沖縄県ドクターヘリ 離島へ訓練、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/9d5a784000bae1a52b797e895645dc06f6d95be9
沖縄県ドクターヘリが粟国、伊是名などの離島への飛行訓練を6日、7日に行ったというニュースが入っています。
離島の消防団などがドクターヘリを受け入れる連携訓練を5年ぶりに行って、無線による情報共有やヘリの着陸誘導訓練などを行ったそうです。
すでに10年以上飛んでいるのに今更なにをと疑問を持ちますが、長く続いたコロナの影響で長く飛んでいなかったということでしょうか。
そもそもドクターヘリは年中無休の365日営業で、しかもいつ来るかわからない出動要請に対して5分体制で離陸しますので、訓練でどこかへ飛んでいくなどということはありえない想定なのですが、導入当初は無知な知事など自分の手柄を見せびらかしたいがため、不当に関与しているのかただ存在を見せるために飛んで行ったものです。
訓練で拘束されているときに不運にも出動依頼があって、あたふたとしたものですが、不測の事態に対処するためには実際に任務に就いているドクターヘリを使うのではなく、予備機があるのですから正当な費用を支払って飛ばすべきなのですが、会社は遠慮して費用の請求すらしていなかったようです。
今回は専用機が点検に入るため予備機がいるので、実任務には支障はなかったようですので、少しは進歩したようです。
消防無線を使用を確認したということだそうですが、ヘリには消防無線の県波と、共通波を積んでいるのですが、予備機には転送しないと使えないかもしれません。 そうすると実任務機には無線はないことになりますが、携帯電話は使えるのですが、まさか離島では電波が届かないのでしょうか、衛星携帯電話は常備するべきでしょう。
ヘリに搭載する医療機器類はドクターの意志によって、各県各病院で微妙に違っているのですが、当社は運航会社がすべて揃えて搭載することになっていましたので、ほとんど予備的なものはなく、ヘリの点検整備で入れ替わるときは夜の間にすべてを積み替えることになっていて、普通は同時に2機が飛べる体制はとれないことになっています。
これは費用の問題と、病院によって搭載機器が違うからとなっています。
搭載医療機器は普通は医療に直結し、患者のいtのちにかかわる重要なものですが、運航会社には適切に維持管理する能力はないと言えるので、電源までは運航会社、電源から先は病院の費用負担も含めて、維持管理責任とすることが良いでしょう。
点検整備のためヘリが2機存在すると言っても2機同時に飛ばすには、それなりの費用とマンアワーがかかるので、運航会社は正しく支払いを受けるべきでしょう。
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フライトナースの話、、、

https://www.nhk.or.jp/maiagare/
自分はNHKの朝ドラを見ていないので知らなかったのですが、ヒロインの友達の女性がドクターヘリのフライトナースを目指すという展開になってきたとネットで知りました。
このブログではフライトナースさんのことはほとんど取り上げていないので、ドクターヘリに興味を持ってみてくれるフライトナース志望の方には随分と期待外れかもしれません。
特に意識して、フライトナースさんお話題を避けていたわけではないのですが、今日、はたとそれに気が付きましたので、少し取り上げてみます。
我が家でもそうなのですが女性は強い ということは確かです。
ドクターヘリには私、パイロットと横には整備士、そして私の真後ろは看護師さんが横向きに、患者さんの顔を横から覗く位置に座ります。
そして整備士の真後ろには後ろ向きにドクターが患者さんを頭から観察できるように座ります。
ヘリは前向きに座るのが一番乗り物酔いになりにくいのですが、うしろ向きや横向きに座って、患者さんを観察しているとどうしても下向きの姿勢が続き、大変酔いやすいのにフライトナースさんが酔ったことは一度もなかったように思います。
ドクターは結構、酔う方もいて、確か吐いた人もいますが、女性のほうが強いのでしょうか、、、、
激しい外傷や血みどろ、などなど激しい現場でも、ドクターの指示を待つよりいち早く、処置にかかる方も多く、ほとんどの方がてきぱきと動く姿には感心しました。
パイロット整備士が山に駆け上がったり、薬品、機材が入った大きなリックを背負って走ることはほとんどありませんが、ヘリと患者が離れていたㇼ、防災ヘリに乗り換えたり、吊り下げで降下したりとドクターとナースは救助隊員顔負けの場合もあったようです。
ということで男女関係ない体力や度胸がいるので、やはり男性のフライトナースは3割ぐらい、7割ぐらいが女性だったようです。
相当な処置をドクターとただ一人の看護師としてやるため、最低経験年数が5年とか、決められていたようですがそれでも、20代半ばぐらいの若い方も多くいましたし、チーフはほぼ40代前くらいの、師長さん一歩手前くらいの主任さんが勤めていたようです。
パイロットさん、父と同じ年齢ですと言われたことも数回ありました。
自分の娘もあのくらいできるような人間になってくれていたらと、何回も思ったのですが人はそれぞれなので仕方ないか、、、、、
ドクターヘリの主役はパイロットでもドクターでもなくやっぱフライトナースですね。
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全国で56機 厚労省予算、87億円、、、、

厚労省の広報によると、全国に56機配備されたドクターヘリに対する令和5年度の予算要求は87億円弱で、1千万円の従事者研修補助金とドクターヘリのデータベース作成費用以外はほぼ各県が運航会社と契約して支払う金額に充てられているようです。
ほぼ1機に対して1.6億円が補助されていて、最近の運行契約では1機2.5億円らしいので各県の負担は1億円弱になっているようです。
日本全体で、その運航契約料金で年間25000回ほど飛行しているようですから、1回あたりのフライトに計算すると、57万円程度で、県の負担はそのうち20万円弱ということになります。
救急車の出動経費は1回あたり8万円程度らしいので、ヘリはかなり高いのですが、半分以上が国家の負担なので、県単体としては妥当なところでしょうか。
運航会社が1回当たりに受け取る料金は60万円弱ということは相当な利益の出る金額で、お昔にあった認可料金からいうと2倍ももらえるということで、超安定優良事業ということになるでしょう。
この計算は現役当時に経験した、1回出動当たりの平均的な飛行時間が往復30分程度として計算しています。
ヘリの運行にかかる費用は固定費と変動費に分けられて、1時間飛ぶごとにかかる変動費は総経費の半分程度なので、標準の2倍飛ぶと合計費用は2倍ではなく1,5倍程度となるようです。
つまり標準の県が年間に500回であれば、忙しい県で2倍飛ぶところには2、5億円の1,5倍の3億8千万円支払う必要があるとなるのですが、実は500回しか飛ばないところが、儲け過ぎている可能性もあるので、実態は闇の中です。
厚労省が決めたこのようないい加減な契約形態は相当不具合だと思われますが、年間35兆円以上も予算を管理していて、なおかつコロナ騒ぎでワクチンだけで10兆円、その他病院補助など大盤振る舞いでいくら使ったかわからない、けた違いの金を惜しげもなく出したようですから、100億円に満たないはした金など構っておれるかというところでしょうか。
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ドクターヘリを夜間飛ばすには、、、

https://twitter.com/morishige1953
日本にドクターヘリを導入した素晴らしい公明党の議員の方のいつもの口癖で、夜間飛行ができないドクターヘリを補完する防災ヘリの活躍で、、、という切り口があります。
日本の防災ヘリは素晴らしい運航技術を有していて、防災ヘリがその補完するらしいのですが、30年で5機以上も墜落して30人以上の犠牲者を出しているようですが、ドクターヘリは一人の死人も出していないのでそう捨てたものではないと思うのですが、、、
ドクターヘリを夜間飛ばすためには何を準備すればよいかということから検討し始める必要があります。
今現在ほぼ、誰も検討していない様子で、導入当時は知ったかぶりの外野勢力が、暗視ゴーグルさえあればできるなどと適当なことを吹いていて、慌て者が今にも始めそうな危ないところでした。
その後ドクターヘリの夜間飛行につながる準備条件は何かという合意すらなされた様子がないのですが、いまだに防災ヘリは飛べるけれどもドクターヘリは飛べないという人がいるので、ドクターヘリパイロットは悔しいことでしょう。
防災ヘリはパイロットは複数いるようですから、夜間、緊急で飛んでも、朝からの勤務は別のパイロットができますが、ドクターヘリはパイロットの資格条件や、飛行経歴などが一番厳しい条件の運送事業なので、一日の勤務時間は12時間以内で、上番の時の準備、引継ぎ、下番の時の引継ぎなどのため、パイロットは一日に3名が必要で、現在の3倍のパイロットがいることになり、一つの基地当たり、10名程度今の5倍のパイロットがいることになります。
防災ヘリのパイロットは自家用機なので勤務時間や飛行経験、最近の着陸回数など、何の制限もないので、免許されあれば可能となっています。
ドクターヘリも同じように病院が所有して自家用機にすれば可能だといえますが、30年で20機程度は墜落するでしょう。
防災ヘリは夜間の救急にどのようなところへ着陸しているのかよくわかりませんが、ほとんどろうそくの灯り程度の今の公式の夜間照明設備でやっているのか、それとも昼間のように明るい空港の照明程度を準備しているのかよくわかりませんが、ドクターヘリも旅客機の着陸する空港のような明るいとことだけなら問題はないでしょうけれども、どの程度の照明で合意するかはむつかしいところでしょう。
夜間飛行を含めて24時間運航なら、日常の点検や故障に備えて、予備機が大変重要になり、どの程度予備機を確保するかも大いに議論するべきでしょうけれども、あまり話し合うような様子もないようです。
検討事項はほぼ無限にあって、金と人と技術、いずれもむつかしい問題で、ドクターヘリ運航の30年間、ほぼ何の議論さえないようです。
それでも防災ヘリや夜間飛べるけれども、ドクターヘリや夜間飛べない、、、となっているようです。
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新米のつらさ ドクターヘリ、パイロットとドクター、、、

ドクターヘリの運航で様々な局面に際して、判断を下して次の行動を決めるのは、医療面ではフライトドクターが、ヘリの運航面ではパイロットが決めるということになります。
パイロットでもドクターでも、そのほか全然関係のない仕事でも、ある場面で決断をして次の行動に移る場合、新米は自ら持っている経験や技術、そしてその都度入って来る情報で判断を強いられることになります。
もちろんベテランは過去から積み上げた多くの情報を持っていて、技術も高く、どのような困難でも間違いのない判断を下し、困難な状況を切り抜けて、良い結果を出すということになります。
新米はどうするというと、他から情報を得たり、技術的な支援や受けることによって自らの能力経験不足を補って、良い結果を出すということになります。
同じヘリで一緒に飛ぶ、同じような新米であっても、フライトドクターとドクターヘリパイロットでは決定的に違う対応方法となり、パイロットはつらいということになります。
新米のフライトドクターの場合、初めから救急医ということは少なく、救急医になるまでは医師免許を取って、研修が終わるt時期には内科や外科、脳外科など自分の専門分野の経験技術を身に着けるため、救急医になりたてでフライトドクターになると、多くの困難にぶち当たるようです。
出動要請が入り、飛び立つとすぐに患者情報が無線で送られて来ると、特に重症の場合でも自分の専門分野の患者ならずいぶんと落ち着くようですが、経験の少ない分野の患者の場合は不安に襲われるようです。
パイロットは経験したことのない場所への離着陸、飛行地域での経験のない悪天候、強風など、ドクターと同じような不安要素が待ち受けていたり、急に襲ってくることがあると大いに不安となります。
初めからベテランはいないのは当たり前で、徐々に経験を積んで腕を上げていくしかないのはパイロットもドクターも同じでしょう。
ここで同じような状況でのパイロットとドクターの決定的な違いは何かというと、パイロットはほぼ支援を受けることができないのですが、ドクターヘリの救急医の場合は、基地病院の上司や先輩医師の支援指導を受けることができるという強みがあります。
初期には電話しかありませんでしたが、今では、患部の写真やエコーの画像やモニターのデータをネット回線で送ることもできるようになったようですし、技術は発達しているようです。
ドクターヘリパイロットの場合は指導を受ける入れてくれる相手はほぼいませんし、事故や不安全につながる操縦上の操作判断は瞬間的なものも多いので、電話で指導を受けることができないもので、一瞬の修正操作はだれも助けてくれることはありません。
つまりドクターヘリのパイロットはどんなに新米でも運行上の判断はすべて自分でするしかなく、ドクターが上司の電話で相談するように指導や判断のアドバイスを受けたいと思っても無理ということになりつらいところです。
若いころは、緊急性のない通常の運航では先輩やや上司に運航についての助言を得たような経験もありますが、ドクターヘリの場合はその時間的余裕はないでしょう。
ということで同じ新米でも救急医よりドクターヘリパイロットのほうがつらいということが言えるでしょう。