埼玉県 夜間にもドクターヘリ運航??、、、、、


 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090303-00000098-mailo-l11

 毎日新聞によると埼玉県が運航する2機の防災ヘリを夜間と早朝ドクターヘリとしての運航することが決まったようです。

 これで夜間ドクターヘリを飛ばすのは東京都についで2県目となったと書いています。

 また ドクターヘリそのものを夜間運航しないのは、運航を請け負っているヘリ会社の運行管理上の問題であると書いていますが、これはまったく誤解を与える表現です。

 それにそもそも、この防災ヘリの夜間の運航は果たしてドクターヘリと呼べるようなものなのかどうかまったく疑わしいものです。

 ヘリコプターにドクターが乗りさえすればドクターヘリだと思っている向きもあるようですが、日本においてのドクターヘリは要請から15分、長くても30分以内に初期治療が開始できるような救急体制をヘリコプターを使って行うことを目標としています。

 今埼玉県がはじめようとしている防災ヘリを使ったドクターヘリは、着陸地点が広い県内で7箇所ですから、ほとんどの地域は救急車による搬送のほうがはるかに早いところが多いでしょう。

 それでも、パイロットやドクターをへり基地に夜間早朝、拘束して待機させるに見合う出動件数があるのでしょうか。

 また、ドクターがヘリ基地ではなく別の場所の各自の病院で救急診療を行いながら、待機するのであればさらに出動が遅れることとなり、少ないランデブーへリポートに飛んでいく間に患者さんは、時間的には救急車ですでに病院へ着いていることでしょう。

 つまり ドクターヘリの夜間運航にはランデブーポイントが県内運航エリアに数十箇所以上の夜間照明を整備した離着陸場を設けないと始めてはならないでしょう。

 一月に1回や2回の運航のために毎日24時間運航クルーやドクターナースを拘束して待機させるに見合う理由はないでしょう。

 いや 東京がやっているから埼玉もやるんだという心粋なのでしょうか。あるいはただの知事の人気取りなのでしょうか。

 東京には東京の理由があるのですが、それは伊豆諸島という特殊な医療過疎地域を抱えているために、夜間の長距離の運航は必要であり、また各離島には夜間照明つきの飛行場やヘリポートが整備されています。

 離島から救急車による搬送はありえませんので代替手段がまったくない状況の中、消防のヘリが夜間も飛ぶという体制が有効に機能しています。

 これとても とてもドクターヘリとは言えないでしょう。

 夜間のドクターヘリの運航はすばらしい目標ではありますが、照明施設の整備や、運航クルーの訓練経験、飛行方式の設定、さらには出動回数などの経済的合理性など多くの問題があります。

 マスコミはこのような点を十分知っているはずでしょうが、ドクターヘリが夜間飛ばないのはあたかもヘリ運航会社が悪いというような言い方をするのでしょうか。

 このような報道はドクターヘリの安全確実な運航の発展の障害となるでしょう。
 

 

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Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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