新型インフルエンザ重症患者の搬送は、、、、、
千葉のドクターヘリが新型インフルエンザの重症患者を東京の病院へ搬送したというニュースがネット上に流れました。
感染症の患者さんの搬送についてはドクターヘリでどの程度まで搬送するのか。また搬送する場合の方法や感染防止についての取り決めが運航要領などで決めてあることが普通です。
今回の新型インフルエンザの患者さんの搬送については、あまりドクターヘリによる搬送を想定していなかったような面も見受けられ、準備や打ち合わせが十分に行われていなかったのではないかという感じもします。
まずドクターヘリの運航要員が医療従事者として、ワクチン接種の対象になっているところとそうでないところがあるようです。
密閉された狭いヘリコプターの機内に短時間とはいえ、患者さんと入ることになるのでワクチン接種は通常の医療関係者と同じような優先順位に扱っていただくことは当然のことだと思います。
またその費用や接種の優先順位に関しても病院関係者と同等に取り扱っていただきたいものです。
もうひとつはヘリコプターの消毒の問題があるようです。
狭い機内に患者さんが一定時間搭乗されますと、ウイルスが機内やエアコン系統に付着する恐れがあるでしょう。
飛行中は出来るだけエアコンや暖房装置を止めて、外気を取り入れた状態で飛行し、患者さんには酸素と投与し、乗員はマスクをする程度のことしかできないでしょう。
飛行後ヘリの窓やドアーを全開にして外気を循環させてウイルスを除去する程度のことしか出来ませんが、連続して次の患者さんを搬送する場合は少し困ったことになるかもしれません。
これから冬季になってさらに感染が広まって、年少者の重症患者が多く発生することも予想されているようですから、病院サイドとその対応について相談している状況ですが、ドクターヘリ就航10年過ぎ、初めての事例なので慎重に対応して、ヘリの機動性が活かせるように準備が求められています。