エンジン停止、、
ニュースによるとJエアーのボンバルヂア機が花巻空港着陸後、スリップして芝生に突っ込んだそうです。
航空機の運航には冬季間だけ起こりうる不安全事項があって、パイロットや整備士は冬季間を迎えるに当たって、その知識や特別の注意事項や手順について、復習することが一般的です。
また国土交通省は12月10日から1月10日までの間、陸海空の運送事業者に対して、年末年始安全総点検を行うことを指導し、当然ながら、冬季間の特別な項目についても点検教育を求めています。
強力に指導してもトラブルが起こるのは、指導教育が徹底していないのか、あるいは冬の運航がそれにもまして手ごわいのかどちらなのでしょうか。
地上の支援が完全なはずの定期便運航の現場でもたびたびトラブルが起こるのですから、まったく支援が望めない、ヘリコプターの雪の中の運航はいかに困難かと言うことは想像できると思います。
ただし何がどう困難で不安全が存在するかと言うことは、実際に危険に直面したものでないとわからないと言う厄介な面が多く存在します。
そして今日の話題は吹雪の中を飛行、そして突然エンジン停止です。
吹雪の中を飛行するとエンジンが突然停止するという危険性があるならば、飛ばなければ良いというようなものですが、これがなかなかそうは行かないという難しさがあります。
少しでも雪が降る可能性があれば飛ばないで済ますということがそもそも日本の冬の天候下ではありえないでしょうし、冬の天候の急変は恐ろしいほど急激で、5分前晴天無風であった日本海側の天候が、5分後猛吹雪で100メートル先が見えないなどと言うことは普通に起こります。
ヘリコプターのフライトマニュアルには吹雪の中を飛行したらエンジンが止まる恐れがありますと書いてある機種はただの1機もなかったように記憶しています。
降雪中の飛行禁止と言う機種はあったように思いますがその他では、ベル206が視程1マイル以下の降雪状態中の飛行は20分以内、降雪中の長時間のホバリングは禁止とあったように思います。
降雪中の飛行を禁止するというヘリがあったとしたら、世界中で誰も買わないでしょうから普通はそうは書いていません。
ところが日本でヘリが降雪中に飛んでいてエンジンが止まった例は10件ではきかないでしょう。
さらに なんとなんと 降雪中に万が一エンジンが止まったとき、自動的に再スタートする装置まで装備しているヘリがなんと数多くあります。
降雪中の飛行でエンジンが止まるのは、エンジンの前方部分の機体構造物に付着した雪が何らかの原因ではがれ一挙にエンジンに吸い込まれて、フレームアオウト(炎が消える)と言う状態になるのだということが、何件も止まってから周知されました。
ただこれはほとんどが小型エンジンの単発ヘリに起こる現象で、双発機は少なくとも一挙に2台のエンジンが止まるという例は日本では起こっていないようですから、双発機に乗っている方は幾分安心でしょう。
さて吹雪がそれほど危険ならば、引き返せばよいというものですが急激な天候の変化ではそうも行かないこともあり、又すぐに広い場所に着陸すればよいという声も聞かれそうですが、通常吹雪く場所の地上は積雪があり、白一面では高低差や、平坦傾斜の様子も良くわかりませんので、着陸即横転と言う次の危険も待ってくれています。
ならばやはり怪しい天候ではうかつに離陸しないということに尽きるかもしれませんが、ドクターヘリの任務ではそれも難しいということで、パイロットたちは頭を痛めていることでしょう。
クリスマス寒波から正月寒波へ、、、、、
今年は冬の始まりが早く、各地でいきなりかなりの雪の見舞われていましたが、ここ2,3日急に本格的な寒気団の襲来で、各地、例年にない大雪に見舞われています。
一年前私が飛んでいた、京都府京丹後市(旧峰山町)、野球の野村やマルハンの社長の出身地として有名ですが、山岳部でもない海岸に近い地方都市で、早くも積雪が35センチと報じられています。
今回は比較的海岸部に近い平野部での積雪が多い、里雪がたの大雪ですが、それにしても今年は本格的な真冬の早い到来で、3年続きの雪の多い年になりそうです。
35年もヘリのパイロットをしていましたが、冬の大雪にはそれほど、いじめられた年はあまりない状態で、なかまたちのパイロット連中もありがたい地球温暖化のおかげで、雪の中のオペレーションを知らなくても、インドネシアのヘリパイのように、一人前の大きな顔が出来るような時代が続くのかなと思っていました。
あにはからんや、へりのパイロットにそれほ楽くをさせてくれるほど自然は甘くないようで3年連続の雪の多い年で、、いよいよ地球寒冷化の始まりではないかと言いたいほどです。
この寒波も一度は緩んで次の本格的な寒波の襲来は予想されていませんので、お正月はどのようになるかわかりませんが、各地で勤務するドクターヘリのクルーは寒波の襲来は覚悟しておく必要はありそうです。
ドクターヘリの運航でも雪の障害は、まずはなんと言っても不安定な雪上での着陸、エンジン停止の不安、そして、降雪時の視界不良、機体やエンジンの凍結の恐れ、さらには降雪後における野外での着陸時の雪の舞い上がり、さらにはあまり気のもされていないでしょうが、降雪後の晴天時の太陽光線のハーレーションによる一瞬の高度判定の喪失などなど、相当のベテランでもすべてを経験したパイロットはそういないでしょう。
また大雪の降る強い冬型の気圧配置は普通相当な強風をともなっていることも多く、場所によっては台風並みの強風が吹き荒れることもあります。
日本のヘリパイロットはずいぶんと鍛えられるものです。
連休からクリスマス、年末年始へ、、、
世間は昨日から連休にはいり、クリスマスから一挙に年明けへと進みます。 世間はと言うのは自分が今年引退して、世の中の流れとは別にゆったりと時間をすごすことが出来るからですが、、
年末年始からお正月にかけて、人々は普段と少し違った生活パターンとなるにしたがって、思わぬ事故に合ったり、病気になったりして、救急搬送や救急病院のお世話になったりすることもあります。
普段と少し違った救急事案が、通常の事案に加えて入るため、救急病院はどこも忙しくなるようです。
ドクターヘリもややそのような傾向がありました。
NHKの番組で流していたそうですが、年末の大掃除など、家周りの片づけで怪我をする人に対して出動したことが良くありました。
庭の植木の剪定中に転落したり、ひどい場合は転落中に自ら扱うチェンソーや刈り払い機に巻き込まれて大怪我をしたり、指を切断したりするなどが起こっています。
又家の窓拭き中に転落したりして大怪我をする場合も良くありましたが、下がコンクリートだと高さがそれほど高くなくても大怪我になって意識不明や脳内出血になったり大事に至る場合も多く注意が必要です。
年末年始は都会に出た方たちの大移動に時期ですので例によって、交通事故が多くなり、それも普段運転しない方が事故を起こしたり、なれない道での事故となったりしがちです。
そして年が明けると必ず例年あるドクターヘリの出動は、高齢者の餅で喉をつめ意識喪失に至る事故と、御屠蘇による飲酒事故です。
このような年末年始のさまざまな事例にも対応して、ドクターヘリのメンバーは盆も正月もなく、自宅を離れて出張形態で仕事についていることはほとんどで、交代制度で勤務する関係で、少なくとも2年に一度は年末年始の勤務についていることが普通です。
引退した今となっては余裕の年末年始を送ることが出来ますが、現役の方たちはほぼ2年に一回は外でお正月を迎えますし、人繰りによっては3年連続とか悲惨な例もあるようです。
本当にご苦労様ですが、国民の安心のためがんばってください。
安全運航、ご健闘を祈ります。
10円盗んで懲役1年、、、
新聞を読んでいると興味のある記事が出ていました。
高野山の金剛峯寺の地蔵の前に供えてあった、賽銭 10円を盗んだとして66歳の男が窃盗罪にとわれ、一審で懲役1年8ヶ月の判決を受け、これを不服として控訴し、2審 大阪高裁の判決がなんと、懲役1年の実刑判決であったそうです。
この事件裁判には現代日本のもつ多くの問題が露呈していることが良くわかります。
警察裁判制度の問題、高齢者の貧困の問題、道徳宗教的な問題、日本の非良識の縮図が現れたような出来事です。
貧困層のかわいそうな弱者の老人に対する大岡裁きの出来ない硬直した警察裁判官庁の横暴と読めるか、刑務所に収容して暖かい生活の保障を目指したものか。
いずれにしても法の正義を通すために莫大な税金を使ったことは間違いなさそうですが、同じ金額で1機のドクターヘリが1年も飛べる金額を使ったかも知れません。
一体何がこの世の中の正義なのかわけがわからなくなります。