航空機 車、エンジンとモーターの戦い、、、

最近になって、地球温暖化防止や2酸化炭素ゼロとかおかしなことを言いだして、化石燃料をやめて再生エネルギーにと要するに既存技術をリセットしたいヨーロッパ勢が難癖をつけているようです。
化石燃料を電気に変えても技術が劣っているものが、起死回生で勝てると思うのは自信過剰で劣っているものは負けるということが最近ばれてきたようです。
航空機も車も元々はガソリンエンジンでスタートして、エンジン技術はほとんど完成の域まで、つまり限界まで進んでいるようで、より強力な馬力が必要な航空機はタービンエンジンで限界を極めているようです。
今日の写真のベル206Bジェットレンジャーはヘリコプターがピストンエンジンからタービンエンジンに進化した50年も前のヘリですが、点検口を開いているところに小さなエンジンが搭載されていて、点検口を閉めれば、一般の人はエンジンがどこについているかもわからないほど小型化しています。
重さが60キロ弱で、420馬力も出ますので、馬力当たりの重量は当時のピストンエンジンの半分以下になってしまいました。
ベル214は化け物と言われたほどの当時ベル社最大のヘリで、エンジンは300キロ程度で、2950馬力の化け物でしたが、発展型のエンジンはオスプレイやP3Cなどにも装備されていて確か6000馬力も出るようです。
いずれも機体の最大重量のエンジンの重さが占める割合はすべてが10分の一以下で、いかに性能が高いかを示しています。
ドローンや電動の車が今、生みの苦しみの真っただ中にいて、近い将来 日の目を見るか、あるいは地球温暖化騒ぎの時代のあだ花となって消えてくかの節目にあることは間違いないようです。
いずれ化石燃料にとって代わるためには、1000馬力級のモーターの実用化が急がれますが、モーターそのものは比較的簡単に実用化しても、1000馬力に耐える給電する電線と、バッテリーがどの程度安全性を維持することができるかも大きなハードルとなりそうです。
地球温暖化防止の決め手の電動化が、3人乗りの空飛ぶ車や、寒冷地で凍死するような5人乗りの電動車では遊園地で使う域を出ないでしょう。
トヨタのハイブリッド車は相当進化したようですが、投資エネルギーと燃費節約の収支計算が正確に計算してはるかに経済的だという根拠がいまいち明確でないところがやや怪しそうです。このようなことは中国の故事、朝三暮四というそうですが、、、
3倍のコストがかかる太陽光発電がエコであるわけはなく、利権の吹き溜まりだということが分かっていながら、甘い汁を吸う寄生虫がうごめいているのが人間社会なのですが、いずれ天罰が下ることでしょう。
あーだこうだといかに屁理屈をつけても、結果的には技術が上のものが残ることは疑う余地はないでしょう。
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テールローター どれが一番良いかな??

ドクターヘリに使用されているヘリは細かく分けると7機種か8機種もあって、すべてがシングルローターというタイプのヘリで、ローターのトルクを打ち消すためにテールローターを装備しています。
写真のほかには普通のテールローター式のベル社のB429、そして最近売り出したBK117のD3という名のEC135と同じようなファン式に改良した機体が最新のものです。
それぞれメーカーの技術者が一番良いものを求めて研究設計したものですが、すべて一長一短があり、性能にも差があります。
各種のテールローターの優劣を決めるに際して様々な切り口があり、まずは飛行中あらゆる状況でも確実に効くということが第一条件です。
航空当局の型式認定を取っているのだから、どのヘリでもテールローターが効かなくなるというようなことは起こりえないということは当然のことだと思うでしょうが、ほぼすべてのヘリで、故障や故障でもないのにテールローターが効かなくなって墜落している実績があって油断ができません。
確実に効いて、壊れにくく、軽くて、馬力をあまり食わないで、人の首をぶった切らないものがいいのですが、あちらを立てればこちらが立たずで、メーカ設計者は自社の物が一番良いと言い張りますが、パイロットとしては欠点をよく理解して安全に飛ばすことが重要でしょう。
その点で、最新型のBK117D3がEC135と同じタイプのファン方式を採用したということは、結果的には今のところ一番良いものだということは言えそうです。
他社の設計の物は特許権の期限があるので、特許料を払わないと使用できないそうですが、MDのノーター方式もほぼ特許期限が切れている時期なので、格段に良ければ他社が採用すると思いますが、意外と駄作だったという判定が定着しているのか、どこのヘリにも採用されそうにないようです。
一番良いと判定されていると見える、D3のFAN方式にも、欠点があって、それは見た感じでもわかるのですが、重いということです。
航空機は軽く作るのが大原則ですから、重量増加に勝る利点があるとの判断で、許容範囲に収まっているということでしょうか。
また見た感じでもわかるのですが、FANの羽一枚一枚が小さいので、揚力の発生が小さくて、馬力が多く必要ということになり、駆動系統が丈夫で強く作らないといけないということで、しっぽ全体が重くなり、振動も大きくなって、つなぎ目などに、亀裂が入ったりしています。
同じタイプだった三菱のMH2000はつなぎ目で断裂して墜落し、生産中止に追い込まれています。
離着陸時に強い横風の突風を食らって回されて、急激に修正しようとすると、FAN小さな翼の揚力増加が追い付かず、エンジンのパワーばかり急激に食われることになることがあるので、注意が必要です。大型の垂直尾翼も影響していそうです。
一番良いはずのFAN形式でもいろいろ欠点がありますから、他の方式には同等以上の欠点がある可能性があって、パイロットは自分の乗るヘリの欠点をよく知って安全確実に飛ばせるようになるべきでしょう。
先日の記事に戻ると、わけのわからない空飛ぶ自動車に秘められた空力上の欠点でどれだけ墜落するか予想もつきません。
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MRJと同じ運命か、中国の旅客機開発、、、

中国は開発しているC919と呼ぶ、ボーイング737やA320と競合する民間用旅客機が開発最終段階に入っていて、私の予想では日本のMRJと同じ運命をたどって、どこにも売れないで終わるのではないかと予想します。
航空機の開発の可否の大きな決め手はエンジンで、中国はフランスとアメリカを天秤にかけて、性能と価格を値踏みしていたようですが、米仏は示し合わせていたかどうかはわかりませんが、ノウハウはある程度しか出さなかったようで、最新のエンジンは積めないようです。
いずれにしても米仏の自国製の機体と同じ程度の物ができてしまうと、格安で売ることは見え見えなので、世界での自分の取り分がガタ減りすることをわかっていて、協力するふりを装って、金を巻き上げるだけ巻き上げて、耐空証明が取れない程度に技術を小出しにしたのでしょう。
もしかするとMRJの開発時も同じ手口を使って、技術料だけ巻き上げた可能性があります。
開発に使った金は、日本のMRJは1兆円だそうですが、中国は10兆円以上突っこんでいるらしく、100機売っても1兆円ですから、最早、採算どころの話ではなさそうです。
つまり 欧米は開発に協力するふりを見せて、旧式のエンジンを高い値段でしかも、割高で売りつけて、飛べない航空機を作らして、開発をつぶすという目的で近づいたのでしょう。
同盟国同士だと油断して信用した日本のMRJも同じ手口でつぶされたと考えても少しもおかしくはないでしょう。
自国の技術だけで、すべてを開発することは難しいから、先進国を頼って、割高でもご指導願うなどと隙を見せて近づいたら、ケツの毛まで抜かれてつぶされると思うほうがまともでしょう。
その点日本は中韓に電気製品や半導体、造船、新幹線など日本の全財産を安い値段で与えてすべての市場を失ったのですから、お人よしもいいところです。
死んだ子の年を数えても、後悔先に立たず、わずかに残った先端技術を伸ばして生きていくしかなさそうです。
技術競争はある意味戦争と同じで、権謀術数、だましあいで勝ったものがいい目をするということになっていますので、今更50年前のベル412に1機数億円のパテント料を払って、割高で性能が劣るヘリを100機以上作っても、外国には1機も売れないということになり、そのようなことをしていると未来永劫、売れるヘリは作れないということになりかねません。
電気自動車のだましに負けないで、内燃機関動力、ハイブリッドの技術をいかに伸ばして、自動車の世界で勝ち抜くかしか、岸田総理ではないですが、「 しっかりやる 」 しか望みはなさそうです。
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航空機と自動車のデザイン、、、

走っている車とヘリや飛行機の航空機のデザインを見比べて、いつも思うことがあるのですが、それは車はなぜあのように見苦しいようなデザインをするのかということです。
特に日本車はヨーロッパの車に比較するとどうしてあのように不細工に作るのかということなのですが、感性は個人差が大きくて、自分の感覚が大きく常識からかけ離れていくかもしれませんが、、、
ヘリや航空機の設計においては普通、かっこいいようなデザインにするということは全くなく、機能一辺倒で、それが結果的に洗練されたデザインとなっているように思いますので、例えばMD902やBK117の旧型機などはどちらかといえば不細工なヘリで、結果的には機能も劣っていて消えていきました。
そして写真のような洗練されたデザインのD3型に集約されて、かっこいい形となったと思います。
一方車がどうかというと、車のデザインは機能重視ではなく、デザイン重視で作るだけの自由度があり、車の前方のマスクや後方のライト関係を含めたデザインは機能上の自由度が制約されることはなく、クローメッキやガラスの形など自由自在に作ることができるため、かえって凝りすぎて下手なデザインになってしまっているように思います。
写真の新型ヤリスをかっこいいと思うか不細工と思うかは自由ですが、機能上どのような形にでも設計できるということがグロテスクな車を生んでいるように思います。
ヘリコプターは機能上、機体の前方と後方が一体として、機能だけで設計されますが、車の場合はもし、前方マスクと、後方デザインを全く別のデザイナーが別々に設計して、設計主任がつなぎ合わせるようなことがいつでも可能なので、いかにもくっつけた不細工さというように感じる場合がかなりあるようです。
フロント周りの奇抜な設計は機能上ほとんど必要性のない、いわゆる機能上は全く無駄な工作や、曲線を多用したいわゆるデザイン最優先となっていて、機能最優先の洗練されたデザインではないように思います。
つまりどのようにも作れるということがわざわざ下手に仕上がる原因ではないかというように思います。
トラックやバン、機能を優先させざるを得ない軽自動車などには落ち着いたデザインが多く、高級に近い乗用車に奇抜な落ち着きのないデザインが多いのはこのためでしょうか。
ヘリや飛行機に奇抜なデザインが少ないのは、機能を優先せざるを得ない事情がありそうです。
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陸自 UH2の導入と日本のヘリの将来、、、

https://ja.wikipedia.org/wiki/UH-2
元 ヘリパイロットとしては、日本のヘリコプターの進歩は欧米に比較して2段階程度も遅れているように思い、将来を危惧するのですが、さてどうなるのでしょうか。
自動車分野においては技術的に圧倒的に世界を制覇してしまって、地球温暖化などというような幽霊を作って、屁理屈でバカげた電気自動車なるものをごり押ししてきている欧米はいつまでも日本に追いつくことはないでしょう。
石油エネルギーを電気に変えて、延々と遠くへ送電し、バッテリーにためてその電力でモーターを回して走る車と石油エネルギーを直接動力に変換する車がどう勝負してもガソリン車が圧倒的に省エネでしょう。
写真は日本に導入されたベル212の初号機で、私も映っているのですが当時、確か23歳くらいで、すでに50年もの前の写真で、陸自に最新のヘリとして納入されたUH2の原型機です。
基本的にはローターが2枚から4枚に変更されて程度で、骨とう品のようなヘリですがヨーロッパはすでに2世代程度も更新を重ねています。
50年前のヘリを改良して飛ばせば大きな失敗はありませんが、発展もなさそうです。
ここに至るまで、日本のヘリ開発は川崎の陸自のOH 1、三菱のMH2000などが実用化までは進んだのですが、ほぼ失敗作でその後の発展がなく、富士重が50年前に後戻りともいえるでしょう。
富士重は今後30年以上にわたって100機以上のUH2を生産し、1機12億円 陸自は1000億円以上のお買い物となりますがこの1機あたりの価格のうち、たぶん2億円以上程度はパテント料として、生産に全くかかわらない、何もしないベル社に200億円以上持っていかれることでしょう。
価格が倍以上になっても独自の技術を発展させて国産で作ってほしかったものですが、これでヘリ設計技術は30年は進まないことになりそうです。
ならばということで零細企業が中華製品をまねた開発しているようですが、これもなかなかむつかしそうで実用化が危惧されることでしょう。
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