全日空 パイロット 整備士のミスは処分しない方針と、、、、


 全日空がパイロットや整備士のミスが、懲戒処分や査定などにひびいて、他の社員との差別にされるのではないかと、自ら報告しないのでこのような取り扱いをしないことに決めたそうです。

 このようなことは実効性はとにかく、すでに日本航空ではとうから行われていて、世界的にははるか昔からの常識でしたので、いまさらという感じですが、いわゆる美談とでも思って取り上げたのでしょうか。

 さすがに取り上げたのは私が見たところ、全日空贔屓のNHKだけだったのは笑えました。

 これには伏線もあって、もちろん 故意や職務怠慢は除くということですが、この職務怠慢というところの判断が非常に難しいところで、もちろんこの判断を当事者のパイロットや整備士がするわけはありません。もちろん会社側が判断するわけですから、100%めでたしめでたしと言うわけでもありませんし、これによって失敗談の報告が山積みになって以後無事故無事故でご安泰というほど甘いものではないでしょう。

 どのような航空会社でも匿名の不安全報告制度があったり、操縦士協会や国のレベルでも同じような不安全報告制度がありますが、あまり有効に制度が活用されているとはいえないような状態です。

 匿名といってもほとんどすぐに何処の誰が報告したかくらいは少し調べればわかってしまいますし、かといって当たり障りのない報告などは、安全にきわめて有効などということはほとんどないからです。

 死ぬか生きるかくらいの失敗の貴重な体験は非常に重要な教訓を含んでいるのですが、怠慢やポカミスなどの重大な処分に値する内容も含んでいるものです。

 ネットで公開したこととは別に、コクピットでデジカメで撮影したくらいで、乗務停止3ヶ月を食らうような会社で、自らの大失敗の不安全報告をしても処分したり、不利益な取り扱いをしませんよといわれて、能天気に信じる従業員はいないでしょう。 

 会社の気に入らない組合活動をしたパイロットが、会社側と結託した航空身体検査医の検査で搭乗配置をおろされた例が何十人もいたのではないかといううわさを聞いたことがありますし、まして操縦上や整備上の失敗が人事考課や昇進降格、機種転換、転勤配置などに影響しないなどということはほとんどありえないでしょう。

 今回のトルコ航空の事故の事例なども過去には同じようにファイナルでフレアーをかけられて肝を冷やしたパイロットは何人いたのでしょうか。自らの計器類のチェックミスで電波高度計の不具合を見落として漫然とアプローチをし、しかもリカバリーに失敗したから落ちてしまいましたが、たまたまうまくリカバリーで来たパイロットは酒の席で後輩や仲間に電波高度計の不具合には気をつけないとえらいことになるぞと情報交換をしていたことでしょう。

 日本では航空事故調査が犯罪捜査の警察と合同で行われるような国家ですので、再発防止、安全制度優先のための調査を優先したり、当事者に一定の刑事免責を与えて証言を優先させるなどの制度はありません。

 航空事故を起こしたパイロットが、ハイジャック犯人を裁く法律で罪を追求されるような国ですので、一航空会社が処分しないから何でも白状しろといってもなかなかそうは行かないでしょう。

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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