重機など労災事故は悲惨、、、

豊岡ドクターヘリ (719)

 熱海の土砂崩れ現場で重機による復旧作業中、川に転落した作業員がドクターヘリで搬送されたのですが死亡されたようです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5998a0fe28deaacc2fbd92c7177b832e69d6ad4b

山間部の乱開発が土砂の流出災害を招き、その復旧作業中の方が死亡されるとは、一つの大きな国の方針が次々と災難を招くという連鎖反応が起きている様子です。

 山間部の重機などの機械類による労災事故は一定の確率で起き、けがなどの症状が厳しいうえ、救急に時間がかかる僻地や山間部ということで、ご本ににとっては大変不利な状況があります。

 ということでドクターヘリが要請される事態も多くあり、厳しい現場へ何回も飛んだ経験があります。

 ドクターヘリの導入前には山間部の送電線鉄塔建設現場でも重機が横転して下敷きになって、救出できないのですぐに飛んできて重機を釣り上げてくれというような要請もあったことがあります。

 送電線建設現場で使用される重機は20トン以上もあるのが普通で、ヘリの機種の能力に合わせて地上で10個以上に分解して空輸し、現場では小さなクレーンを使って再組立てします。

 片方でも浮かせれば救出できるのでという要請でしたが、3トンしか吊れないのでとても無理だとお断りしたことがあります。

 また、チェンソーやウインチの事故も悲惨ですが、ウインチに両腕を巻き込まれて両方とも轢断という事例に遭遇したとき、搬送中の患者さんが医師と会話をしているのを聞いて人間の生命力の偉大さに驚いたものです。

 いずれにしても、救急医が現場にいち早く着いて、救出しながらの救急医療行為は患者さんにとっては神の手の助けのように映ることでしょう。

 このような大変厳しい救出現場へドクターヘリで医師看護師を送り込むことは大変重要なドクターヘリの任務であり、厳しい条件の離着陸技術を向上させることはドクターヘリパイロットの日常からの大きな努力目標でしょう。

 昨日は歴史ガイドで14キロ歩き、疲労困憊で寝てしまってお昼の更新となりました。

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bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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