使えないヘリポート、、、、、

 日本国中、いわゆる使えないヘリポートが多数あるそうです。どれほどの数あるかは表には出てきません。

 災害時や急患受け入れのため、病院その他に設置されたヘリポートや場外離着陸場がさまざまな理由で使えない状態のまま放置されているようです。

 航空規則の要件に合わないため、通常の状態では離着陸する許可がおりないのに、そのことを十分検討することなく、着工してしまい、完成していざ 場外離着陸場として申請したら、許可がおりなかった。

 さて どうしよう となっても後のまつり どうしようもありません。担当者一同だんまりを決め込んでじっと風が過ぎるのをやり過ごしている。こんな状態だそうです。

 屋上に設置した場合は 接地面の強度、建屋などからの距離 着陸帯の大きさ、進入や離脱方向の障害物、同じく進入 離脱方向に必要な不時着場が取れるかどうか、このような条件がすべてそろわないと離着陸する許可はおりません。

 地上の場合はすこし許可基準がすこし緩やかですが、必要な空域に障害物がないことなど、いったん基準に合わないことがわかると、ほとんど後で修正できることはまれです。

 このような失敗ヘリポートは全国にどれだけあって、どのくらいの金額の費用がどぶに捨てられたか、一回検証してみてほしいものです。

 なぜこのようなことがおきてしまったかと言うと、病院へリポートなどに補助金を出してまで、整備を奨励した厚生省と、出来上がったものに離着陸許可を出す国交省航空局がまったく連携せず事を進めたからでしょう。日本の役所の無策の見本みたいなものです。

 さて このように離着陸許可のでない つまりは安全でないと言うことでしょう 着陸場所に緊急時なら、超法規で離着陸することは自由です とぬけぬけと言っています。

 たぶん 何十億円以上かかっている、この欠陥へリポートを 一つ一つ精査して、今の規定にこだわることなく、安全に離着陸できるように対処することも航空局の大きな使命ではないでしょうか。

 厚生省が作れ作れといって、適当に作らしておいて、いざ出来上がったものを 許可申請があったので審査したら基準に合いません。着陸したかったら人が死ぬような緊急の時だけ、好きなように離着陸しなさい。

 なんという無責任 このような官庁は、ヘリコプターのパイロットは人間と思っていないのでしょう。落ちて死ぬのはお前の好きなように、ただし緊急時だけだよ。といっているようなものです。

 同じように大きなビルの向上にある R のしるしを打ったヘリコプターでレスキューする目印、あんなところでまともにレスキューできるパイロットがほんとにいるのか一度試してほしいものです。

 すこしの障害物で不許可、すこし狭くても不許可、そして あのレスキューポイント、あまりにもかけ離れすぎていませんか。

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さわやかな潮風、、、、、、

 昔から沖縄の中古車は買うなと言われています。沖縄に限らず狭い島では常に潮風に当たるため金属は皆さびにやられてしまって、見えない部分はさびだらけ、配線類も非常に痛みます。

 毎朝飛行準備のために、窓や風防を水ふきするとき、強風の吹いた後は、うっすらと塩が着いていることもよくあります。

 その昔、ベル206Bがベストセラーになりだしたころ、アメリカの海岸地域で運航されていた機体が、ローターが飛んでしまって墜落したことがありました。

 事故調査の結果、両方のローターが回転して発生する何十トンもの遠心力を支える、TTストラップと呼ばれる部品が塩害のために腐食し、飛行中に破断して、ローターが飛散して墜落したものとわかりました。

 ベル社はその部品の寿命を確か3600時間としていましたが、急遽 1200時間か1年以内 どちらか早い時期に交換するように改善して現在に至っています。

 塩害が起こした致命的な事故であったのです。

 海上自衛隊の洋上任務のヘリコプターや飛行艇は飛行ごとにシャワー洗浄するなど処置をし、夜間は必ず格納庫に格納するようにしています。

 ドクターヘリに限らず、洋上飛行をしたり、海岸線地域で運航、配備する場合にはそれなりの配慮がぜひとも必要でしょう。

 塩害とは関係ありませんが、氷点下の気温になる地域で運航する場合も、野外に続けて駐機することは5分離陸体制は難しい状況になることも考慮べきでしょう。

 ローターや風防が凍結したり、雪が着いている状態では、飛行することが出来ません。野外駐機だと毎朝何時間もかけて、雪や氷を除去し、飛行準備をする必要がありますし、氷点下5度以下で雪が降るような状況ではその作業は追いつかないでしょう。

 適当な格納庫が必要であることが言えるでしょう。

 塩害地域や寒冷地は格納設備は必須ですが、その他の地域は要らないのかというとそうではないでしょう。

 先日の強風のように 地域によって局地的に被害が出るほどの強風が襲ってくることもあります。

 過去には野外駐機中のヘリコプターが横転して全損したこともありますし、そのようなときには避難すればいいと簡単に言う人もいますが、避難する時期を失したり、限度以上の強風下で避難のためのフライトを強いられる場合も出てくるでしょう。

 今後のドクターヘリの整備発展にぜひとも検討実現してほしいものです・

落下傘降下訓練、、、、


 航空自衛隊ではパイロットの操縦訓練を始める前に、準備過程として操縦英語と落下傘降下の訓練がありました。

 その後プロペラ機の訓練が終わったら、航空生理訓練と言う高高度の人体の適応の実習訓練がチャンバとよばれる気密室に入ってやる訓練があります。

 今日はそのうちの落下傘降下訓練の思い出についてです。

 プロペラ機 T34の課程にはいる前、千葉県の習志野にある第一空艇団に行って約3週間の訓練をを受けました。

 陸上自衛隊の空挺団に配属された新人の受ける訓練とほぼ同じ訓練で、最終的に実際の飛行機から飛び降りる以外全部同じようにやりました。

 ですから 新人の空挺隊員と同じような日常の起居から駆け足、体力練成訓練 それに加えること 落下傘で降下する技術的 体力的なものなどです。

 落下傘は毎秒7メートルの降下速度で地面に接近しますので、着地の時この衝撃を緩和する、柔道の受け身のような方法で転がってやる方法を何回も何回も練習します。

 風がなく、また落下傘が振り子のように振れていなければ、たいした衝撃はかからないのですが、風に流されながら、振り子の振動が加われば、大きな衝撃で地面に激突しますので、これを防ぐ方法を色々な器具にぶら下げられて練習します。

 また 人間が一番恐怖を感じる高さ11メートルの飛び出し台から縛体のみをつけて飛び出す訓練もありました。

 飛び出す前方下には同期生たちがベンチの腰を降ろして見上げていますので、みっとむない態度は取れないように計らっていますが、さすがに恐怖には勝てず、初降下 2降下 3降下と大きく声を上げて飛び出すはずが、なかなか 決められたとおりに声が出る者は少なかったようです。

 11月末だったと思いますが、水上に降下して縛体をといて、プールの端まで泳ぐ訓練はさすがに凍えました。

 びしょぬれの飛行服のまま、隊内を駆けて、浴場に飛び込んで 熱くてたまらなかったお湯が10分後には冷水に感じました。

 いよいよ 仕上げの訓練は83メートルの降下塔からの降下訓練でした。

 200メートル四方のグランドの真ん中にある降下塔に吊り上げられて、下を見たら あれほど大きいと思ったグランドが靴の下に隠れんばかりで、果たしてこの狭いところに降下着地できるのかと不安を抱くほどでした。

 案の定、グランドに接していた、隊舎の屋根に降りるものやら、桜の木に引っかかる者も出ましたが無事けが人はありませんでした。

 3週間もかけて、衝撃緩和の回転着地を散々訓練したのに、当日は風もなく条件がよかった関係で、着地の瞬間10点満点の静止着地をしてしまい、教官と目が合ってしまってそれから回転着地をするものまでいました。(笑)

 若いときの非常によい思い出となった、習志野落下傘降下訓練でした。

 その後の 飛行訓練には常に落下傘を背負って飛んでいましたが、パイロットになった同期生約40名のうち2名が落下傘の世話になって、生還しました。

 そのうちの1名が雫石事故 の I 君です。

任務の重要度と飛行可否の判断、、、、、

 悪天候やヘリコプターの故障の時の飛行の可否の判断は、そのときの飛行任務の重要度と結びつけて判断の基準を変えることは非常に大きな危険を招く可能性があり、やってはならないこととされています。

 しかし、ドクターヘリのパイロットもフライトドクターも血の通った人間そのものです。

 やはり瀕死の重症患者さんの元へは、どうしても飛んでいってあげようとしがちです。日没時間が迫っていても、5分10分 安全性には何の影響もなく、ただ単に現在の航空規則に反するだけであると言うことは皆承知していますので、このようなことはやっていないかというと、必ずそうではありませんでした。

 このような規則違反は何千万円か出して、ヘリポートに夜間照明施設を設備すれば一挙解決ですが、今現在、その照明施設がない状態でどうするか。

 やはり 飛ばない、ドクターヘリは使えない、救急車で対応してくださいと言うしかないでしょう。

 このようなさまざまな条件が運航可否の決定に微妙に影響を与え、パイロットが無理をして飛ぶと言うような判断をしてしまう例はドクターヘリに限った事ではありません。

 定期便はこのようなことは一切ないだろうと思われるかも知れませんが、やはり絶対無いとはいえないようです。

 悪天候で欠航するかどうか判断する場合、300人乗りの旅客機に50人しか客がいなければ、すぐに欠航は決まりでしょうが、往復 ほぼ 満席ならそう簡単に欠航はしないでしょうし、まして目的空港上空について気象条件がぎりぎりでも2回くらいは着陸を試みて、だめなら他の空港に行くというようにするでしょう。

 1年中待機している報道取材用のヘリコプターには10年 20年 に 一度と言うような大きな事件事故が起こったりたりしたとき、天候が悪いから飛びませんというような簡単なものではありません。

 少々の悪天候、少しの故障くらいで止めることはできませんので、やはり 日ごろからの技術や経験をフルに使って、悪条件の中を任務を成し遂げる必要があります。

 しかし 本当に飛べないものは飛ばないと言うだけの、勇気も絶対に必要でしょう。

 アメリカのEMSパイロットが良い事を言っているのを、何かで読んだことがあります。

 今にも死にそうな重症患者を運ぶときでも、石でも運ぶつもりで飛べと。

 まったくそのとおりです。患者の状況で自分の飛行に関する判断に影響を受けてはならない。その判断が間違ったら、患者が死ぬばかりでなく、ヘリに乗ってる者全員が死んでしまうかも知れないからです。

 やはり パイロットもただの人の子 そうも行かないですね。

 

事故に見舞われ続けた航空人生(5)、、、


 1971年春ころ、いよいよ基礎訓練も終盤に近づき、ウイングマークもそろそろ貰えそうになってきていました。

 後しばらく乗ったら計器飛行の資格(ホワイトカード)が貰える終盤の訓練のころだったと思います。

 計器訓練は後席に搭乗し、離陸から着陸寸前までフードと呼ばれるキャノピー全体を内側から覆うキャンパスを被って、常時 雲中を飛行しているように視界をさえぎって飛んで訓練します。

 離陸中は教官の左右方向の誘導に従って、滑走路の中心線を維持し、浮揚したら計器のみの飛行となります。

 計器出発方式(IDR)による上昇、パターンフライト、計器によるアクロバット飛行、異常姿勢からの回復操作、ADF TACAN による降下、それに続いてGCAによる最終進入 そして誘導限界でフードを開ければ訓練終了です。

 1時間から1時間20分ほど、ぐっしょり汗をかいてフードを開ければ目の前に滑走路があります。

 教官の「アイハブコントロール」 で操縦を交代してもらって 前席での着陸操作を見ているだけです。

 その日は普通に着陸し、滑走路を異常なく減速し、右にターンして誘導路へ入ろうとした時でした。

 教官から 「 キャノピーオープン、クリアー」の声がかかりました。キャノピーを明けるから注意しろと言うことです。答えて「クリアー」と言って頭を下げたとき、いきなり前にがくんと衝撃がありました。

 頭を上げて周りを見たら機体が大きく傾き、左のドロップタンクは滑走路に完全にこすっています。

 ノーズも大きく下がっています。

 どうやら脚が引っ込んだようでした。 教官は全席でエンジン停止の手順を実施しています。

 火が出なければいいのですが。エンジンが止まって周りを見たら、消防車や緊急車両がこちらへ向かって疾走して来ています。

 電源を切ったため、開放途中だったキャノピーは中間で止まっていて、全席の教官は何とか間から脱出しました。

 出られない と思った瞬間 右を見たら、クラッシュスタンバイの隊員が翼の上に飛び乗って、手動ハンドルでキャノピーを明けてくれています。

 おーーー助かったーー翼の上から地上に降り立ったとき、目の前に救急車がドアーを開けて待っていました。

 大丈夫です 乗れ 大丈夫です 乗れ と2.3回やり取りがありましたが、無理やり載せられて衛生隊へ連れて行かれて、医官の診察でした。

 事故の直後は気が張っていて、怪我や傷に機がつかないことがよくあるそうで、強制的につれてきたと言っておられました。

 原因不明の脚引き込み事故、

 とうとう自分が事故の当事者になったのですが、怪我もなく、やり過ごせたのですがこの数ヶ月あとに、同期生のI君が起こした、当時世界最大の航空事故が待っているとは夢にも思いませんでした。

就航率100% そのリスクと経済性、、、、

   (どの程度の悪天候まで飛ぶか、リスクコントロールの難しいところです)


 ドクターヘリはいわゆる救急車と同じような働きをしますので、365日24時間運行をすることが理想であることは異論はないでしょう。

 ところが現実的にはそれはとても出来ません。

 今 全国で飛んでいる14機すべて、運航時間 朝は8時ころから日没時間までくらいとなっています。

 しかし 昨日のような大荒れの天候の時には、休航しますし、出発時や運航中の機体の不具合や故障で飛べないことのある一定の確率で発生します。

 さらに今は予備機があると言うことで、非常に長期間かかる耐空検査整備の時や定時点検の時は休航しないでしのいでいます。

 今のところ夜間は飛行しないと言うことで、各県納得していただいてはいますが、アメリカはじめ、ヨーロッパの一部では夜間も飛行していることは周知の事実です。

 自然条件が影響する休航は、やはり リスク つまり 飛行による一定以上安全性が保障されないと言うことで、運航に至っていません。

 悪天候、強風 低視程 雲 などは昼間夜間にかかわらず安全な飛行に大きく影響を与えますが、すべて運航者の判断にて運航の可否を決定しています。

 今のヘリコプターの悪天候、夜間昼間の運航能力は、自衛隊、民間機ともそれほど変わることがありませんが、自衛隊なら条件が悪くても飛べると言う一般的な判断は間違ってるでしょう。

 自然相手の就航率の問題はリスクコントロールです。どこまで危険であっても飛ぶかどうかです。

 機材関係の故障や点検時の代替機の問題は経済性との兼ね合いです。経済的に問題がないのであれば、就航機の横に予備機を置いておけばほぼ問題は解決でしょうが、そんなことはできない相談でしょう。救急車はそのように2台以上並んで待機していることが多いようです。

 使用機材の就航率を向上させたり、整備性を良くしたり、耐空検査や他の点検整備の期間を短縮したり、夜間整備の格納庫を持ったり、またどのような予備部品をどこに、どれほどストックするかなど、さまざまな対策は監督官庁、制度、運航会社の方針、経済力 などなど、複雑な要素が絡んで簡単にはこれと言った決め手がないのが現状です。

 ただ 単に予備機を持って これにかかる経費を支払えと言った単純なものではないでしょうし、各都道府県50機入ってその予備機分50機持つなどと言うばかげた無駄が許されるはずもないでしょう。

 この リスクと経済性をどこで折り合うかが今後のドクターヘリの発展、成果に大きく影響を与えることは間違いありません。

 多くの知恵と経験を集積して、すくなくとも今後の進展を間違った方向に行かないようにはしないといけません。

事故に見舞われ続けた航空人生(4)、、、




 T1の課程を何とか卒業し、いよいよ パイロットの資格を取るための最後の課程 T33の訓練に入れました。

 空自のパイロットは他のソースのパイロットと何が違っているかと言うと、やはり編隊飛行(フォーメーション)の訓練でしょう。

 戦闘機操縦士としての基本は他の操縦士たちとおなじ、離着陸 エアーワーク 計器飛行 のほかに やはり決め手は フォーメーションでした。

 各課程を卒業できるかどうかは、初期の段階では 単独飛行に規定時間以内で出ることが出来るかどうかでしたが、課程が進むに従って、計器飛行が出来るかどうか、そして最終はやはりフォーメーションソロに出ることが出来るかどうが、ウイングマークをもらえるかどうかの最終関門だったような気がします。

 そのような猛訓練の中で、やはり事故は続いておきました。

 同期生の他のフライトコースのフォーメーションソロの訓練中、T33同士が空中でぶつかったのです。

 フォーメーションソロ2番機を従えて、隊形はトレール(単縦陣 まっすぐ前後に並ぶ)でインメルマーンターンを実施していました。

 このアクロバットは一番 G がかかり もっとも難しいものですが、5Gでループに入れたところ、ソロ機が前にのめって、腹の真下に入ってしまったのです。

 危険を感じて旋回して逃げようとしたところ、両機の主翼同士が当たり、片方のドロップタンクが飛んでしまって、主翼の後縁や残ったドロップタンクがぐしゃぐしゃに変形してしまったのです。

 幸い、墜落することは免れ、残ったドロップタンクを捨てて、2機とも無事 着陸できました。

 落ちたドロップタンクのうちひとつが、農家の庭先に落ちましたが、けが人等被害はなく、ちょっとした新聞新聞種になっただけで済みました。

 これは危機一髪の事故でしたが、幸い人的被害もなく飛行機が壊れた程度で済みました。

 ここまでは自分が巻き込まれた事故ではなく、すぐ近くの同期生や関係者がかかわったのですが、すぐに自分自身に事故がおきるとは夢にも思っていませんでした。

 その件は次号で

またしても無許可離陸のアシアナ機ヘリに接近、、、、、


 先ほどのニュース福岡空港も滑走路を横切って離陸しようとした、西日本空輸のAS350に、無許可で離陸しようとしたアシアナ航空の旅客機が異常接近しそうになり、ヘリが滑走路と平行に進路を変えて回避したと言っていました。

 アシアナ航空機は滑走路への進入の許可をもらって、離陸を待機する状態だったのでしょう。

 そこへ管制官からヘリコプターへの滑走路を横切っての離陸許可を自分への離陸許可と勘違いして離陸をしてしまったようです。

 たぶん管制官は『 ジュリエット アルファ ○ ○ ○ ○ ウインド ○○○デグリー○○ノットランウエー30 クリアード フォー テイクオフ ウエストバンドアプルーブ』と言ったでしょう。

 JA(ジュリエットアルファー)がアシアナと似ていますし、ランウエー30と言われたら自分しか滑走路にいないわけですから、まさかエプロンにヘリがいて それに対する離陸許可であるとは思わなかったのでしょう。しかもIDR(計器出発方式)の方向が西だったのかも知れません。

 またアシアナのコールサインの便名とヘリコプターのコールサインが似ていたのかも知れません。

 もちろん ヘリコプターもアシアナ機も離陸許可の復唱を同時に行っていますので、お互いに相手が送信しているのを聞けません。

 管制官は2機が同時に離陸許可の復唱を送信するのはわかったでしょうが、ダブル送信の場合は両方とも明瞭に聞き取れなかったかも知れません。

 ヘリコプターに変針を指示したことは、良い指示であったでしょう。ヘリコプターは滑走路を横断して離着陸することはよくありますし、通常は滑走路上の飛行機の動きがよく見えますので回避操作は比較的簡単ですし、急な旋回をしたり、急な減速をしても失速したりすることはありません。

 今回、離陸許可の誤解の決定的な要素になったのは、最近の管制方式基準の改正で、離陸の許可は使用滑走路前置きして通知するようになったことがあります。

 今回の場合 ヘリに出された離陸許可にも ランウエー30 クリアー、、、と前置きしたはずです。アシアナ機にすれば、滑走路30にいるのは自分しかいないのですから、誤解したとしてもかなり同情の余地があると思います。

 もうひとつは ヘリコプターが任意の位置から離陸する許可はなるべく与えないように、空港内のヘリコプターの離着陸位置を明示してそのスポットの名称を決め、離着陸許可は ランウエー30イーストヘリスポット クリアー、、、、と言うように どこの空港でも決めるべきだと思います。

 私たちがヘリコプターに乗り出したころは、管制指示違反でお叱りを受けるのはいつもヘリのほうだったのですが、航空界の事情も変ったものだとこの件で思いました。

 当時はお叱りを受けたヘリのパイロットは、一升瓶2本ぶら下げて、先任管制官のところへ頭を下げに行って一件落着だったのですが、最近は全国ネットで放送される、住みづらい時代になったものです。

ドクターヘリ 予備機はどうするのか、、、、

 

 厚生省のドクターヘリの基準では運航会社は予備機があることとなっています。

 救急業務に休みの日はありませんから、ドクターヘリは365日飛べないと話にならないという発想でしょう。

 小さな市の消防でも5台や6台の救急車を持っていますので、119番がかかって救急車がいないということがないかといえば、たまには全部の救急車が出払うこともあるそうです。

 ヘリコプターは高価なものなので、そもそも予備機が必要であっても、やはり経費と効果との兼ね合いでしょう。

 ドクターヘリが始まる時の基準を運航会社側の代表と厚生省との話し合いの中で、予備機を持たない運航会社は参入させないという話し合いがなされたようです。

 1機だけヘリを買って、まったく運航経験のない会社が、低価格で入札し、業界の秩序を乱してしまって事故が多発したり、運航休止状態が長く続くことを防ぐために色々な基準を決めた中の一項目が予備機問題でした。

 そもそも、ヘリコプターは一年のうち一月程度は耐空検査のための整備作業で飛行できません。

 ほかには飛行時間ごとの整備点検、突然の故障を修理するための期間など、どうしても夜間整備などでカバーできない期間というものがあります。

 また 格納庫を持たない運航基地、特に屋上へリポートなどでは、夜間整備作業そのものが出来ないところも多くあります。

 どうしても飛べない期間があることは避けられませんので、やはりその時期は代わりのヘリコプターに必要な医療器材を搭載して用意する必要性はあります。

 その期間は県がすでに保有している防災ヘリや県警のヘリを当てることを制度化すれば、運航会社は専用機と同じ予備のヘリを所有する必要はありませんので、運航契約料金は、普通に考えれば今の70%程度になるでしょう。

 ところがそうはならないのです。 なぜかといえばドクターヘリが始まった当初から、予備機に必要な経費は積算されていなかったので今になってその費用を支払ってほしいと、厚生省に申し入れたそうですから。

 もともと 予備機はいつでも飛べるようになっていると、県や厚生省の関係者は思っている節もあります。

 突然の故障に際しても、予備機がすぐに飛んできて、任務を引き継ぐと思っておられるようですが、ヘリコプターを予備機として1年365日遊ばしておくほど、運行会社は裕福ではないでしょうし、まして予備の医療機器を常時積んでいるとは思えません。

 予定された、耐空検査や整備作業に備えて予備機を用意し、その時期にあわして医療機器を積むことがやっとでしょう。

 最初の段階で予備機の基準に関して、十分な協議がなされなかったので、機数が増えてくると、故障、事故、その他急に運航が止まることが多くなると、このことが問題となってきそうです。

 このような問題を解決するには、アメリカなどで一部実施されているように、1基地に複数機の医療用ヘリを配置し、複数のクルーによって飛ばすことです。

 1基地3機配備、昼間は3機待機 整備作業や故障の時は2機待機 夜間は1機 このような運航体制、基地整備をすると予備機問題は一挙に解決です。

 しかし、このような体制は今のような1県1機体制にはなじまないでしょう。

 たとえば近畿地方に1基地3機体制や、和歌山 大阪 奈良 3府県 1基地3機体制 夜間は1機 このような運航体制もある意味有効効率的かも知れません。

 

事故に見舞われ続けた航空人生(3)、、、、


 広い海上で、大きなイージス艦と漁船が夜間衝突し、漁船の2名の方が不明になっているようです。

 海上や空中での衝突事故はある確率で起こり続けています。

 航空機も船も左には赤、右には緑 の ポジションライト(位置表示灯)が着いていて、相手の赤い灯火が見えたら回避操作をして、衝突を防ぐ義務があります。

 これは夜間の場合に灯火によって優先順位を判断できるようにポジションライトがつけられています。

 今回の場合、どちらの色の灯火を双方が確認していたかによって、回避操作の責任の軽重が決まりますので、イージス艦が緑灯を確認していたと言っていますので、真偽はとにかく相手に回避の義務があると言っていることになります。

 しかし 勝浦から大島に向かっている漁船と、北上するイージス艦の交差経路を考えると、漁船がまっすぐ大島へ向かっていたなら赤灯が見えるはずで、イージス艦に回避操作をする責任があるようです。

 イージス艦が相手を確認していたようですので、レーダーに記録装置(ビデオのような)あれば位置関係ははっきりわかり、どちらがより責任が重いかわかるでしょう。

 昭和46年、岩手県雫石上空で同期生のI君 F86Fが 全日空のB727と衝突したとき、周りの防空レーダーのビデオが存在し、どこでぶつかったかの有力な証拠になるところでした。

 B727は函館NDBから松島NDBにつながるジェットルート11(当時ジェットルートにはバッファーの幅はなく直線のみで公示されていました)の中心線を外れずにを飛んでいたかどうかが、当時お互いの過失を認定するのに重要な決め手になりそうでした。

 当初 防衛庁はB727はJ11の中心線を飛行していたものと疑っていませんでしたので、ビデオを提出するとF86の過失割合が大きくなるとして、ビデオは残っていないと言ったようでした。

 B727はNDBに比較してより精度が高いVORにオートパイロットをセットして、飛行していたのではないかとの可能性もありました。

 そのB727の残骸からVORが仙台にセットされ、オートパイロットのエンゲイジされ、函館NDBから徐々にコースをはずれ、仙台VORに向かって飛行していたとの確信を持ちました。

 防空レーダーのビデオに写る、衝突機以外の航空機の位置を正確に、NDB や VOR 空の 距離方位でセットすると、衝突位置が正確に出せました。

 それを多くの目撃証言と検証することによって、正確な衝突位置を割り出したのですが、全日空機がJ11の中心を外れて飛んでいたことは判決に影響を与えることは出来ませんでした。

 判決はF86F教官機 K一尉は有罪となり、訓練生I君は最終的に無罪となりパイロットに復帰して、定年まで飛び続けることが出来ました。

 当時世界最大の航空事故として大きく世界に報道されました。

 入隊以来 ずーと机を並べて ベッドも上下 何時も一緒に苦労したI君 飛行機の乗り出して、4年弱 大きな事故に見舞われたのですが、以来30年以上の航空生活 まだまだ 事故はたえませんでした。

 (これは航空人生4となるはずでしたが、イージス艦の事故で順序が入れ替わりました)
 

プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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