空白地域を埋めるには、、、、

いち早い救命処置で命をつなぐ、また後遺症を軽減するというドクターヘリの効果、目的から考えると、各県配備が終わった今、次はやはり、空白地域をいかにして埋めるかということが課題になるのではないかと思います。
しかしこれはなかなか言うは易し、行うは難しで、ほぼ誰も言いださないようです。
同じ空白地域でも離島はよく注目を浴びていますので、伊豆諸島や鹿児島沖縄は、自衛隊や海上保安庁、東京消防庁などの特別な処置で比較的対策は取られているようです。
ドイツは15分ルールだそうですから、日本に捕獲すると相当進んでいますが、日本のような厳しい地形条件の国土ではなく、丘陵地帯のほぼ丸い形の国土なので配置はそれほどむつかしくはなさそうです。
15分ルールなら50キロ範囲を飛ぶように、隣の基地病院とは最大100キロ離れていてもよいのですが、日本のドクターヘリの配置はすべて、防災ヘリや県警ヘリなどと同じような場所にあるので、おたがいに保管することはできないようです。
今の配置状況から、次に置くべきところは、近畿地方なら、和歌山市からも三重県伊勢や津から遠い串本付近に配置すれば100キロ以上ある地域が50キロ程度になります。
高地と松山から遠い、足摺方面、東北では新潟と秋田の中間地域、仙台と八戸の中間などが100キロ以上離れている地域となるのではないでしょうか。
しかしこのような地域は救急医の配置や救急病院そのものが不十分で、ヘリの出動に対応できるかというkとも大きな障害となりそうです。
ざっと地図を見たところこのようなことが目につくのですが、そもそもその地域に医療施設と医療従事者がいなければドクターヘリの配置は難しい以上に、だれもドクターヘリを誘致しようなどと言い出すものはいないでしょう。
ところが逆に愛知県のように10キロしか離れていない場所に2つも大学病院があれば、わが病院にもドクターヘリをと手を上げれば予算が着くという不合理なことが起きるようです。
厚労省は手を挙げたびょぷいんに予算をつけるのではなく、適性配置はいかにあるべきか程度の青写真は描くべきで、必要なところへ必要な医療資源は配置するような施策を都つべきでしょう。
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ドクターヘリ有料化 (案)、、、

https://www.yamakei-online.com/research/heri_3.php
今日の記事はドクターヘリの運行料金を有料化して、医療保険から支払い、患者さんが保険の種類によって、3割か1割の負担をするという提案です。
この問題はすでに埼玉県の防災ヘリが山岳救助に限って1分間に1000円、5分で5000円支払うという条例をすでに実施していますが、、それに習うということではありません。
埼玉県防災ヘリの関係者は、有料化によって無謀な登山が少しでも減れば良いという考え方だと言って有料化しましたが、救助中の墜落事故で多数の隊員が死亡したため、無謀な登山の遭難に危険を冒して飛びたくないのかという、辛辣な批判が起きていました。
また、有料化したのに、その後の救助事案の回数は増えたので、無謀な登山をやめろと言う高所からの教えを言いたかったらしいととられるものの、登山というものは結果遭難したら無謀だと言われかねない要素はだれにでもあるということも言えるようでした。
ドクターヘリ運航費用の一部を患者さんの保険によって支払うという制度は、この防災ヘリのように、飛ぶ回数を減らそうというものではなくその逆を狙った制度として提案します。
今のドクターヘリは民間ヘリを契約によって飛ばしていて、運航費用はすべて国と地方の税金によって支払いを行っていて、その支払額は運航回数や運航時間に必ずしも比例した金額になっていないので、200回しか飛ばない県は会社が丸儲け、1500回飛ぶ県は大赤字となると会社は言っているようですが、まさか1500回の会社が大損してまで契約することはないでしょう。
実態はほとんどの会社は500回程度ですから8割ほどの会社が丸儲けということでしょう。
ここでなぜ有料化にせよということなのですが、いつも書いているようにヘリの運行経費は、年間にかかる人件費やヘリの償却費など、固定の費用と、1時j間飛ぶためにかかる変動費に分かれます。
最近はヘリの購入費用が上がっているというものの、固定費は多分1億円を切るくらいでしょう。
変動費は飛ぶごとにかかる燃料費、飛ぶごとに積算された時間で必要な整備費用や主要部品の交換にかかる費用で、ほぼ1時間に平均すると20万円を切るくらいでしょう。
この変動費は患者負担とし、保険適用で1割か3割が個人負担として、運航会社に支払うことにすれば、1時間当たりの患者負担は、2万円から6万円となります。
これで、1500回飛ぶ会社は収入が増え、100回しか飛ばない会社はそれなりの適正な支払いを受けることになります。
今や厚生労働省が東京都の何とか事業に、1泊17万円の支払いをしている税金チューチューに似たようなどんぶり勘定はそろそろ辞めないといずれ刺されるでしょう。
実は私がこの制度を提案するのは金の支払いが目的ではなく、防災ヘリが金を取って、飛ばないようにしようとするのではなく、まったく逆で、ドクターヘリの今の出動基準というものを見直して、もっとハードルを下げて、どんどん飛んで急患の皆さんを助けて、どの県も1000回以上飛び、運航会社が適正な支払いを受けるというような正常な形態に近づけるべきだと思うからです。
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ドクターヘリ 学校に着陸、、、、

ヘリコプターはちょっとした広場でも着陸できるとは言え、必ず地権者の了解を得ることが必要なので、めったやたらにどこにでも着陸できるとは限らないことになっています。
ドクターヘリは命の危険にある患者さんを救命すると言っても、離着陸に微妙な態度をとるのはやはり、学校で、県によっては一切着陸しないところもあるようですが、授業中でもなんでもOKという県もあるようです。
授業中に着陸すると、写真のような状態になって、窓から子供たちの顔が鈴なりになって、授業どころではなくなってしまいますので、命の尊さの実践教育として、一時授業はあきらめて窓越しに見学となる場合もありました。
着陸を許さない県や学校にはそれなりの理由があるようですからあまり強要はできないのですが、どちらかというと教員の組合活動が活発であるようなところには着陸がむつかしいようでした。
そんな状況でヘリの着陸の必要性の話で、なんらかの情報を交換する場合には必ず、生徒さんが事故や急病で救命処置が必要となる場合にはヘリを着陸させるほうが良いと思います程度のことは伝えたりしました。
学校の周辺の方の急病で、ある小学校へ着陸したとき、校長先生が出てこられて見張りがてら、少し話をしていると、手の空いた看護師さんが話に加わり、自分はこの小学校の卒業生であることを話され、さすがに一同驚いたものでした。
のちに、この話が生徒たち全員に伝わったことでしょうから、授業を中断して、20分ほど、命の教育をした効果が倍増したことでしょう。
日本の学校の運動場にはほとんどが細かい砂を定期的に入れていて、ヘリが着陸するには消防車で十分に散水していただいても、教室の中は砂だらけになるということもあるようですが、最近は父兄の協力のもと、芝生を敷き詰める学校もちらほらあるようです。
校庭に着陸するドクターヘリを見て、フライトドクターやフライトナース、さらにもしかしてドクターヘリパイロットや整備士を目指す子が出てくれると大変うれしいのですが、、、
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ドクターヘリは訓練に使用しないほうが、、、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/80d170ffd2c88fb36d13d190e5505973e737d3bf
11月30日 岡山空港で航空事故を想定して災害訓練が実施され、ドクターヘリが参加したというニュースがありました。
ドクターヘリが飛んできて、傷病者に対応するデモンストレーションを行ったそうですが、毎日忙しいというか出動要請から5分で現場へ向けて出発するドクターヘリが形式的な訓練に参加することは控えるべきでしょう。
普通ドクターヘリが導入されて間もない県や、県知事が選挙目当てのデモンストレーションなどで防災ヘリやドクターヘリ、消防自衛隊と多くのヘリを飛ばして宣伝しているようですが、原則的にドクターヘリは使うべきではないでしょう。
防災ヘリや消防ヘリは実質的に月に数回ていどあるかどうかの実任務のフライトなので、1時間や2時間訓練に時間を取られても問題はなさそうですし、自衛隊のヘリは数多くいますので予備的な任務も支障はなさそうです。
また、防災ヘリや消防ヘリが急な任務が入っても、5分で離陸し、1分2分遅れたら具合が悪いというような例はなさそうです。
その点ドクターヘリは患者の具合によっては5分遅れて命を落とすというような例も実際にはありますし、訓練で出動していたら任務に遅くなることは当ても早くなることはなさそうです。
各県のドクターヘリは点検や故障に備えて予備のヘリを確保しておくことが契約条件となっているのですから、どうしても訓練に使用したければその予備機を使えばよいだけで、わざわざ緊急出動に浮備えている実物のドクターヘリは使うべ駅ではないともいます。
実際に訓練に参加していて、途中で実際の出動要請がかかったこともあり、ヘリから離れたドクターナースと連絡がつかなかったり、現場へ時間が余分にかかったこともあります。
いまだにかなりの県では防災ヘリと同時にドクターヘリを訓練に使用する例がかなりあり、毎日が訓練の防災ヘリと同様の扱いをしている感覚がよく理解できません。
救急車が訓練に参加している例はありますが、救急車は各市町村でも数が多くあってカバーができるほか予備の救急車もあるようですが、ドクターヘリは余分なヘリは現場に置いていないようですから、予備のヘリが必ずあるのですからそれを使うべきでしょう。
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ドクターヘリ 20年以上死亡事故なし、、、、

今日の記事は2007年5月にこのブログを始めて以来、5000回目の記念すべき記事なので、何を取り上げようかと少し考えたのですが、普段、批判ばかりで誉めることがまったくないことを反省し、今日はほめる記事とします。
世界中でいろいろな目的で飛ぶヘリは、任務の困難さや運航環境の良否にかかわらず、ほぼ一定の割合で事故を起こしていて、日本の各種のヘリもこの例から免れることなく、事故を起こしています。
そのような中でほぼ奇跡的に日本のドクターヘリは大きな事故が大変少なく、1999年に試験運行から始まってすでに23年近く過ぎ、飛行時間も多分30万時間に届くのではないかと思います。
同じように飛んでいる、公的なヘリは防災ヘリ、県警ヘリ、消防ヘリ、自衛隊ヘリと数多く存在しますが、圧倒的に事故の確率が低いのがドクターヘリと言えるので立派な実績でしょう。
とはいうものの、事故がまったくないかというと、公表されている大事故は神奈川県のドクターヘリが着陸に失敗して大破したもののみで乗員は軽傷で済んでいますので大変運がよかったと言えるでしょう。
この実績を今後もぜひとも長く続けてほしいものですが、そのためにはなぜ事故が少ないのか、他のヘリは事故が起きるのかということを検証して、安全運航に生かしてほしいものです。
様々な公的ヘリはいろいろありますが、その中で唯一、訓練飛行というものがなく、ほぼ100%実任務の緊急飛行であるということが、実は安全運航によい影響を与えているという面がありそうです。
他の公的ヘリのフライトはほとんどが訓練飛行で、緊急性を帯びた実任務があまりに少ないということが、フライトの緊張感の維持がむつかしいという点があるのかもしれません。
またその緊張感を帯びた実任務の緊急飛行がほとんど毎日あるということで、パイロットの技量の維持向上によい影響を与えていることは確かでしょう。
防災ヘリなどが緊急飛行をする頻度はそれほど多くなく、普段は隊員の訓練などのために時間消化で飛んでいると捉えることができそうなので、ドクターヘリのパイロットはずいぶんと恵まれていると言えます。
最近は出動回数や年間の飛行時間も一定以上あって、発足当時から比較すると、パイロットが成長するチャンスも増えているようです。
仕事は人を成長させ、技量も安全意識も向上するという、良い循環に入っているようですので、安全記録をさらに伸ばしていってほしいものです。
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