ヘリコプターの寿命、、、、

防災ヘリが日本で初めて各県に導入配置されて、ほぼ25年過ぎたころ、つまり最近ですが、一斉に新しいヘリに更新しました。
つまり、何か寿命があるように一斉に更新した様子なので、まるで寿命が来たようなことでもあるのかと思うほどです。
航空機は一定の飛行時間ごとに点検整備をしながら長年飛び続けるのですが、防災ヘリが某縫うされ始めた25年30年前には、点検整備の方法がオーバーホール式と言って、ヘリの機種やエンジンの型式によって、1200時間ごととか 300時間ごととかで、ほとんどすべてをバラバラにして、決められた部品やいたんだ部品の交換をして再組立てするような整備方式でした。
官庁のヘリは年間の飛行時間を予算によって決めていて、防災ヘリの場合は年間300時間などと決め、25年間で6000時間で廃棄、それまでにはオーバーホールを何回すると決めていたようです。
6000時間で廃棄するのは過酷なフライトをする自衛隊の航空機に倣ったようで、年間何時間飛ぶかわからない民間のヘリの場合は25年も飛べば1万時間飛ぶことなど普通にあったので、6000時間などと決めないで、どんどんオーバーホールを繰り返しながら飛び続けることが普通でした。
忙しく飛ぶ送電線建設のヘリは月150時間以上飛ぶこともよくあり、一年間に1000時間も飛べば1万時間など10年で過ぎてしまいます。
世界で一番飛んだヘリで、自分が知っている例ではインドネシアで石油開発で飛ぶベル205が23000時間というヘリがあり、自分自身が乗ったヘリでは、13000時間を超えた204Bがありました。
多分ロ-ターは寿命の短い金属製なので確か5000時間、エンジンは3600時間オーバーホールなので、新品の時から乗っている部分品はほとんどなく、胴体だけがもともとのモナだったようです。
つまり少なくとも1万時間以上、頑張れば2万時間でも使えるものを6000時間で更新するとは贅沢なのですが、飛行時間だけでなく、経年変化でも痛むので25年は妥当なところでしょうか。
予算で管理する官庁ヘリは年間の飛行時間を決めてしまって、長年にわたって運航するので計画的に正確に維持できますが、どの程度飛ぶ景気次第な民間ヘリの耐用年数の見極めは難しいところです。
自分自身は長年にわたって、送電線パトロールや送電鉄塔建設、木材搬出など兆時間飛ぶ仕事ばかりいていたので、振り返ってみれば、飛行時間の多い、おばかり乗っていたような気がします。
唯一新品に乗った機種は富士重工が新規に開発した富士ベル205B、JA6181で、新規製造から1000時間までのフライトのうち半分の500時間以上は飛んだのですが、新車のにおいに包まれていました。
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大阪府警 無車検で2500キロ走る、、航空機は?、、、

写真は大阪府警のヘリではありません、 某県警のヘリです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f21d05472872deddc3744d0dea71c11ca87f44a1
ポカミスはどこにでも起こりますが、法律が絡むと謝って済むなら警察はいらないということになります。
大阪府警が捜査用に使っていた車の車検を見過ごして、約1か月2500キロ走ってしまったそうです。
一応法規違反なので運転手は6点の減点、自賠責が同時に切れていると12点で一発免停だそうですから、1か月の間に運転した者はすべて運転業務日誌でバレますので、全員罰金を支払うことになります。
これだけでも相当な汚点ですが、ほかにもパトカーの車検証が亡くなったまま走っていたのと、もう一台車検切れで走っていたことがばれていて、今後厳正に運用すると謝罪したのですが、再度言いますが謝って済むなら警察はいらないということを強調しておきます。
これと同じことは航空機で起きるかというともちろん起きるということなのですが、スピード違反で止められることはないので、点数を引かれて罰金はなかったようです。
1か月150時間も200時間も飛んで、原発につながる大送電線の工事が集中していた当時、車の車検に当たる、耐空検査を受けることを整備管理が見過ごして、1月、100時間以上飛んでしまったそうです。
耐空検査は1年が期限で当時は3週間くらい準備の整備点検を行い、検視官が会社に来て、書類検査を半日以上行い、その後、地上で機体の検査をし、次は同乗して試験飛行を行って、各種系統が正しく作動し、誤差の範囲に収まっていることを確認して合格となり、翌日くらいに耐空証明書を受け取って晴れて飛べることになります。
飛行記録を正確に残すことになっていますので、100時間はさすがにごまかせなくて、自首したそうですが、たしか、検査官もさすがに困って飛行記録を改ざんするように指示したと聞いていますが、、、、、
耐空証明のない飛行機を飛ばすとパイロットが処分されるようですので、飛行前の確認事項にカバンいっぱいの書類をチェックして、天候をチェックして、重量重心、燃料、オイル、と全部きっちりすると離陸前に半日かかります。
ドクターヘリは3分で離陸しますので、できるだけ朝の点検で済まし、本当の離陸前は最小限となります。
いかに最小限と言えども、いち早く離陸するためには、どこへ飛ぶのかと、天候は行けるかが絶対に必要な情報なのですが、どこかのドクターヘリはパイロットにどこへ飛ぶかをいち早く教えないで、「ドクターヘリエンジンスター」 とか、患者の症状はどうしたとか、アホなことを言っている現場もあるようです。
出動要請が入りましたので、まず 耐空証明書から確認します、、、、、、、、アホか!!
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ヘリコプターの振動、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/f512639f90debf5f6a4f5afd8cf0cec569d644bf
ネットニュースで鳥取県境港の海上保安庁のヘリが飛行中に重さ2グラムのアルミ製のプレートを落としたと大々的に報じていましたが、何故このようなノミの小便のような小さなことを報じるのかと言えば、当局が万一に備えて発表するからでしょう。
マスゴミはニュースを取捨選択す能力がなく、ニュースがない日なら何でも取り上げるということでしょう。
ヘリが部品類を落とす原因は整備不良や強い風などがありますが、ヘリは固定翼機に比較して、特有の振動があり、場合によっては一瞬で機体が破壊されるようなものから、ほとんどわからないものまで、さまざまなものが回転しているので、周波数や振幅など様々です。
そして振動自体をゼロにすることは不可能ですが、さまざまな調整を行ってそれぞれの許容範囲内に抑えて日常的に飛行することになります。
一番大きな回転するものと言えばローターで、大型機なら一枚が100キロを超えるのも普通で、これがエンジンの出力で毎分300回転くらいで回っていますので、振動が出れば機体はすぐに空中分解することすらあります。
どのような調整をするかと言えばまずはブレードの重量を同じにする静的なバランスを取ります。
通常はブレード内の重りを調整するのではなく、ブレードをハブに止めているボルトの中に鉛を調整して入れて、遠心力が等しくなるようにしてやります。
次は回転しているときにすべてのブレードが同じ軌跡を通るようにしてやることで、回転するごとに起きる振動を低減させるのですが、前進飛行中には、ヘリの前進飛行側と、その逆に後ろへ回る時ではブレードとしての対気速度が前進速度の2倍違うことになります。
この対気速度差はホバリングの時はゼロで同じ速さですから、速度によってローターの迎角を変えて左右の揚力を同じにするのですが、そのような変化があっても同じところを通過するように、先端に着いた小さなタブで変えるか、機種によってはピッチロッドの長さを変えてやります。
この調整はホバリングから高速巡航速度まで、区切ってそれぞれ調整して、振動値を規定値に抑えるのですが、ホバリングで良くても速度を出すと暴れ出すなど、特に後家ブレードと言って一枚だけ変えると調整がむつかしいことがあります。
このほかテールローターの振動や大型ヘリではエンジンの振動調整などがあって、それぞれ規定値に調整するのですが、ヘリは振動の塊で、全体が長期間の振動によって劣化すると言えるので、いきなり墜落するような事例もあるようです。
そしてさらに、完全に調整が取れた機体でも、離着陸のホバリングから巡航に、またその逆の場合も大きな振動が起こる局面が毎回起こるので、その部分をスムーズに通過してやって無用な振動が長く続かせないようなテクニックが必要です。
そのような飛び方がヘリを傷めない機体愛護の飛び方で、エンジンのパワーを使いすぎないことよりはるかに重要な操縦方法と言えるのですが、そのようなことは基本操縦法には何の教えもなく、過酷な重量物の輸送で自然と身に着いた裏技です。
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ドクターヘリ 入れ替え、、、

ヘリコプターは基本的には車と同じで、6か月点検1年点検に当たるものは100時間飛行ごと、300時間ごと、1200時間ごとなど、メーカーが指定して国土交通省の認可を得た定期的な整備点検が必要です。
そのほかには同じように国土交通省が指定している1年ごとの定期耐空検査という、車で言うところの2年ごとに受ける車検に当たる検査があります。
一年ごとの耐空検査は必要な整備を行って、検査を受け試験飛行で確認をされるので、防災ヘリなどでは普通2か月程度飛べなくなるようです。
車で言う民間車検の認定を受けているヘリ会社では2週間程度で終わるようになってはきていますが、いずれにしてもドクターヘリは現場を離れて整備工場に入ります。
その場合、機内に搭載している、医療関係の装備品や機材はすべて取り下ろしますので、その下ろした機材を代替の予備機に積み替えるか、あるいは同じものをもう1セット持っていて、専用機を基地へ帰すと同時に入れ替えるか、からの予備機を投入して夜中に積み替えるかになります。
ドクターヘリが導入されと当初はどの県にも、ヘリを整備点検するような格納庫がないため、また搭載している医療器材は2000万円程度はするようですが、ヘリ会社が病院の指示に従って指定された機材を2セット購入してあらかじめ搭載したヘリを投入して、一日の休みもなく飛ばせるようにしていました。
今はほぼ2機がギリギリに入る、夜間整備が可能な格納庫を設備するようになってので、予備機が飛んでくると、夕方仕事が終わったヘリを2機並べて、医療器材の積み替えをできるようになっています。
ということで病院は全く同じ機材を積み替えるので、違う型式のものを使うことがなく安心でしょう。
ということで入れ替えの夜はほぼ徹夜で応援の整備士が2,3名来て朝までには飛べるようにします。
基地に帰って耐空検査を終わった機体は元病院に戻すか、あるかは次の違った運航地の病院へ入るかはヘリの使用時間や次の点検整備までの残り時間などによって運航会社で計画をしますが、このような運用は全く同じ型のヘリを多数運用していないと不可能となり、今日はMD,明日からはBKなどというような運用はあまりお勧めできないでしょう。
2機入る格納庫はこのように日常の運航には大変有効で、あらゆる場合に対応できるのですが、例えば故障時の夜間整備や、大災害時の2機または3機同時に運航することが可能となります。
つまりヘリポートが一つでも、着陸後の格納と、離陸時の搬出を繰り返すことによって2機は十分飛ばせますし、場合によっては3機まで可能となります。
このようなことはヘリを飛ばす運航会社には常識なのですが、ドクターヘリが導入された当時はすべて野ざらしのヘリポート、燃料はドラム缶をそのあたりに転がしただけと言うお粗末な状態でしたので、隔世の感があります。
しかし、どこかが使っている電動式の格納へリポートはいくらなんでもやりすぎで、たぶんこのような運用はできないでしょうから、金をかければよいというようなものでもなさそうです。
また、かっこい屋上へリポートでも同じようなことはほぼ無理でしょう。
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ヘリコプターのマスク、、

最近になってコロナの感染者が急速に減ったのは、ワクチンと自粛とマスクの効果が今になって現れたと信じている人はたぶんいないと思いますが、専門家もほとんど何も言わなくなったので真偽のほどはよくわかりません。
昨日のニュースにはコロナウイルスが急激な変異を繰り返すうちに、自爆モードに入って増殖できなくなったという説が出てきてかなり信ぴょう性があるようです。
そこでマスクなので、私はあまりの違和感にマスクをつけることが嫌いで、空自の時も酸素マスクの違和感がたまらなくて、ヘリに乗り出して着けなくよくなったのでずいぶんと解放された気分になったものです。
酸素マスクは完全に漏れないように顔に密着していますので着陸後に外したら、マスクの当たる部分には跡かたがついていました。
ジェット機は大量の空気を吸い込む関係で、砂塵や火山ガスなどを吸い込むとエンジンに故障が起き、特にヘリコプターは離着陸の時に砂塵やほこりを強烈に巻き上げますので、何らかの対策がとってあることが普通です。
空港や屋上へリポートはほとんど砂塵は上がりませんが、ランデブーポイントは砂地などで、離着陸時に前が見えなくなるほど巻き上がり、中日本航空の機体はエンジンが壊れた例があったようです。
EC135は写真のようなマスクが付いていて、空気流入が制限されますので数%の馬力低下があるようです。
ベル社のヘリにはサイクロン式の掃除機と同じ原理のパーチカルセパレーターという機構が付いていて、吸入空気に強制的に回転を与えると砂塵など異物が外側に飛んでいき、きれいな空気だけがエンジンに入るようになっています。
人間がするマスクは駄々洩れでほとんど気休めだと思いますが、ヘリの場合はかなりの効果があるようです。
人間の使用するマスク以上にもともと人間の口鼻のど気管などには、おもちゃのような機能のマスクよりも、大変に精巧に出来た機能が備わっていて、細菌やウイルス、異物などの除去排泄をしていると思いますので、マスクなどほとんど無用の長物だと思うのですがいかがでしょうか。
コロナが消滅に向かっている今、日本人はマスクを外す人はほとんど皆無ですが、この非科学的なものを一体いつまでつけ続けるのでしょうか。
自粛も三密もワクチンもほぼ無駄な抵抗であったように思いますが、だれかそれを証明してくれないものでしょうか。
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