ドクターヘリ 本当に民間運航でいいのかな、、、、、


 アメリカの医療用ヘリはほとんどが民間機で一部が警察が運航しているようです。

 その他ヨーロッパはどのようになっているのかはよくわかりませんが、いわゆる病院間の患者搬送用の航空機は民間の運航で特に差し支えはないと思います。

 しかし空の救急車のような運航をするドクターヘリは果たして民間の会社が運航をすることが果たしてよいのでしょうか。

 もちろん、ヘリコプターと運航クルーを派遣することは、民活 民間の効率性によってトータル経費を節減することには一向に異議はないのですが、運航の全責任を民間会社がすべて被ることが出来るのでしょうか。

 民間のヘリが運航するのは、運送事業として または航空機使用事業として、運航の全責任を負うには、運航のすべての過程を自社の責任で行うこと、運行を依頼契約する相手方との契約に基づいて行うことは当然のことです。

 たとえば離着陸場は航空法81条で許可を受ける必要はありませんが、一定の安全性の確保が免除されたわけではありません。

 先行している現地の消防機関が安全を確保してから、着陸すればそれでことが足りると、運航側も航空行政当局も言ってはいますが、そんなものではないでしょう。安全のもっとも大事な部分を第3者に丸投げしてそれでよいなどとは航空法のどこにも書いてありません。

 そんなものは航空運送事業などといえるものではないでしょう。

 今は昼間の運航のみになっていますが、夜間 飛ぶようになると、てきめんにこのことが大きな問題になってくるでしょう。

 これは運航会社が運航を県などから請け負っている状態では、条件の悪い運航状況を無理強いされないとも限らないからです。

 この条件で飛べないなら運航会社を変えるぞと脅されたら、いいえ飛びませんといえる運航会社はないでしょう。

 アメリカの医療用ヘリがばたばたと墜落事故を起こすのはたぶんこれでしょう。

 もうひとつ大きな問題があります。

 ドクターヘリが救急救命のために飛ぶといっても本当に生命の危険が逼迫している症例はやはり30%程度ではないでしょうか。

 つまり残りの70%患者さんや患者さんの家族はほぼ強制的にヘリコプターに乗せられるという現実があります。

 民間の航空機運航においてはすべて契約によって搭乗しますので強制的に乗せるという場面はありえません。すべて本人の意思と契約によって飛ぶというようになっています。

 今まで300回以上の搬送で患者さんがヘリに乗ることを拒否した例はただの1例しかありませんでした。

 ドクターヘリの運航はやはり公的な機関、県や公立病院などが運航し、ヘリ会社はヘリコプターと乗組員などを派遣する防災ヘリ方式がやはり良いのではないでしょうか。

 公的機関の自家用運航で運航し、県警ヘリや防災ヘリ、消防ヘリなどと同じような法的な要件で飛ぶことが望ましいのではないでしょうか。

 今後 事故が起こった場合の責任の範囲や、保障の問題、運航クルーの訓練の方法や程度、勤務の条件などさまざまな問題が民業と公的活動の狭間で起きてこないかと心配します。

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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