ヘリコプターの日を決めた人、、、、



 少し前のことですが4月15日に車のエンジンをかけてナビに電源が入ると今日はヘリコプターの日ですと教えてくれました。

 4月15日がヘリコプターの日として一応認知されているようですが、一般的にはあまり知られていないようですし、全国的にこれと言った行事も行われていないことは寂しいものです。

 ヘリコプターの原理を歴史上はじめて考えて記録に残っているのは絵画モナ・リザを描いたレオナルドダビンチで、4月15日はその誕生日に当たるそうですが、ヘリコプターの日は日本国内だけの記念日です。

 それを決めたのはもうすでに死去されていますが、元朝日航洋の社長で東大全学連の闘志でセゾングループのオーナー堤清二氏の先輩であった、高橋 英典という方です。

 社内でオーナーがさん付けで呼ぶ唯一の人だったそうですが、1970年代にいきなり清二氏が招請して関連会社の社長になって1980年に朝日ヘリコプターの社長になり、社名を朝日航洋に変えることから次々と政治家らしい施策を打ち続けました。

 ヘリコプターの塗装デザインをすべてオリジナルなものに統一すると言い出して、登録前の輸入したばかりの新品のヘリの塗装を剥いで塗り替えさせ、結果、数年ですべて今のデザインに変えさせました。

 女性パイロットは宣伝に使えると言い出して、運航部門の幹部の反対を押し切って採用して、訓練し機長として飛ばすことに成功し、十分に宣伝効果はあったのですが結果的には不幸にして事故死してしまいました。

 日本航空事業連合会のヘリ部会長として、ヘリコプターを日本国中に認知させるとして、ヘリコプターの日を設定して航空祭などを開催し相当な効果があって、ナビから今日はヘリコプターの日ですと言うほどではありますが、ややしりすぼみになっていることは確かなようです。

 しかし、毎日のニュースなどメディアにヘリコプターが出てこない日はなく、軍民合わせて2000機程度しかない小さな勢力の割には認知度やニュース性がかなり高いと言えるでしょう。

 その割には、ヘリコプターというものに対する正しい知識や認識が低いのは確かで、これはやはりかなり問題で、ヘリコプターに関する課題や問題点が解決されていく場合の足かせになっているように思います。

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ヘリコプターの振動、、、、



 ヘリコプターは大きなローターが回転していて、さらにしっぽではテールローターやフェネストロンと言う小型のローターが回っているほか、エンジンはタービンやコンプレッサーが高速で回転するほか、機体の各部が空気の流れが乱れて発生する振動もあります。

 つまりヘリコプターとは振動の塊の様な乗り物で、機内で注射などの医療行為がうまくできないような状態が発生することがあります。

 そこでオスプレイなどは大きなローターが2つも回っていて振動で医療行為が出来ない、MD900はテールロータがないからその点有利だとかいろいろと印象操作を誘導するような説明がなされるようなことがあります。

 ロータやテールローターなどは静的なバランスは各翼の中に入れる調整用の重りの重さで加減したり、空気中を回るときのバランスは小さなタブやピッチ変更などで回転する軌跡を調整し同じところを通過するようにします。

 一般的には全速度域で振動を最小とすることは難しい場合が多く、巡航速度付近と、ホバリング時の振動が最小となるような調整することになります。

 さらに運用中での振動の変化が大きくあるのは、前進飛行からホバリングに減速する場合、また逆にホバリングから巡航への加速の場合の低速時に大きな振動は常に発生します。

 特に吊り荷のワイヤーの小さな伸び縮みなどに共振してヘリ全体が巨大な振動に包まれてしまう場合もあり、いずれにしてもパイロットは振動の大きい速度領域をいかにスムースに振動を少なく通過するかが腕の見せ所となります。

 ヘリコプターの機体構造の各部が経年変化とともに痛むのは、振動と荷重と言うことになりますので機体愛護の精神からも振動のない飛び方をするのがヘリパイロットの経験と腕と言うことになります。

 ヘリの振動に異常があるか、あるいは各領域での振動の値が強いか、あるいは少ない方だとかの判断は難しい面があるのですが、それは人間の間隔がすぐに慣れてしまうからで、ヘリを乗り換えたり久しぶりに飛ぶ場合は、最初の5分程度が結構適切な感覚での判断ができるのですが、10分も飛ぶと慣れてわからなくなります。

 回転するローター関係の振動の他、エンジンの振動や、機体ので空力的な振動の発生もあり、振動の異常を確実に判断して墜落の危機を不時着で防いだり、見逃してテールローターがふっ飛んで墜落してしまったりと運命的なことも起こります。

 離陸して加速して50ノットを超えると異常な振動が起き、巡航速度に加速に従って大きくなり、原因がわからず、減速すると消えたことがありました。

 患者さんを乗せていたのですが、安全を期して予防着陸して救急車を呼んだことがありました。

 ローターなど各部を目視点検したのですが原因がわからず、いろいろと考えたところ、シートベルトの端末がドアに挟まれて少し機外へ出ていたのが高速でバタついて機体を叩いていたのではないかと結論で無事復旧しました。

 しかし原因がわかってよかったのですが、同じように振動して5分後に墜落する可能性もあり、ヘリコプターにとっての異常振動は下手をすれば命取りになります。

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失敗作だったMD900、、



テールローターのない安全なヘリと言う触れ込みでずいぶんと期待されて登場したアメリカ製のへり、MD900は殆どパッとしないままこの世から消え去りそうです。

 たしか日本では朝日航洋以外で導入したのはたしかダダの1機、朝日新聞だったと思いますが、これはテールロータに代わるものが胴体の中に装備されていて、その分高周波の騒音が少ない為、低空飛行を得意とする朝日新聞には都合がよかったということでしょうか。

 世界的に見ても使っているところは軍民を通してほとんどなく、ロンドンの救急ヘリが使っている程度でした。

 理由は簡単で同程度のへりと比較して、テールローターがないだけで1億円も高いそうですから、メリットはなさそうでした。

 しかもキャビンのスペースが同クラスのヘリでは一番狭く、比較的小さなヘリで済む報道ヘリやドクターヘリであっても、ただの一度でも他の機種を使うと狭さには我慢できないようです。

 一部の医療関係者の間では、ローターがないので振動が少なくて、オスプレイや他のヘリに比較して、簡単に機内で注射することが出来るというような評価を読んだことがありますが、実はヘリコプターのローターやテールロータの振動は厳しく基準以内に収まっていて、ほぼ素人は体感できることはなく、もし体感出来る程度ならすぐ、調整が必要で放置しておくと各部に不具合が出ることになっています。

 ヘリの振動や揺れと言うもので機内の医療行為に影響が出るものは気流による揺れが主な原因で、逆にMD900はテールローターのない分、方向操縦の効きが悪く、その影響で横方向におかしな揺れを伴うことが多いようです。

 また、ローターが大変細い形状のファイバー製で大変軽くできていて、オートローテーション着陸が大変困難で今回の350の事故同様、しかも一番容易な広い飛行場への不時着に失敗して大破しています。

 もう一つ言えることはテールローターのないノーターシステムが大変優秀な設計なら、後継機に少なくともどこかが採用するはずですが、まったく使用されることなく1機種で終わるようです。

 まともな運航関係者、経営者ならとても買い入れるような機種ではなく、しかもまともな医療関係者ならドクターヘリに使うような機種ではないのですが、コードブルーなんちゃらいうドラマでいかにもと言うように取り上げれれていましたが、一番早く消える運命にあったようです。

 優秀な機種なら他社や医療機関がこぞって導入していたはずですが、いわゆるドクターヘリのあだ花と言う運命で消え去っていくようですが、ヘリには罪はなく、使うほうに理由があったのでしょう。

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ヘリコプター 高度が高くなると、、、、、

和歌山ドクターヘリ1 (1569)

 長野県や富山県の防災ヘリは標高が3000メートル以上の高地でホバリングして救助の吊り上げなどを行うのでヘリのパイロットとしてはベテランでかつ高度な技量を持った者が必要だとよく言われます。

 ではヘリコプターが高度がより高い所を飛ぶとどのような変化が生じてくるかということが重要で、その変化、つかり空気が薄くなるにしたがって起きる性能低下はどのようなものかということを知り、操縦や操作にどのようなことが必要となるのか知っておいて運用する必要があります。

 ヘリコプターは一般にどの高度であっても、ホバリングと最高速飛行において最大の馬力が必要であり、それはエンジンが出す出力と、ローターが発生する最大揚力の2通りの要素があります。

 エンジンもローターも高度が上がるにしたがって、空気が薄くなるのでそれに従って性能が落ちてくるのですが、温度によって違うのですが、一般に6000メートルで地上の空気密度の半分となりますので、エンジンもローターも性能はおおむね半分となります。

 ということは単純計算では、地上付近で10トンの最大重量でホバリングできたヘリは6000メートルでは5トンになってしまいますので、その時の機体の総重量、機体の重さと燃料と、搭乗者の重量の合計が5トンでやっと浮いているということになります。

 今から3000メートルのアルプスへ救助に向かう場合には、フライトマニュアルの性能データ表を用いて、救助する地点の標高や気温を使ってその時の最大重量を算出し、離陸時の重量を計算し、燃料を積む量を決めます。

 ただし、ヘリの機種によっては、ローターに入る馬力を連続最大の時間の制限がある場合と最大馬力の使用時間が無制限のヘリがあるのでホバリングで救助する場合は連続最大で計算する必要がある場合と最大馬力が長時間使える機種があります。

 ローターに入るエンジンの出せる馬力とエンジン単体の最大馬力には余裕がある大きなエンジンを積んでいることが普通で、フラットレートエンジンと呼びますが、特に多発機では、1200馬力のローターへの馬力のヘリで900馬力のエンジンを2台積んでいる場合には、空気密度がぼぼ3分の2程度の上空まで1200馬力出せることになっていて、気圧低下による馬力低下を防ぐ大きなエンジンを積んでいます。

 ただし、ローターに同じ1200馬力が入っても、最大揚力は空気密度の低下とともに低下するので、1200馬力が3000メートルまで使えるにしても支えられる最大重量は低下するので、どの程度低下するかは性能表で確認し、実際の低下の体感は何度も飛んで習得しておく必要があります。

 これらはすべて空気密度に影響を受ける要素なので、夏場の高い気温では空気密度が低くて性能低下が大きく、冬場は空気密度が高いので性能の低下は少なくなります。

 ヘリがホバリングではなく速度を出して飛ぶ場合には、50ノット程度の最低馬力で水平飛行ができる速度の場合はホバリング時の半分以下になるので、この速度では6000メートル以上でも十分飛行可能ですが、ホバリングはできないということになります。

 高空でヘリが受ける影響はこのようなじぇり自身の性能の他、風による影響が大変大きくて、10ノットの5メートルの風でロータートルクが10%も低下するので低い馬力でホバリング可能ですが、逆に言えば級の風が変化すればいきなり落とされるということになります。

 実際の運用は最大使用馬力で行うことはなく一定の余裕を取っての重量設定となりますが、物資輸送の場合は最大重量まで運搬するのですがその場合は燃料が最小、風が良好、という条件の時に一発勝負で輸送することがよくありました。

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ヘリコプターのカバー

豊岡ドクターヘリ (26)

 昨日のフランスの事故の記事の写真で排気口になぜカバーをかけるのかという書き込みをいただいたので、今日はヘリにかけるカバーのことについての記事を取り上げます。

 民間のヘリ会社で新規にヘリを買い入れるとまず機体を野外に駐機する場合に使うカバーをテント業者に作ってもらいます。

 胴体全体を覆うようなカバーをかけるのは日本だけで海外ではエンジンの吸排気口とローターを止めておくブレード先端のカバーを付ける程度で全体を覆うようなカバーはほとんど見たことはありませんでした。

 日本特有の機体愛護精神の表れか、雨の多い天候によるものなのか、あるいは防犯上のものなのかいずれにしても機体の胴体を覆うような大きなカバーを着けています。

 エンジンの吸排気口にカバーをつけるのは、、夜間係留中にエンジンに異物が入って、そのままスタートするとエンジンが壊れる恐れがあるのでそれを防ぐ意味なのですが、悪意の犯罪者がエンジン内や燃料タンクに異物を入れる可能性があるからです。

 悪意のある犯人がカバーを外して悪さをした後、元のようにカバーを戻しても、前日に括ったひもの結び方や、カバーの位置などで微妙にわかることがあり、そのようなときにはより慎重な点検をすることになります。

 ヘリはドアーには軽四程度の簡単なカギが付いていますがこじ開けるのは簡単で無線のヘッドセットを盗まれたりしたことがありますが、エンジンスタートはR22など一部を除いてカギはなく、事情を知ったものならヘリを盗むことは簡単です。

 悪意を持った人間以外に悪さをするのは、小動物や鳥、昆虫などがヘリの中へ侵入することで特にエンジンはしばらく暖かいのでしっかりとカバーをしないと鳥が入ったりする可能性があります。

 また機内にはマムシやブト、南方ではサソリなどがないる恐れがあり、飛行中に出てくるとコクピットはパニックになり大変危険な状態となります。

 このようにヘリのカバーは夜間屋外に係留するときには大変重要で、前日にカバーをかけておいた状態がもとのままかだれかが触ったかすぐにわかるということが大変有効であったと思います。

 ちなみに農薬散布で農協にお世話になっていた時には必ず現地に若者が夜通しで警備してくれましたので安心でしたが、酔った担当者が軽トラでバックするときにKH4にぶつかり、風防が割れたことがありました。

 当人は保険があるから弁償しますと、平身低頭でしたが、整備士が数百万円はすると告げたら青くなって一挙に酔いがさめたようでした。

 このような事情を長く経験しているとドクターヘリが一年365日運航するのに屋外へ駐機し続けるという神経が理解できませんでした。それも運航会社がそれでよいと言っていたようです。

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プロフィール

bell214b1989

Author:bell214b1989
35年間のヘリパイロット生活 
最終5年間はドクターヘリでした。

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