ヘリコプターに課せられた大きな足かせ、、、、、
ヘリコプターがその能力を最大限に発揮して、社会の役に立つために飛ぼうとするとき、航空の安全な発展によって社会に貢献させようとする航空法、危険物や油脂類を安全に管理して社会の安全を守る消防法などがヘリコプターの活動を妨害するような方向性というものがあることは間違いないでしょう。
安全に狭いところに着陸したり、ホバリングしたり、安全に低速、低空飛行できるヘリコプターがその特殊な能力によって社会に役に立とうとする時、そもそもヘリコプターと言うものを想定していなかった航空法によって規制され、その性能特色を生かそうとして、進出地で給油しようとした時に、ヘリコプターがあちらこちらで給油することが、ヘリコプターの機動性を最大限に発揮して、社会に役に立つ特殊な飛行を実現できると言うことの、一番のポイントを消防法によって一刀両断に規制された時、ヘリコプターの存在そのものが、社会から否定されたものとなってしまいます。
つまり 早い話が合法的に飛べない存在は、社会にとって認知されたものではなく、いわゆる 裏社会の存在と言えなくもありません。
いわく、ドクターヘリは緊急時、航空法の許可を受けなくても任意の場所に着陸することが出来る。それはいいでしょう が 同じ場所に訓練で着陸するには絶対に許可が出ないところがほとんどです。いわく空域に障害物がある いわく着陸場が狭い、
こんなばかげたことはそうないでしょう。この世の中 表向きは法治国家ですが、しかし放置国家です。
消防を管轄する総務省が導入した防災ヘリが、消防法に反してトラックから降ろしたドラム缶の燃料をエンジンを止めないでエンジンポンプを使って給油しながら、山火事の消火飛行をする。
これって ある意味、漫画状態なのでしょうか、それとも誰かの怠慢なのでしょうか、それともヘリコプターなんかは社会に取ってどうでも良い存在なのでしょうか。
このような状態の中で、夜間 違法に航空障害標識 障害灯火が設置されていない高圧送電線の張り巡らされた深い山中へ、夜間に 照明施設のない場外離着陸場へナイトゴーグルで飛ばそうなどと言う大胆不敵な考え方も出てくる恐れもあるようです。
余りにも不理解、怠慢、過剰な期待、安全にたいする不理解、この先日本のヘリコプターはどうなってしまうのかと、重い気持ちにならないでいられません。
ヘリコプター燃料 怖い水の混入、、、、、
ヘリコプターの燃料を空港以外の場所でドラム缶から補給する場合、燃料に水が混入する恐れがあり、一定量以上の水が混じり混むとエンジンが止まったりして非常に危険な状態になったりします。
特に野外に一定期間以上放置されていたドラム缶の燃料やいったん封を切ってから期間を置いたものは危険性があります。
過去の経験ではインドネシアでエンジンが止まって、墜落した206Bはエンジンのフューエルコントロールを分解検査したところ、中の燃料は半分が水だったことがあります。
燃料タンクは一番底からは、燃料を吸わないようになっていて、少量の水ならばエンジンに吸われていくことはありませんが一定以上になると危険となります。
これを防ぐためには毎日の始業点検でタンクの底のドレインから水抜きの作業をして、抜き取った液体に水分が含まれていないかどうか点検する必要があります。
また給油するドラム缶は起こしてから一定時間過ぎてから水分を沈殿させてから、検水したり、懐中電灯で中を目視で点検する必要があるようです。
もう一回危機一髪という事例が日本でありましたが、燃料ゲージが不安定で大きくふれて正常に指さないので、燃料系統を点検したところ、タンクに数十リットルの水が入っていたことがありました。
たまたまエンジンが止まらなかったのでラッキーでした。この原因は半分使ったドラム缶を屋外に寝かして置いたまま10日間もすぎ、その間に大雨が降って、キャップのゴムシールが切れていた部分から大量の雨水が入ったようでした。
常に検水して使ってはいたのですが、その手順がきっちりと守られていなかったようでした。物資輸送は残燃料20分までは必ず飛行しますので、燃料計器の誤差は許されないので点検したところ間一発墜落を免れたようでした。
日本でドラム缶で配送されるヘリの燃料は、完全に封印がなされていてほとんど水が入ることはないのですが、私が行っていた30年前のインドネシアの燃料はシンガポールから数百本単位で船便で購入していました。
200本 木材開発キャンプで購入した燃料はなんと水増ししてありました。200本すべてが約10リットルほどの水が入っていて、200本でなんと2000リットルのジェット燃料がごまかされていたようでした。
油断がなりません。それだけ入っていると懐中電灯で覗いただけではわからないで、ちゃんと検水しないといつかエンジンが止まってしまうこととなってしまいます。
空港でタンクローリーから入れてもらってばかりいる、定期便や小型飛行機の皆さんからは想像も出来ないことかも知れません。
ヘリコプターの給油と消防法、、、、、、
ヘリコプターが場外離着陸場で給油を行うときその市町村などに設定されている消防法に従った方法で給油しないと違法行為となります。
ひとつには保管の問題があります。場外離着陸場の片隅かどこかに保管する場合には一定量以上の場合にはその場所の地域に設定された消防法に指定された保管施設を作らないと保管できないことになっています。
この一定量はヘリコプターの燃料のは灯油と同じ第2石油類なので危険性が低いのですが、市町村条例によって500Lとか200Lとか1000Lとか以上になるとこの保管施設が必要になります。
ドクターヘリのような小さなヘリコプターでも1時間200L程度は必要ですので、このような設備がないと給油は出来ないということになります。
また保管しておくのはこのように設備がいるのですが、これがあれば良いのかというとそうでもありません。実際に保管された燃料をヘリコプターに給油するにはさらに安全な一定の方法で給油する設備が必要です。これは石油類の取り扱い法によって1日の取り扱い量を規制された上での方法を守る必要があります。
このような規制を守って、やることは決まった場所で常に繰り返し給油する、ドクターヘリや物資輸送の場合には、ある程度の費用を出して場所を確保して設備を作れば可能ですが、山火事の消化に飛ぶ防災ヘリや自衛隊ヘリはいったいどのようにしているのでしょうか。
まさかいちいち最寄の空港や基地まで飛んでいっているような悠長なことは出来ないでしょう。
消防法にはこのような場合の例外規定や免除規定はありませんので、ほぼどのへりもある程度は消防法を無視して飛行作業を優先しているように思います。
また大地震や大水害などで派遣されてきた防災ヘリ、消防ヘリはどのようにしているのでしょうか。
取り扱いに関して、給油中 エンジンを停止することは消防法上は常識ですが、タービンエンジンになってからいちいち止めて入れることはしなくなりました。
また一回に給油する量が500L以上になるような場合もおおくなり、電動ポンプやエンジンポンプも使う機会が多くなっていますが、これが消防上の認可を受けたものなどは1つもありません。
そもそも消防のヘリがエンジンを回したまま給油したりしていながら、みずから法の不合理を直そうとする動きすら見られませんでした。
そのような発言をしたら、法に従えというのが落ちで余計なことは言わないで違法に目をつむって作業すればよいのだという姿勢です。
通常の運航には法に従った施設や方法は取れたとしても、山火事 地震 水害などで現地で合法的に給油できるような方法がないならばヘリコプターは飛ばないのですが。
そもそも消防法はヘリコプターが場外離着陸場で給油するということなどは想定していないのですから、ヘリコプターの給油は航空関係の規則によって規制すべきだと思いますがこれは縦割り行政ではどうにもならないようです。
オウム真理教が山梨県上九一色村で強制捜査された罪状はヘリコプターの燃料を5ドラム1000Lを違法に保管していた消防法違反が対象となったようですがこれはそれほど重罪なのか、それとも他には違法行為がなかったのかよくわかりませんが、ヘリ会社はいつ踏み込まれてもおかしくないかもしれません。
ドラマ 霧の感情飛行、、、、、
今 コードブルードクターヘリ というドラマがフジテレビで放映されていて今日木曜日がその日です。
結構 人気があって視聴率も良いようです。ヘリコプター絡むドラマは今日の題の霧の感情飛行というのが走りだったでしょうか。
読者の方から書き込みをいただいて、このようなドラマを知っている人がいようとは夢にも思いませんでした。相当なマニアですね。
私もまだヘリパイとしては極々 駆け出しのころたったので、まさかこのブログで取り上げることになるとは思いもしませんでした。
このドラマは朝日放送の製作でTBS系から全国ネットで放送されたのですが、人気が出なくて途中打ち切りになったよう状態で終ってしまいました。
そのころ、朝日放送と担当したヘリ会社の大阪エアーウエーズ(南海電車系列)は蜜月関係にありました。
その5,6年前にはじめたヘリコプターによる交通情報番組は大ヒットし、キャスターの中村鋭一さんとヘリパイのS田さん S森さん H沢さんなどの掛け合いは本職のタレント以上で関西では有名になられたようでした。
このヘリによる交通情報は東京でも始まり、TBSやニッポン放送でも人気番組になったようです。
朝日放送と大阪エアーウエーズが組んではじめたのが霧の感情飛行というヘリコプターを題材にしたドラマで、石坂浩二が主演して大阪エアーウエーズのヘリは総出演というような内容でした。
地上で撮影するベル206の操縦席のセットは、そのすこし前に原子力船 むつ の取材時ボバリング中に巡視船に追突されて海中に墜落した朝日ヘリコプターのベル206 TBSの取材機を使われたそうです。
このドラマ自体は全然ヒットせずに終りましたが、その後は西武警察 特捜大戦線などなどヘリコプターが使われるドラマがヒットしました。
交通情報のヒット時にはまだ駆け出しであった私もたまにはドラマの出演が回ってはきましたが時すでに遅く、あまり出る機会はありませんでした。
印象に残るのは、西部警察最終編で大門軍団を全員204Bに乗ってもらって、東京から飛んできたという設定の場面を取りましたが、悪者軍団はかっこいい新しい四国航空のAS360であったのは残念でした。
東大阪の人工衛星 まいど1号、、、、
今日のローカルニュースでボーイングの技術者が大阪へ来て、セミナーが開催されたそうです。東大阪などの中小企業の町工場が世界一流の航空機製造会社の下請けで部品などを製造するチャンスはないかどうかを探るそうです。
大阪の東大阪 東京の鎌田や埼玉の川口など 日本の町工場が製造業を支えてきた技術と実績はすばらしいものがあったに違いないと思います。
そもそも 日本のものつくりの原点は町工場の技術があったからこそ、世界一になったにちがいないと思うのは私だけでしょうか。
自動車製造や家電製品の世界的なレベルを支えたのはこのような町工場の高い技術力があったればこそなのに、いまや技術は中国や東南アジアに移転してしまい、現地の安い賃金のために壊滅的な目に合わされているようです。
このような中、東大阪の中小企業の中から人工衛星を作ろうなどという勇敢な意気込みに非常に驚きました。なかなか日本も捨てたものではないようです。
またボーイングの下請けの部品製造などは、条件さえ合えば軽がるとこなして世界1のものを作るに違いありません。
それを思えば大企業のほうは情けない限りでした。ここへ来てやっと川崎が150人乗りの旅客機 三菱がMRJ 富士重がトヨタの指令でビジネスジェット、と立て続けに開発計画を表明しました。
今までいったい何をしていたのでしょうか。色々な分野で世界的な技術を持ちながら、世界の航空機製造メーカーの下請け町工場としてしか能力を発揮できなかったのですから。
東大阪の経営者技術者たちの爪の垢でもせんじて飲んだのでしょうか。ここに来てやっとその気になったのですから。
ドクターヘリパイロット 身内は搬送できるかな、、、、
このブログの読者の方から、先週のドラマ コードブルードクターヘリ を見て質問をいただきましたので、それに関することをすこし書いてみます。
ドラマの設定は、フライトドクターがヘリで現場に出て行ったときに、2次災害で腕を切断するような重症を負い、ドクターヘリで搬送するときに、フライトチームが浮き足立つことなく冷静に処置搬送できるかということでした。
自分が出動して飛んでいった先の現場に自分の家族が瀕死の重傷で、いたとしたらパイロットとして冷静に飛んでこれるかどうかという質問でした。
難しいところですね。
普通 ドクターヘリの要請が入ったとき、一番の情報は患者さんの情報なので、生死の境か重傷度が一番にわかりますので飛び立ってからの直ぐの情報で、ヘリコプターの中の緊張度が全然違うものです。
やはりそのような情報で家族の子や孫が生死の境という情報を聞いたら、パイロットとして冷静に飛んでいけるかどうかは難しいでしょうね。かなり入れ込んでしまうでしょうし、天候が少々悪くても行ってしまうでしょうね。
たまたま 今勤務している県は自宅のある県の隣の県ですので、このようなことは起こりえないのですが、住んでいるところまでヘリで20分以内ですので、出動区域の遠いところよりも早く着いてしまいます。ですから子や孫が事故や急病で生死がかかったような状態になったとしたら是非飛んでいって助けたいと思うのですが、それはかなわないことです。
自分の住む県も早くドクターヘリの導入をしてもらったらこのようなことを考える必要はないのですが。
実際にあった例では、この県のドクターヘリのフライトナースの妹さんが、高速道路で事故に会い、ドクターヘリで搬送されたことがあるそうです。
急病や事故に際して生死のかかった重症を負ったとき、通常の救急車搬送に加えて、ドクターヘリという選択肢があるということは、身内 県民 他府県民などなど 超えて、誰にとっても救命される可能性が増えるということなので非常に良いことだと思います。
愛媛県で山火事 自衛隊機 防災機が消化活動、、、
今日のニュースによると昨日夕方発生した愛媛県今治市の山林火災は70HA以上延焼して、民家まで200メートルまで火が近づいてなお延焼中とのことです。
この消火活動のために四国各県の防災ヘリ4機と自衛隊の八尾駐屯地のヘリが5機系9機のヘリが消化活動で飛行中とのことでした。
2チャンネルの書き込みによると、八尾空港から自衛隊機が真夜中の3時頃に離陸して行ったという書き込みがありました。
通常このような時間に離陸していくことは考えられないので、目的が何か書き込んだ人もわかっていなかったようですが、後でこの山火事の消化のためのフライトだとわかったようです。
また四国各県は相互に応援協定を結んでいるので各県防災ヘリが消化活動に協力しているようです。
ということは徳島県のドクターヘリ運航をしている防災ヘリは他県の山火事を優先して飛んでいるので今日はドクターヘリはお休みということでしょう。
これはどちらを優先するかは各県が県民のことを考えて決めればよいことなのですが、すこし気にはなります。
そもそも限られた予算や人的資源の中で何を優先してなにをやめるかということはなかなか難しいことです。
このようなことになると思い出すのは、阪神大震災のときに八尾駐屯地指令が言われた言葉です。「ヘリコプターは官民を問わず国民の財産です。非常の場合はすべてが協力して、国民の負託にこたえましょう」
非常に良いお言葉です。非常のときに限らず普段から、すでにあるヘリコプターを有効に使って国民、県民のために飛ぶことは当然のことでしょう。
警察 防災 国土交通省地方整備局 消防 防災 さらには自衛隊 官でもこれだけのヘリコプターが存在しますしその上民間には500機程度はあるでしょう。
これらのヘリコプターが有効に活用されるように、今一度基本に立ち返って整理してもよいのではないかと考える政治家はいないのでしょうか。
沖縄県ドクターヘリは2機運航になるか、、、、、、、
桝添厚生大臣は沖縄県で陳情を受け、沖縄県に導入されドクターヘリについて、2機目の運航に対しても積極的な支援をすると述べたようです。
今 厚生省からドクターヘリの運航の支援として、運航経費の半額 年間8千万円程度の補助金が各県に補助されて、残りの半額は県が負担することになっています。
ところが今現在でも13県14機(静岡県は2機運航で2機目の経費は独自で負担)しか整備されていない段階で、1県2機目に対する補助をすることに積極的な発言をしたようです。
現在でもドクターヘリに対する補助金の支給には、色々と条件がありその条件を満たさないと補助の対象にならないばかりでなく、1県1機で全国配備を優先するという姿勢であったので、かなりの方針変化が見込まれるのではないというようになって来ました。
たとえば、救急救命センターにヘリポートがあることもひとつの条件でしたが、ドクターヘリに昇格して補助金の対称
になると見込まれている、沖縄浦添総合病院は用地などに恵まれていなくてヘリポートがなく、20キロ離れた場所にヘリポート格納庫、ドクターナース 運航クルーの待機室を建設して運航しています。
北部医師会病院がこれとは別に医療用ヘリを独自の資金で運航して、地域の救急医療に貢献していましたが、資金不足のために数ヶ月前から運航を止めています。
このヘリを復活させるように要請したところ、厚生省のドクターヘリ運航補助金ではなく、米軍の再配置に協力した自治体に支給される補助金を使うなど、他の資金で出来ないかどうかを検討すると答えたようです。
この北部医師会病院は救急救命センターではないので、ドクターヘリの基地病院としては、救急医療には十分な体制ではないということになっていますので、通常のドクターヘリの補助金の体制ではなく、また1県2機目となりますので、このような補助金から毎年 いつまで支出が出来るのかどうかわかりませんが、これが決まると県民の皆さんにとっては良いことでしょう。
色々な形態の医療用ヘリに補助金を出すということが、最終的には良いことかどうかは微妙な問題があります。補助金が有効に生かされて、地域住民の皆さんの救急救命の切り札として活躍するならば、各種条件はどんどん改善していけばよいでしょう。
たとえば、防災ヘリをドクターヘリ運航の目的に使用する機体改修や運航体制の構築、などをして防災ヘリの有効活用をする県には、ドクターヘリ補助金の半額程度を支給するという改善をすれば、全国の防災ヘリはこぞってドクターヘリ的運航を始めるでしょう。
防災任務が幾分手薄にはなりますが、それは県民がどちらを取るか決めればよい話です。
しかし そのようなことを決めれば今導入が軌道に乗り出したドクターヘリの普及が一挙に止まるかもしれません。
縦割り行政の日本ではそのような決定がなされることは絶対にないでしょうが、、、
総務省 消防庁が導入した防災ヘリが厚生省の意図した目的の医療分野で飛ぶことなどは日本では考えられません。
ものになるか インドネシア人看護師、介護士、、、
インドネシア人の看護師や介護士の候補生の人たちが500人ほどの単位で来日されたようです。
日本人の看護師や介護士が不足しているのを補うために、経済協力協定によって1000人の人たちを来日させ、半年間、日本語教育を実施してその後3年以内に日本の看護師や介護士の資格を取れば続けて日本でその仕事が続けられるという制度をつくり、双方の利益にかなうようにということを狙ったようです。
30年前にヘリコプターパイロットとしてインドネシアでの就労をさせていただいた者としては、この制度がうまく定着して、インドネシア人の方たちが能力、労働に見合った正当な報酬を得て、日本の社会の役に立っていただきたいものでです。
私たちがインドネシアに出向いてヘリコプターのパイロットとして就労するに当たり、現地の労働ビザ、インドネシアの国内の事業用操縦し免許、航空身体検査、無線免許は非常にスムースに交付していただきました。
開発途上の国ということで、開発に必要なヘリコプターを動かすパイロット整備士は非常に足りない状態であったので、現地法人とJVを組んだ日本企業のパイロット整備士、ベトナム経験者でFAAのライセンスを持つアメリカ人、フィリピン人、日本企業が雇用した韓国人にも同じように非常に簡単にライセンスを交付してもらいました。
CABの管制官出身の試験官が宿舎を訪れて、半日、インドネシア航空法、管制 などを講義し、日本のそれとの違いなどを討論し、最後に簡単なペーパーチェックをして、おしまいでした。夜は一緒に歓楽街へのみに出て、日本の航空状況とインドネシアの航空状況の違いなどを,たどたどしい英語で意見交換して楽しく過ごして、2.3日でテンポラリーのライセンスが交付されました。
さて 日本に来たインドネシアの看護師さんたちは、たった半年の日本語の研修でその後は3年以内に、日本人と同じ看護師または介護士試験を受けて合格しないといけないそうです。
合格しなければ本国へ返されるということだそうですので、インドネシアの看護師の資格は持っているのにヘルパーとしてこき使われて、3年後には追い返されるというパターンになるでしょう。
ローマ字圏のインドネシア人の方が日本語の読み書きを3年以内にマスターして国家試験に通るということは至難の業でしょう。
試験は英語または日本語、英語で取る人は日本語の日常会話の検定に通ればよいという程度にしないと、この制度は破綻するでしょう。
この日本語での受験合格の制度は新たな非関税障壁のひとつになるでしょう。
英語圏メインのパイロットの資格でさえ事業用で飛ぶには、日本人のつたない英語能力ではかなり難しいでしょうし、さらにはインドネシア語の能力まで要求されたら、日本人は誰もインドネシアでは飛べなかったことでしょう。
足りない看護師や介護士をインドネシアから導入してがんばって働いてもらおうとするアイデアは良かったのですが、このようは制度では定着することはなさそうです。
離陸時の事故とヘリコプター、、、
離陸中のトラブルのうち特に離陸を中止して残った滑走路で止まろうとすることは、非常に難しい判断と操作が必要で一歩間違えば昨日のスペインのように悲惨な結果になりかねません。
特に残された滑走路に限度があるので、離陸前のデーターのチェックでどの時点ならば離陸中止、どの時点からは離陸継続するかと言う確固たる気構えがないと非常に危険な状態になってしまいます。
先日のボンバルデァ機の大阪空港でのエンジンのタービン破壊はあと10秒遅く発生していたら、スペイン機と同じ結果になりかねないあわやのトラブルでした。
パイロットの適切な判断と操作でうまく対処できたので、大きなニュースにもならなくてラッキーでした。
もし墜落となっていたら、橋本知事の思うように、大阪空港は廃止の方向へ大きく進んだことでしょう。
ヘリコプターには同じようなトラブルはないのでしょうか。
まったく同じような例は1件知っています。離陸中のエンジントラブルで墜落や不時着の例はかなりありますが、双発エンジンのヘリコプターの例はありました。
在阪 小型機会社のAS355 400馬力くらいのエンジンが2基搭載された、6人乗りのヘリで主にテレビ取材や空中撮影に多く使用されている機体です。
本人から方直接聞いた話です。
今は無い大阪市内の朝日へリポートと言う屋上からの離陸時だったそうです。仕事を終わって八尾空港へ帰るフライトだったので、燃料もそれほど多くなく、また乗客もない状態で、軽い状態だったのが幸いしたようでした。
普通に離陸しようとして、ヘリポートから河川の上へ出ると同時に後方で爆発音がして、計器を見るとエンジンが一基停止していたそうです。
思いっきり頭を突っ込んで速度を獲得しようとしたら、水面すれすれで何とか半分のパワーでも上昇できる速度になって、VYと呼ばれる一番少ないパワーで浮いていることが出来る速度で何とか八尾空港まで飛んで行って草地へ滑走着陸で降りたそうです。
このAS355と言うヘリは双発のエンジンがついていながら、1つのエンジンでどの領域でも飛べるというTA級の性能がない特殊なヘリコプターで、エンジン一基の出力で飛べない離陸時や、重量によっては水平飛行すら出来ない領域もあると言うようなヘリです。
双発機の安全は一部の領域しか保障しないと言う、中途半端な双発機です。固定翼の小型の双発機にもこのようなものがあるそうです。
今ドクターヘリに使用されている3機種のヘリコプターはすべてTAの性能を有していて、一定の範囲ないではいつエンジンが片発になっても、特殊な操作を必要としないで、離着陸 上昇降下、巡航を継続できるような性能を持っています。
とはいってもやはりギリギリの範囲での離陸中は、性能ぎりぎりの場面も当然ありえますので、その心構えと言うものは必須でしょう。