ドクターヘリ 夜間飛行を検討する前に、、、、


(写真 某ファン提供) こんなときパイロットは日没時間超過による安全性にはまったく気になりませんが、監督官庁や会社上司からガタガタ言われることを気にしながらイライラしながら待機しています





 各県 ドクターヘリを運航しているところで夜間運航についての検討を始めたところが出始めています。

 将来に向けての大きな課題です。またその費用は多分まともにやろうとしたら現在の運航費用の数倍の維持コストと、基地病院、出先ランデブーポイントの照明施設や気象観測施設などの数億円以上の初期投資がかかるでしょう。

 その費用に見合っただけの救命効果と一定以上の安全性が確保が出来るかどうかはかなり難しいところでしょう。

 さて ドクターヘリが今は昼間有視界飛行しか飛べないという条件に縛られていますので、この昼間という部分を何とか広げて夜間もという発想はごく自然です。

 では,昼間とは何かと言う定義なのですが、これは日出時間から日没時間までということになります。

 日本のドクターヘリは朝は8時とか9時から運航開始し、夕方は日没時間までと決めているところがほとんどです。

 朝はあまり問題がないのですが、夕方 日没時間ぎりぎりの運航は、飛んでいく先までの距離や時間と現地での救命処置の時間、帰りの時間を計算して、出発するかどうか決める必要があります。

 基地病院へリポートに夜間照明施設があれば、最終着陸時間が日没前に終了する必要はありませんが、基地病院へリポートの照明施設には数千万円かかるといわれています。

 よって日没時間にかかりそうな出動要請には余裕を見て断るということが普通におきています。

 年間このような事例は多分ドクターヘリ1機あたり、10件ではきかないようです。

 ここで普通の常識のある方なら考えるのですが、日没時間を5分や10分過ぎても十分明るいから飛べるんじゃないのか  と。


 実はそうなのです。

 航空法上の規定が昼間は日没時間と決まっているので、いくら明るくても1分でも過ぎて着陸することは規定上許されません。

 民間運航会社は航空局の行政指導の下にあって、飛行計画、運航状況の報告義務がありますから、人命のためならこんな非現実的な規定はどうでもよいから、救急要請に応えて5分10分過ぎても自分が責任を取るから飛んでくれと言うな、骨のある運航幹部や会社経営者はほとんどいないのが実態です。

 監督官庁の航空局は規定を守らないで良いとは口が裂けても言わないでしょう。

 この規定のためにドクターヘリ1機あたり年間10名以上の救急患者は見捨てられていますが、これを改善するには1円の費用もかかりません。

 飛行計画は日没時間を守って立ててください。ただし実飛行で日没時間が5分10分過ぎていても文句は言いませんのでパイロットの判断で安全に着陸してください、と言えば済むことでしょう。

 このようなことが改善されない国で、1機あたり数億円以上の金をかけて夜間飛行をするようになるとはとても思えませんがこの考え方は間違っているでしょうか。

スポンサーサイト



プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
02 | 2009/03 | 04
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
その他
12位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
11位
サブジャンルランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者数
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR