ヘリコプターの索道衝突事故 その4、、、、、、


 http://jtsb.assistmicro.co.jp/jtsb/aircraft/download/pdf/91-2-JA9524.pdf


 今日はヘリコプターが索道に衝突して墜落し3名の犠牲者が出た事例を紹介します。

 このような悲惨な事故は大きな教訓を残してくれているので、残されたわれわれは貴重なその教訓を忘れないで確実に実行して安全に飛行することが、志半ばにして亡くなられた先人に捧げる大きな義務でもあると思います。

 興味のある方は上記の事故調査報告書を読んでいただけたら、事故の概要がわかります。

 当時 総理大臣が竹下登氏でふるさと創生資金と言う触れ込みで日本全国の市町村におのおの1億円をばら撒いたことがこの事故の遠い原因になりました。

 と言うのは1億円もらった市町村がいろいろなことをやった中で1億円の金塊を購入して展示したということを覚えておられる方も多いと思いますが、一番多かったのが温泉を掘って公営スーパー銭湯を作ると言うことでした。

 そのためにヘリコプターにガンマー線に拠る、温泉源の探査をする装置を取り付けて日本国中の谷間と言う谷間を這い回って飛ぶというと事がヘリ業界に降りてきました。

 当初は5トンクラスのベル212に機材を積んで飛んでいましたが、一回り小型のBO105の本来の仕事が切れて遊ぶことになったので、何とか積んで使えないかと言う社内的な事情で、修理改造検査を受けて試験飛行中に事故が起きてしまいました。

 この仕事の始まりに際して、飛ぶことを指名されたのは、そのBO105に乗って、北陸で長く他の目的のフライトで飛んでた同年代の同僚でした。この同僚とはベル204Bの訓練を事故の5年ほど前に一緒に受けた仲で、この新しいフライトに関してある相談を受けていました。

 いわく 簡単に言えば機材が重過ぎる、燃料も減らせない、と言うことでした。この時もっと真剣に彼の危機感のある話を十分に聞いて、この機種による事業を阻止できていれば事故は防ぎえたかもと思って悔やまれました。

 事故調査ではまったく、気にしていないというか、何を調べたのかと言う思いが残ります。この程度のヘリは1時間に150キロ程度の燃料を消費しますが、なんと墜落時の推定重量が2.37トンで離陸から40分以上飛んでいるのに30キロしか燃料を消費してないことになります。つまり離陸時にはマニュアルに反して70キロ程度は重量が制限を越えた状態で離陸しているのです。

 こんな運用が許されるはずもありません。やはり彼が言っていたようにこの仕事にはBO105は元々無理な設定だったのです。

 もう一点事故調査委員会は大きな間違いをしています。

 この飛行に関する低空飛行の許可申請はなされていて、許可されていたとさらっと述べていますがここに大きな責任の回避があるということが完璧に抜けています。

 低空で飛行することを特別に許可すると言うことは、その地域に今回の事故の原因となったような索道など危険なところがないかどうか、地上から調査し、もしあれば地図や図面で操縦士に事前に知らせることが当然の確認事項であるにもかかわらず、そのようなことを漫然と見逃して許可を出しています。

 低空で飛行することを認めるにはこのような確認をすることが、許可を出す あるいは許可を申請するに最低やるべきことなのです。

 もしそれを行わないでただ書類だけで形式的に許可を出すのならば、低空で飛ぶパイロットにとって低空飛行の許認可制度などまったく意味のないものです。

 日本の航空法では、ヘリコプターであろうと低空で飛ぶためには許可が必要で、その許可のためにはその空域は、パイロットに特殊な低空飛行技術がなくても安全に飛行できると言うことを確認する義務があるはずです。

 もしそうでないならば、ヘリコプターのパイロットには低空で安全に飛行する能力を資格試験制度の中で確認して免許を発行する必要があるでしょう。

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 サイレントタイム、、、、、、


  http://www5.diary.ne.jp/user/529352/ (知り合いの中国地方のテレビ局の報道部の方のブログです)

 大災害時や大事故時、被災者が閉じ込められて救出を待っているかどうかを音波探知機によってその存在を探すと言うことを消防機関が実際にやることがありました。

 最近ではJR尼崎事故の時には、列車が突っ込んだマンションの奥深くで生存者がに救出を待っている可能性があるということで、その音波探査の妨げになると言うことで、取材ヘリが飛行を自粛すると言うことが行われました。

 過去には阪神大震災のときに、救援や取材のヘリなどが多数飛び交ったので、被災住民の方たちから大きな非難の声が上がりました。その中には取材ヘリばかりが多く飛んで救援ヘリが少ないことを嘆いた声や、昼夜、見境なく飛ぶことへの非難、そして今回のように被災者捜索の妨げると言う声もあったように覚えています。

 そして新潟中越地震では同じように多くのヘリが飛び交う中で、がけ崩れに閉じ込められた生存者の救出に音波探知機が有効にに使われて生存者を無事に救出した事例がありました。
 いずれのときも報道関係への申し入れを受け入れて、ヘリコプター取材を一定時間自粛した実績がありました。

 今回 官庁関係から報道機関へこのようなときにヘリコプターの取材規制についてルールつくりをしたいとの申し入れがあったようです。

 一定の規制をすることにはほぼ賛成が得られるとは思いますが、それでは現実にどのようなときにどの程度の規制をするという取り決めに関してはなかなか話がうまく進まないのではないかと思います。

 それは規制する方とされる方がいかに、またどの程度まで共通の認識を持てるかということにかかると思いますが、これがなかなか難しい事となるでしょう。

 はるか昔から警察は、国賓や皇宮の警備にはヘリコプターを使用していて、広い範囲の空域を自粛を依頼すると称して飛行禁止を求めてきた経緯があります。

 警備に必要な空域に多数のヘリコプターが飛び交うことは、警備上大いに問題があるでしょうが、たまたまどうしても航空撮影の予定が変更できないで、自粛空域のぎりぎりのところで撮影飛行を終え、着陸してしばらくすると、高飛車で横柄な電話を取る羽目になってしまいました。

 今日はあなたが飛んだところは飛べないことになっていることは知らなかったのか。国家的なVIPの警備でヘリコプターを飛ばしているのに何ごとか。いきなり難詰されましたが、『自粛ではないのですか、ヘリの機種や色を見てフライトプランを調べればどこの誰が何のために飛んでいるかすぐにわからないのか、無線で呼んでもらえばいつでも出ることは出来るし、自粛空域へ入ったわけでもないのにいつから禁止空域を警察が勝手に設定できるようになったんですか。航空法のどこに書いてあるんですか。こちらは自粛と言うことで協力して飛んできるのに何だ』

 得てしてルールを勝手に設定して、それによって過剰規制することは日本のどこの官庁でもやりかねないいつものことです。

 十分に協議して、お互いの任務に支障のないように話合うことがまず第一です。

 日本で数々の航空取材その他の航空機の飛行自粛に関しての一方的な要請が来ますが、十分に双方が話し合ったことはほとんどないという実績がありますので人命だどうだと言われても、迂闊に乗らないほうが良いのではないでしょうか。

 しかし 官庁もマスコミには一目も二目も置いて言いますね。零細ヘリ会社集団だけならほとんど無視してルールを決めてきてさあ 守れよで終わりでしょうね。

 青森朝日放送機墜落事故調査報告発表、、、、


 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090627-00000079-mailo-l02

 http://jtsb.assistmicro.co.jp/jtsb/aircraft/kensaku/detail.asp?ID=1941

昨年7月 青森朝日放送の取材飛行中海面に墜落して2名死亡2名の行方不明者を出した、大阪小川航空のAS350の事故調査報告が安全運輸委員会から6月26日 発表されています。

 それによると操縦していたのは機長ではなく、見張り要員として同乗していた若い方の操縦士であったことが、墜落の衝撃が操縦系統をフィードバックして手足の骨折を負ったことによって推定されています。

 そして事故原因は高速 低空の状態で、予期せず霧に突っ込んで、左旋回で元来た方向へ戻ろうとしたときに姿勢がわからなくなって(いわゆるバーテゴ)海面に激突したことであると報告書は述べています。

 そしてこのような事故を防止するためには、操縦士が霧の中を基本計器飛行で脱出できるような能力を身につけるべきであると、従来の航空局の操縦士の資格試験科目の設定や方針に沿った見解を繰り返しています。

 少し自分の意見と相違がありますので以下述べてみます。

 この事故の場合、霧が存在する空域での飛行方法にあまりにも無防備で巡航状態で突っ込んでしまったようなところが見受けられます。少なくとも急な旋回によって、霧を避けると言うことは自殺行為に近いといえるでしょう。

 旋回で回避するためには少なくとも60ノット程度にしないことには、急激なバンク角を取らないと無理でしょうし、前方に霧があるから旋回に入れる場合、旋回に入れたときは少なくとも下の海面は視認しているでしょうが、自分が海面を見やすい方向(今回の場合は左旋回で自分の窓を通して海面が見やすい)へ旋回しますが、旋回の途中で海面を見失って雲中飛行になってしまったら、高度を下げたくなりますし、自然とバンク(旋回角度)が深くなって、たとえうまく霧の下に出たとしても降下率が大き過ぎて海面との衝突が避けられなかったのでしょう。

 速度が出ていたことが基本的な間違いなのですが、霧から出るための操作要領もうまくなかったようです。

 しかし、過去に霧を避けて飛んだような経験がなければこのようなことにはまったく気がつかないか、あるいは指導も受けていなかったことでしょう。

 事故調はこのような場合は基本計器飛行によって霧を回避するべきであると述べていますが、速度60ノット以下の低速で浅いバンク角で、海面を見失わないような飛行方法のほうがより確実性がある場合も多いと言えます。

 霧の場合は海面がべた凪 無風で高度判定も難しいと述べていますが、海霧の場合は必ずしも無風とは言えないし、一定の波もある場合も多くあります。

 当日の気象報告によると必ずしもべったりの霧 無風べた凪でもなかったような値であるとも想定できそうです。

 つまり当日は低空低速 つまりは航空法上のヘリが衝突を避けうる低速度で飛ぶならば視程ゼロであっても、海面を引き続き視認し、雲から離れていれば合法的に飛べるという項目に該当するような気象状態であったように思います。

 ヘリコプターの性能のうち、私がいつも主張している低高度を低速度でいかに安全確実に飛ぶかという基本的な能力がどうも身についていなかったのではないかと思えるのですが。

 事故調はこのような状況は試験制度で確認している基本計器飛行能力で回避できると主張していますが、これはそれほど簡単ではなく、計器飛行能力を持ったパイロットが計器飛行方式で何回となく雲から出たり入ったりした経験で、このような緊急状態から計器飛行能力で脱出できるかどうかの高いレベルで危険性の強い回避方法です。

 10時間や20時間 フードをかぶって飛んだだけの素人計器能力では自殺行為でしょう。

 今回も安易に自分の方向へ旋回に入れ、霧に入って知らず知らずにバンクが深くなって、ある時点から急降下姿勢になっていることも判定できずに海に激突したようですので、ヘリコプターの低空低速性能の利点をまったく生かせないでまるで飛行機が落ちるように墜落したのであれば、航空局の計器飛行重点主義は直ちに変更するべきでしょう。

 ヘリコプターの低空低速性能を生かす操縦技術の試験科目はなぜないのでしょうか。

 

 ヘリコプターパイロットの 『 喜 怒 哀 楽 』 (1)


 人の感情には喜怒哀楽というものがあって、飛行中のヘリコプターパイロットも例外ではありえません。

 職業としてヘリコプターを操縦する、ヘリパイロットはこのブログで書きましたように、安い給料で命を張って、命の危険性をかけ、なお最悪事故の場合などには法的な追求を受けるなど、社会的な地位が低いことを嘆いていました。

 しかしそれにも打ち勝つような 喜びがあることも確かでしょう。そうでなければとてもやっていられないことも確かです。

 ヘリコプターのパイロットとして訓練を始めて10時間も飛ぶと、単独飛行となりますがこれがまず最初に味わう大きな喜びです。昔は今と違って、私も飛行機から訓練を受けたので人生最初の単独飛行は固定翼機でしたので、ヘリコプターによる単独飛行の喜びは2番煎じでしたが、それでもいまだに鮮明に覚えています。

 事業用操縦士の資格を取って、初めて金を取れるフライトが出来たということも大きな喜びです。私たちの時代は16ミリカメラによるテレビニュースの取材が最初の仕事でしたので、自分がカメラマンを乗せて飛んで撮った映像が、テレビのニュースで流れたときは食い入るように見たものでした。

 そして次に金を稼ぐ仕事は農薬散布のフライトでした。この仕事には基本的な低空飛行などの訓練に30時間、そして実際の業務をやりながらの同乗訓練に50時間程度もかけましたので、ほぼ1年間かかる大変な訓練でした。常に墜落の危険と戦いながら、また夏の暑い気候で中、汗だくのフライトが早朝5時前から続く、厳しい運航です。前日、現地へ着くと、大きな地図一枚もらい、地上から車で撒布地域の隅々まで走り回って調査し、当日はまず調査飛行で風向きや天候状態、前日の地上調査項目 危険な場所などを確認して、決められ量の農薬を隅々まで、万遍 均一に かつ安全 迅速に 自由自在にヘリを操って、10メートルの低高度で、この達成感は何物にも変えられない喜びでした。

 5000時間も飛行時間を重ね、大型機を操って、送電線工事などに携わり飛んでいるといよいよ天狗になって飛んだのかも知れません。(笑) 基礎工事が終わった鉄塔工事現場へ、2トン以上もある鉄塔の部材を次々と吊り下げて運搬するのですが、下の部材から上の部材へと基礎部分からだんだん外へ、作業員が敷いた木受台の上に50センチほどでぴたりとホバリングすると両側から作業員が手を添えて方向を合わせます。と同時にゆっくり下げるとぴたりと予定どうりに接地します。最後の部材を運んで振り返ると計ったようにきれいに並んだ部材が目に入ります。なんともいえない満足感でした。

 テレビ取材も長くやっていると、たまには大きなスクープ映像を撮るチャンスに恵まれたこともあり、その映像が何かの機会に再放送に流れることがあり、それを見るとき、人知れずにんまりとしながら喜んでいます。

 今ドクターヘリに乗って飛んでいますが、何回か大きな喜びを味あわせてもらっています。一日の終わりに反省会のミーテングを行いますが、その日の担当のドクターから「 今日の患者さんはドクターヘリがなければ亡くなっていました」という言葉を何回か聴いていますがこれほどの喜びはありません。

 仕事ですから、他のときとまったく同じように、たまたまその状況で飛んだだけなのに、とてつもない大きな喜びです。

 『 東国原爆弾 』 炸裂で自民党政治終わりの始まりか、、、、、


 東国原宮崎県知事がいきなり投げた爆弾が20人の首長たちが抱える爆弾に誘爆し、いよいよ自民党政治の終わりが始まったようです。

 どうやら自民党や民主党が最終的なターゲットではなく、官僚主導政治がその標的であるように思うのは私だけでしょうか。

 この動きがいきなり表面化して、麻生総理はいよいよ有効な次の手を失ってしまったような感じではないでしょうか。

 こうなると思っていたのか、誤算だったのか、この動きを仕掛けたのが自民党の古河選対委員長であったのはいったいどうしたことなのでしょうか。

 まったく予想していなかったのでしょうか、または想定内であったのかは、本人のみが知ることなのでしょうか。

 この混乱の中で麻生総理は破れかぶれ解散に進む恐れが大きいようですので、日本はいよいよ混乱の渦に巻き込まれていくのではないかと心配します。

 政治経済その他、あらゆる分野で問題山積の状態ですので、どの政党が、誰がやるのかと言うことよりも、何をどうするかと言うことのほうがはるかに大切なのですが、混乱の中ではそのようなことが十分に国民の選択に委ねられると言うことがありそうにありません。

 マスコミがあおる 自民か民主か はたまた地方首長連合かなど、面白おかしくあおるのみで日本の行く末が決められてしまいそうでは、日本の将来に希望は持てそうにないのでしょうか。

 麻生総理から失業した派遣社員まで日本中皆、持ち場 持ち場で結構がんばっているようなのになぜうまく行かないのか、誰かその答えを持っていませんでしょうか。

 ドクターヘリで搬送すると医療費が安く済んだ、、、、


 http://mainichi.jp/select/science/news/20090624k0000e040016000c.html

 毎日ニュースによると、ドクターヘリと救急車による同程度の患者さんの入院日数が少なく済み、医療費も5万円から100万円も少なくて済んだというデータが出たそうです。

 ドクターヘリの効果である発症から治療開始までの時間の短縮が、トータル医療費の削減や入院日数の削減に効果があると、漠然と言われていましたが、実際に検証したらこのような具体的な数字が出てきたそうです。

 大雑把に平均して、出動 1件あたりの患者さんに必要な医療費が50万円少なくて済むならば、1機あたりの年間運行経費 1億7000万円は、340名の患者さんを搬送すると元が取れるということになります。

 こう考えるとおおむね年間300件程度飛行するドクターヘリは運行経費と同じ額の医療費の削減に見合っているということになりますから、国家全体としてみるときに、経済的負担はまったく与えてないということになります。

 年間300件に満たないところは、何がしかの持ち出しになるということなのですが、それでもなんら引け目を感じることはないでしょう。

 なぜならば、年間300件の出動の中には5%から10%程度は救急車では救命できなかった可能性のあるがヘリだから助かったという事例があるからです。

 このように年間30件程度の救命されているかもしれない事例は、逆に救急車なら救命できた可能性があるのに、ドクターヘリで対応したがために落命したという例はまったく1件もないでしょう。

 もしこのような事例が万が一あるとすれば、ドクターヘリの墜落死亡事故の場合でしょうが今のところ墜落怪我という事例も一件もありません。

 また 医療費が何割も少なくて済み、なおかつ入院日数も短縮できることは、当の傷病者や家族にとってもこれほど良いことはないでしょう。

 しかし ドクターヘリが社会的のその存在がまともに認知されるためにはやはり、1機当たり年間300件程度は出動し、自らの運行経費は自らのフライトによる医療費の削減でまかなうぐらいの実績は必要でしょう。

 どこでどのように飛ばすかという確実な見積もり、また有効な救命活動を実績として示す必要があるでしょう。

 また 多くの命を救命したとしても、自らの事故によって関係者の命を絶つような事故は絶対に起こしてはならないとことは言うまでもありません。


 こんな意見もあります。http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/29743397.html

 ヘリコプター索道衝突事故(3)、、、、、、


私がもといた会社で214Bが索道に衝突したものの 無事に生還した例がありました。

 確か 関東北部の送電線工事の物資輸送の仕事だったと思います。このような仕事は長い現場では2,3年も続く大規模な工事が良くあったものです。

 事故のあった現場も長期間に渉って工事が続いているところだったようです。長期間にわたって飛んでいるということは、付近の地形や障害物などは知り尽くしていて、索道などに衝突するはずはないのですが、何ゆえか起こってしまったのです。

 物資輸送のフライトは一度決めたら同じところを延々と往復するフライトなので索道などに衝突するはずもないのですが、このときは山上の鉄塔工事現場から使用済みの工具や資材を地上基地へ回収フライトに絡んで起きました。

 山の上から地上基地へ向けての物資輸送は、荷物の荷姿、荷造りが場合によっては不完全なものもあり、飛行中にモッコの間からすり抜けて荷物が落ちたりすることもたまにありました。

 この事故のときはモッコからブルーシートが一枚ひらひらと山中へ落ちたそうです。送電線工事を快く思わない地主の山へ落ちたらしく、どうしても見つけ出して回収したいとのことで、工事関係者を乗せて、普段は飛ばない低高度でゆっくり飛行しながら、山中のブルーシートを探して全員の目が下に向いているとき、突然目の前に索道が現れたそうです。

 パイロットは反射的にピッチレバーを上げ上に逃げようとしましたが間に合わず、索道は風防にまともに当たって上のほうへ消えたようです。

 へりは機種上げの姿勢でかなり前進したところで、棒立ちのように止まったそうです。

 全備重量6,5トンの214Bをもってしても索道は一瞬では切れず、ちょうど弓が矢をはさんで一杯絞ったような状態で、ヘリが頭を直上に棒立ちするような姿勢で止まったようでした。

 このまま戻されて落ちるーーという瞬間、索道が切れてヘリは自由を取り戻し落ちることなく水平姿勢に回復したそうです。

 やったーと思ったそうですが、まだ操縦ができる 飛べると再確認してホウホウの体でヘリポートまで飛んで帰ったそうです。

 着陸して ヘリを一通り点検してみると、第一番に索道が当たった風防には直線的に大きな傷があるもののそのほかには目立った損傷はなかったそうです。

 やれやれと思い直して本社へことの詳細を電話連絡し、更なる点検をしてみると、機体全体に大変な衝撃を受けた痕跡が見つかったそうです。

 風防から上に跳んだ索道は、非常に幸運なことに、スワッシュプレート下のハイドロアクチュエーターの上部の直径5センチ以上もある鋼鉄製のシャフトを直撃し、それがグネリと曲がるほどの衝撃を与えてやっと切れたようでした。

 5センチ上に行っていたら、コントロールチューブが一瞬で切れて墜落だったようでした。

 パワーアクチュエーターで受けた衝撃は機体各部を損傷し、結局は修理ができないほどの全損被害だったのです。

 その策道はきわめて小規模なもので、太さもたいしたことはなかったのにもかかわらず214Bを全損させるほどのものだったのです。

 アルミ線や銅線は簡単に切れますが、鋼線は細くてもすごい強度があることを再確認したしだいです。

 1982年でしたか新潟県の湯沢町カッサダム付近で新日本ヘリのパトロール機が送電線のグランド線(鋼線)に衝突し2名が亡くなられた事故があり、第一発見者となりましたが、そのときのグランド線にはヘリのペイントが着いているだけでまったく損傷はないのにヘリは空中分解して墜落していました。

 ヘリコプターは索道にはどう見ても勝ち目はないようです

 ヘリコプター運行費用 補助金だけではまかなえない??、、、、、


 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090621-00000195-yom-soci

 ドクターヘリが始まったとき、年間の運行回数を240回と見込んで補助金の予算を組んではじめたのですが、その後年間の運行回数が増え、多い県では600回以上となって、運行会社が赤字となって困っているので、年間運行回数の設定を見直してほしいとの要望が出ているそうです。

 このような報道に接して、運行会社も大変なんだなあと思う方が多くいることでしょう。

 しかし 普通に考えれば何かおかしいと思う人も当然いることでしょう。

 そもそも何か箱ものを持ったら、大きく分けて、それには固定的な費用と、一回それを使うに必要な費用 変動的な費用の2種類の費用が発生することは子供でもわかる話です。

 自家用車を持ったらよくわかるでしょう。

 運行開始当時240回と設定したのは、運行会社側と雇用者側、補助金を出す側が基準と決めてはじめたのでしょう。

 そのときに、年間運行回数が240回を上回ったら、当然追加料金が発生するでしょうし、下回ったら返金ということが善良でまともな契約でしょう。

 このような料金体系がまともなもので、補助金をどれだけの金額予算を組むかは官のほうの勝手ですし、オーバーしたのに支払わないというようなことが普通の世の中では通らないことです。

 なぜ 民間のヘリ会社がこのような不利な契約を結んだのか、ドクターヘリがはじめて日本の空を飛ぶときは、ヘリ会社としてはどのような契約で望むかは、まったくフリーハンドの有利な状況であったはずなのになぜでしょうか。

 それは簡単な話です。240回に満たなかったときは、その余分な分は黙ってポケットへ入れてよいという暗黙の了解が両者にあったからでしょう。つまり誰も年間240回も飛ぶとは思っていなかったということでしょう。

 想定の240回を大きく超えることになってしまって、泣きついているということが実態ではないのでしょうか。

 全国に18機も普及するようになっていますので、今ではこのような固定費と変動費に分けた正当、まともな契約を結ぶ県も増えています。

 さて、600回以上も飛んで240回分の費用しかもらえない運行会社はその付けはどうしたのでしょうか。ヘリコプターの整備費用をケチったのでしょうか、それとも従業員に支払うべき費用をごまかしたのでしょうか。まさか天から降ってこなかったでしょう。

 県や国は運行費用をどの程度に見積もるかは自由ですが、かかった費用は次年度予算ででも処理をして正当支払うべきでしょうし、設定回数に満たなかった場合は返金を求めることは当たり前です。

 また国や県がどうしても一定額しか補助金を支払いたくないと言い張るならば、固定費用を補助金で、変動費は医療費の一部として医療保険などから支払うような方法をとるべきでしょう。

 そもそも ヘリ運行を任務とする会社が飛ばなければ儲かって、飛んだら損をするような契約を結ぶこと自体がおかしいのではないでしょうか。

 これはこのニュースの裏読みですが、さて当たっているのでしょうか、外れているのでしょうか。

 ヘリコプター 索道衝突事故(2)


 京都の京北町といえば北山杉と呼ばれる銘木の産地です。

 この町で長い間 銘木の搬出の仕事を地元の木材業者のEさんとやらしていただきました。

 このときに聞いた話ですが、ヘリコプターで搬出と索道による搬出とをいつも平行してやっておられたようでした。自分たちが張って作業をしていた索道を黄色のヘリがくぐったというのです。もちろんそのヘリは自分たちがチャーターしたものではなく、撮影か何かのフライトをしていたのではないかと思ったそうです。

 ヘリのパイロットは故意に索道をくぐることはほぼありえません。そのようなことをしなければならない理由は普通ないからです。

 ごくまれに木材搬出作業で索道をくぐってしか、吊りに入れないこともあることはありましたが、ごく低速のホバリング移動で、地上からの無線誘導で離隔を確保しながら慎重にやったことはありましたが。

 黄色いヘリが低く飛んできたな、危ないな やったー と見ていたらなんと索道の下を無事に通過してしまったそうです。

 ヘリコプターって、あのような飛び方するんですかと聞かれたのですが、そんなことはありえません。多分索道の存在そのものに気がつかないで、接近してしまい、回避することもできない状態で下に入ってしまって、無事に通過したのでしょうと答えました。

 同じような経験をした先輩の話を聞いたことがあったからです。

 農薬散布飛行で水田の上を10メートル程度の高度で50キロくらいの速度で飛行中、目の前の山の稜線に向かって上がっている索道が目に入ったそうです。

 あっと思い 回避する暇もなく当たると思ったとき操縦桿を前に押して高度を下げて、下を通過したそうです。

 事前の打ち合わせでも索道の存在はないとのことでしたので、調査飛行でももちろん発見は困難で、いきなり本番の撒布飛行中に当たりそうになり、たまたま運良く避けることができて命拾いしたそうでした。操縦桿を引いて上に逃げようとしたら死んでいたかもしれないと言っておられました。

 もう一件危機一髪で生還した先輩の話があります。

 ベル47で山間部を送電線パトロールで飛行中、いきなり索道が眼前にあらわれ、上昇して回避しよとしたところ、なんとスキッドの前部に索道がひと巻きまきついた状態で取れなくなってしまったそうです。

 多分 巻きついた状態で前にのめっているので、テンションがかかり取れなくなってしまったらしいのですが、なんとその大先輩はその状態のまま、ヘリを索道にそってホバリング移動させながらテンションを緩めて、スキッドを抜いて生還したそうです。

 パイロットも同乗の電力会社パトマンも生きた心地がしなかったことでしょう。

 

 臓器移植法案とヘリコプター、、、、


 12年前臓器移植の一例目の脳死判定が高知の病院であったとき、その模様が逐一テレビによって生中継されました。

 そのときは防災ヘリなどが夜間他の病院へ摘出された臓器を搬送したように報道されたようでした。

 このたび衆院を通ったこの法案が参院でも可決されると、日本の移植医療は一挙その数が少なくとも3倍程度以上に増えるのではないかと予想されています。

 一回 脳死判定されて臓器を摘出すると、少なくとも3箇所や5箇所へ各臓器ごと、移植を待つ患者さんの元へ、迅速に搬送する必要がありますので、ヘリコプターや小型ジェット機の出番となるでしょう。

 さて ヘリコプターはこのような事例に活躍することが期待されると思いますが問題点はないのでしょうか。

 実は問題山積で国民の期待に答えてヘリコプターが活躍できないのではないかと、関係者の一人として心配します。

 どのようなヘリを使うのかという点がまず問題となるでしょう。

 防災ヘリや消防へり、防衛庁ヘリはそもそもの目的からかなり外れていますので、難しいでしょうし、年間50例程度になる恐れもありますので、1週に一度全国のこのようなヘリを目的外に飛ばすということはできないでしょう。

 ドクターヘリはどうでしょうか。ドクターヘリも臓器搬送には目的外でしょうし、県内から出て遠くへ飛んでいくことは県民が許さないでしょう。

 やはり民間の小型ヘリを一定のルールを作ってうまく使うような仕組みつくりが必要となるでしょう。

 離着陸地や夜間飛行の問題はどうでしょうか。

 このような搬送はやはり時間をいかに短縮して届けるかということが要点となりますので、病院から病院へ直接飛ぶということが大原則です。ということは病院敷地内へ離着陸することが合法的にできないとなるとことは始まりません。

 今 各地の病院に設定されているヘリポート類はほとんど何の制限も受けないで着陸できるようなものは非常に少ないと言えます。

 双発 TA級出ないとだめであるとか、広さが狭いとか、不時着場がどうだとか、許可申請に1週間かかるとか、複数機は着陸できないとか、ありとあらゆる制限を受けることが考えられますので、このままではヘリは飛べないだろうと想像します。

 そして深夜 夜間は騒音がどうだとか、夜間照明がどうであるとか、ありますし、このような臓器搬送は小型の206Bや350で十分可能で安価で飛べますが、お先真っ暗という感じです。

 現状の規定ではS76やB412、AS365 など時間50万円以上かかるヘリを飛ばすことを要求されるでしょうが、そのような非経済的なことを求めて仕事を失う航空関係法規は改められるべきでしょう。

 かといって防災ヘリ 消防ヘリ ドクターヘリなどの公的ヘリを救助特例の規定で何でもありで飛ばすことには合理性がないように思います。

 臓器搬送でヘリコプターで何ができるか、試される良いチャンスがまた近いうちに来るようですが、今度は救助特例で乗り切ることはできないでしょう。

プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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