トルコ航空機事故事故(2)


 オランダのスキポール空港のファイナルでトルコ航空機が墜落して10日ほど過ぎました。

 欧米では事故の原因に迫る報道が盛んにされているようです。ドイツで自家用で飛行されている方のブログにかなり詳しい情報が書き込まれているのを興味深く読ませていただいています。

 B737-800はオートランデングシステムが装備されていて、滑走路上に到達してフレアーをかけスロットルをアイドルまで絞る操作は電波高度計の値によって自動的に初動が始まるようになっているようです。

 たまたまこの機体は過去にこの電波高度計が2回も故障した経歴がわかったそうです。

 そして今回はまだ高度が高く滑走路まで5キロ以上もあるのに、この高度計が誤った指示をしたために自動的にエンジンパワーをアイドルまで絞り、フレアーをかけて着陸の姿勢を取ったそうです。

 このとき操縦していた副操縦士がこれに気付き、エンジンのパワーを全開にして回復操作をしながら、機長に操縦を交代しようとしてスロットルから手を離したため、またスロットルがアイドルまで戻り、失速から回復出来ないで墜落に至ったそうです。

 このストーリーはかなりの信憑性がありますし、ほぼ事実に間違いがないように思います。

 操縦士たちは訓練に同乗して操縦していた副操縦士をはじめ3名とも死亡しているようですが、フライトレコーダーとボイスレコーダーの分析から、導き出したストーリーでしょう。

 事故から短期間にこのような詳しいところまで発表されるのは日本の運輸安全委員会もぜひ見習ってほしいものです。

 世間が忘れ、事故の責任追及の厳しさが薄れ、、対策処置にめどが十分に立ったのちに、1年も2年もあとに真相がわかっても、世論や関係者の事故再発防止に向けての意識が薄れてしまってからでは遅すぎないでしょうか。

 今回の事故の直接原因である、電波高度計の故障が高い高度で着陸のフレアー操作とスロットルアイドル操作の誤作動が起こりえるという知識を世界中のB737-800のパイロットたちがどの程度認識していたか非常に興味あるところです。

 パイロットが機体のシステムを勉強する目的は知識を得ることではなく、その知識で起こりうる不具合を想定できること、またその不具合に遅滞なく適切に対処するためなのです。

 この機体で飛んだパイロットたちが、もし事前にこのような可能性を知っていて、しかもこの機体が過去に2回電波高度計の故障があったことがわかっていたら、まったく違った結果になった可能性がかなりあるでしょう。
 
 ( 長く飛んでいるだけで、何回も失敗ばかりしている身としてはあまり、偉そうなことは言えないのですが、、、、、)
 

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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