歴史を訪ねて、、
大河ドラマのお江展を琵琶湖の長浜でやっているというので、今日行ってみました。
名神北陸道で長浜に入って、帰りは木之本から高島へ、そして湖西道路を辿り、びわこを一回りする経路でドライブでした。
びわこを取り囲む、関西電力の送電線はヘリパイロットとなって最初の時期から飛び回りましたので、その記憶を地上からたよりながらの小旅行でした。
目的の江姫展はNHKのドラマの資料ばかりで少し物足りないものでしたが、自分が見下ろして飛び回った山野にはこのような歴史があったことを再確認し、有意義な一日でした。
それにしても織田、豊臣、徳川の3家に嫁ぎ最後は徳川家光の母になるとはなんという女性だったのでしょう、、、、
菅直人 鳩山由紀夫 小沢一郎などなど 小さい小さい、、、、
ドクターヘリ運航の醍醐味は、、、、
他の手段では助からない瀕死の重症者をヘリコプターの機動性で救命できた時が一番の喜びです。
その究極の状態は、救急要請や事件事故の発生で動く警察関係者や消防関係者そして我々ドクターヘリがよーいどんで一斉に患者さんの元へ向かいます。
その現場へ誰よりも早くドクターナースを患者さんの元へ送り届けることが我々ドクターヘリの仕事の醍醐味です。
今日現場上空についたときには路上に倒れた患者さんの脇に、駐在所のお巡りさんと思しき方がひとり見守っているだけでした。
直ちに直近に着陸、約100メートルドクターナースが全力疾走し患者さんの元へ、、
助かるといいなと願いながら病院へ最短時間で搬送です。
今度はJAL機長、、、、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110817-00000069-jij-soci
ANA系のパイロットが同じような事案で処分されたような事が過去に有りましたが今度はJALの機長だそうです。
かなり重い処分でここまでやる必要があるのかと思ってしまいます。
オートパイロットで長時間飛行する国際線のパイロットの皆さんの退屈な時間を思うとき、居眠りもせず、世間話もせず、ただ単に計器と外を見続けるだけの苦痛な仕事は夢も希望もないと言うところでしょうか。
さてANAには大昔、石田さんという有名な機長がおられて、操縦席から見た(撮影した)雲の観察を長くされて、雲の博士と呼ばれて出版までされた方がおられました。
もちろん操縦士としての長い経験から身につけられた航空気象にはずいぶんと見識が深く各方面からの、評価は素晴らしいものがありました。
運航従事者の安全教育の一環として、OBになられてから、わざわざ八尾の会社に何回かお越しいただいて、その貴重な経験に元ずく独自の気象学の講義をしていただいた事が有りました。
他にはJALの方で飛行中に撮影した、世界中の航空写真を出版された方もおられたように記憶しています。
運行中、操縦室で写真をとった航空従事者は全て平等に行政処分と言うことになりそうですから、ますますコクピットは密室となり、何もかも外には出てこないようになるのでしょう。
嫌な時代になったものです。
グリーンは外しましたが、、、
ゴルフをされる方が心筋梗塞や脳疾患で急に危篤状態になられることがあります。
ドクターヘリがそのような時に救命効果を発揮するためには患者さんのすぐそばに着陸することが非常に重要です。
過去のバブル全盛期にはVIPの方だけではなく一般の方もヘリでゴルフへという時代もあり各地のゴルフ場にはヘリの着陸帯が設定されていたことも多くありました。
自分も携帯電話会社 S社の社長を東京都心の屋上ヘリポートから、飲料会社の経営するゴルフ場へ送っていったことがありました。
今の不景気の時代には当時のようなゴルフ場へのヘリの運航は見る影もありませんが、設定されたヘリの着陸帯はドクターヘリ用に適切に管理されて、救急患者さんのために有効に使用さるようにと思います。
またそのような着陸帯を設定していないゴルフ場も広大な敷地の一部をうまく管理して緊急にドクターヘリが着陸できる場所をあらかじめ決めて置いて、消防機関などに通知しておかれることが、ゴルフ客の皆さんの不意の急病の際には大きく役に立つことは間違いないでしょう。
何しろ急病で心肺停止状態になると、初期手当の時間の重要性は分単位ではなく秒単位となりますので、近くにあらかじめ決めたドクターヘリとのランデブーポイントまで5分で行けるなどと悠長なことは言っていられない状態となります。
救急患者さんの真横に着陸することが一番の救命効果となるでしょう。
重さなる要請には、、、
ドクターヘリが年間の出動回数を240回程度と想定していた時代は、出動要請が重なるということなどはほとんど考える必要もありませんでした。
ドクターヘリの効果や必要性が認知されて、年間の出動回数が徐々に増え400回程度となると月に2回や3回は出動要請が重なる事が出てきました。
和歌山県などはこのような事例に、防災ヘリをドクターヘリの2番機として活用し、医師を同乗の上現場へ向かう手順を決めて実施するようになりました。
さらに年間の出動回数が増えて、年間千回も飛ぶようになるとただ単に出動要請が2件重なる程度では済まなくなって、先週勤務中にはなんとなんと5件の要請が重なる事態が起こりました。
このような事例でも限られた医療資源とヘリコプター、ドクターカーなどを最適に運用して救命効果を最大とする努力が今なされています。
一番の手法はやはり2ドクター制による、二つの要請現場への連続ドクターデリバリーでありさらには3番手のドクターカー派遣という3箇所同時対処という究極の即応性が生きています。
それでは5件の出動要請には果たしてうまく答えることが出来るかという疑問をもたれる事があるでしょうが、複数対応ができるということは、患者さんの状態による優先対処を選択できますのでより重傷の患者さんをミスらないということには、1件しか対応しない従来のドクターヘリ運用には見られない柔軟性を発揮して対処しています。
2ドクターによる2現場同時対応に加えて3番目のドクターカーが加わることによる効果が極めて高いということが出来るでしょう。
このような運用が発展するといずれ、ヘリコプター2機体制、ドクターーカー2台体制へと進み、2番目のヘリは特に十分な点検、維持管理修理の時間をいただける、より安全な運行体制へと進歩するかもしれません。
何しろ今の予備機体制は運行業者にとって経営効率的には余りにも酷な体制である可能性があり新規参入を阻んでいますし安全上あまり褒められたものではありません。
復帰後いきなり激戦地へ
復帰後あまり日にちも立たないうちに激戦地へ参戦いたしました。
初回は4日間程でしたが、毎日汗が乾く暇がないほどあちこちへと飛び続けるけることとなり、日本一の名に恥じないヘリの活用ぶりには思いを新たにしました。
当分の間は老体に鞭打って頑張ることとなりそうです。
よろしくお願いします!!
埼玉防災ヘリ 事故調査の目的は、、、
先日発表された埼玉防災ヘリの事故調査経過報告は子供の宿題にならって評価すれば五重まるか花マルという所でしょうか。
事故調査委員会はホイストのビデオを見つけそれを調べることによって完全に事故の原因を突き止めたと自慢げに発表したかったのでしょうか。
事故直後に報道陣に対してまったくとんちんかんなセットリングウイズパワーなどと口走ったこと忘れたかのような言い分ですが、あの発表はなんだったのでしょうか。
ビデオはパイロットが立ち木のなかで、見張りが効かない左方向へ不用意に移動してしまってテールローターを樹木に巻き込んで破損し、方向操縦を失って回されて、ローターが思いっきり立ち木に当たって墜落したことを物語っているようです。
事故調査の目的は事故の真の原因を突き止め、同種事故の再発防止に役立てて、同じような事故が起こらないようにしかるべき階層に必要な提言を行い、それが確実に実行されるようにすることでしょう。
動いてはいけない方向へ移動してしまってローターやテールローターを障害物にぶつけてしまって墜落したから、そういう状況になったら気をつけましょうでは同じような事故は本当に防げるのでしょうか。
事故調査委員会の仕事は真の原因を突き止めてから、始まるといってもいいほどでしょう。
過去に墜落した3件の防災ヘリはほとんど似通った原因で墜落したと言っても過言ではありません。
防災 警察 消防 そして一部ドクターヘリは救命救助の特例で、法的にはどこにでも着陸でき、どんな低空でも飛ぶことが許され、どんな規制空域でも飛ぶことが許されていますが、同じことを訓練することは許されていません。
訓練は広くて障害物のないところで安全にやることになっていますが、この法的な枠組みが現場パイロットたちの十分な訓練をする機会を奪っていないのでしょうか。
またこのような業務に従事するパイロットたちは皆それぞれてんでバラバラの経歴、訓練過程を経てきていますので、そのパイロットとしての育ちが事故に影響している可能性はかなり大きいと思います。
国家としてこのようなパイロットたちを一元的に訓練、育成する必要性はないのでしょうか、またはそのような制度のもとに十分に訓練管理されたパイロットを育成する必要はないのでしょうか。
もしこのような事が事故防止の観点から望ましいということであるなら当然そのような提言をするべきでしょうし、ただ単に動いてはいけない方向に動いたからヘリは落ちたのならそれはそれでいいのですが。
いきなりセットリングだというような事故調査委員会ですから多くは望むべきもありませんが、、、、