ドクターヘリ防災訓練に参加??、、、、

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230901/k10014180721000.html
去る9月1日は関東大震災からちょうど100年目ということで主に関東地方などで例年のように防災訓練が行われたようです。
100年前に大災害があったということで防災意識の高揚のための行事で、多くの機関が参加して訓練を実施しているようですが、実はその後阪神大震災や、東北震災、熊本など各地で大災害が起きている関係で、9月1日に防災訓練をしないところも多いようです。
ということで日時はバラバラになっていっるようですが、実はドクターヘリが防災訓練へ招かれて訓練会場へ行くことが結構多く、大いに疑問を感じているのですが、今でも相当多くの県でドクターヘリが任務をそっちのけで出かけているようです。
特にドクターヘリというものを導入している実績を市民に自慢したい知事や政治家がいい顔をするために、実務を離れて基地病院から離れるということはあまり関心したものではありません。
大阪、関西空港で航空機事故を想定した防災訓練を実施したときに、だれが計画したのかは知らないのですが、大阪ドクターヘリと和歌山ドクターヘリの2機も任務を離れて参加させたのですが、大阪ドクターヘリは関西空港への飛行中に実任務がかかって、急遽目的地を変えて、救命現場へ向かいました。
和歌山ドクターヘリは着陸後にドクターナースが、ヘリから1キロも離れた、想定事故の旅客機で救急処置の実演をしているときに、県内から実働要請が入って、現場着が15分も遅くなってしまいました。
実際に任務についているドクターヘリは防災ヘリや警察ヘリなどと違って、緊急性が高い任務なのですから、訓練に参加するなら任務を外すか、予備機を使って参加するべきでしょう。
政治家や行政担当者がアピールのために余計なことをするのはやめろと言うべきなのですが、今現在でも任務中のドクターヘリを訓練などに参加させている県はかなりありそうですが、救急患者を助けることが少し遅くなってもかまわないらしいということになります。
ヘリ会社は予備機を持っていることが契約条件になっているのですから、必要な経費を払って予備機を飛ばせばよいだけなのですが、どうも理解していない輩が多いようです。
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オスプレイ 訓練高度60メートル 危険??

https://www.tokyo-np.co.jp/article/263274
米軍のオスプレイの事故原因発表と同時に訓練の最低高度が60メートルまで下げられたのは危険だという非難の声が多く出ているというような報道があるようです。
一般に日本の航空法は広い海面や平原などは高度制限がないほかは最低150メートルと決められているので、さぞや危険だという印象があるようです。
航空機の最低安全高度は規則で決められる場合を含めて、離着陸の時にはゼロなので、パイロットは高度ゼロで飛ぶことは日常的にはあるということになります。
ただ離着陸の場合は障害物がないことが保証されていますので、電線や樹木などに衝突する危険性はないということになります。
もう一つの条件はジェット機は200キロ以下になると失速して墜落しますので、それ以下のゆっくりした速度で飛ばないので、実質的に障害物にぶつかる可能性があるので、150メートル以下は禁止されていることには合理性があります。
ところがオスプレイを含めてヘリコプターはホバリングという飛行は速度ゼロで安全に飛べるように設計されていて、高度を下げるにしたがって速度を任意に落とせば障害物にぶつかる可能性は圧倒的に低くなり、飛行機とヘリの最低安全高度が同じ値であるということには合理性がないと言えるでしょう。
150メートルの高度で速度300キロで飛ぶ場合と、15メートルの高度で30キロで飛ぶ場合は地面の流れが同じになるので、障害物にぶつかる確率は同じになります。
つまりヘリはどれだけ飛行高度で飛んでも、高度や障害物の状況で速度をゼロまで落とせるので、低く飛ぶ危険性は相当程度ないと言えるでしょう。
ということでオスプレイが作戦上の必要性から60メートルで飛ぶ必要が出たときには、自由自在にそれなりの速度に落として飛ぶので、何ら特段の危険性はないと言えるでしょう。
それよりも戦闘機が400ノットで低い谷間を縫って150メートル程度の高度で、隠密の行動を取る場合のほうがはるかにリスキーと言えるでしょう。
高度と速度の関係ではヘリは速度ゼロまで落とせるので、ドクターヘリなど救助任務のヘリはどこへでも着陸して良いということになっていますが、実は一定高度以下の場合、速度ゼロにしても、見えない電線などの障害物にぶつかる可能性があるのですが、パイロットはじめ乗組員の命は犠牲にしてもよいという例外規定だともいえるでしょう。
普通民間のヘリは障害物など安全性が確認された場所へしか着陸できないことになっているのに、救助の場合は例外で、その時にヘリパイロットはスーパーマンになるように思われているようです。
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海保 操縦訓練性 耳抜きできず引き返し、、、

https://news.yahoo.co.jp/articles/492bfda48540fb94e0a2ba191f057e1312667549
ネットニュースに海保の操縦訓練性が降下中、耳抜きができなくなって、出発地の北九州空港へ引き返し、徐々に降下して着陸したというニュースが入っています。
インターネットのニュースにはこのような取るに足らない、何らニュース性がないつまらないニュースも多く出ていて、あきれる日が多いのですが変更ニュースや素人専門家のおかしな意見など色とりどりです。
とわ言えこのつまらないニュースを題材にブログを書こうとする筆者も同類項で文句も言えませんが、、、、
急降下するときに、内耳の空気が耳管を通して口腔のほうへ抜けないと鼓膜の外側の気圧が高くなって、激痛になり、へたをすると鼓膜が破れるそうです。
完全に抜けないと3000フィート 1000メートルでも破れるそうですから、破れたら重症となります。
旅客機で着陸前に飴を配るのは唾液を多く出して耳管の通りをよくするためだそうです。
写真は航空自衛隊の航空生理訓練の様子で、この急降下の状態はこの一連の訓練の最後にあって、確か1分間に3000フィートの降下に相当する気圧の上昇を体験します。
途中で耳抜きができなくなったら、加圧を止めて鼓膜が破れないようにしますほか再上昇してゆっくり降下し、無事に終われば訓練用のチャンバから出れますが、抜けなければ出れないことになります、、、、そんなことはありませんが。
飴を配ってくれませんので、米軍で内緒でガムを口に入れていたパイロットが、誤って気管に飲み込んで死亡した例があるそうです。
旅客機は普通、毎分500フイート以下の降下しかしないような着陸をしますので、ほぼ普通の人は耳抜きができないことは稀ですが、戦闘機は毎分3000フィートの降下はあり得ますので、飛行訓練に入る前には、耳管の詰まりを防ぐ意味で自分を含めて相当数が鼻中隔湾曲の矯正手術を受けた記憶があります。
海保の訓練機はセスナ172の軽飛行機のようですから、普通 毎分1000フィートていど以下の降下しかしないので、花粉症や風邪で相当調子が悪かったのでしょうか。
気圧の変化量は低高度ほど大きく、同じ3000フィート差でも20000フィート付近のと地上付近のそれでは半分以下の変化なので、地上付近の着陸降下では急降下が耳にこたえることになるほか、8000フィート以下は与圧を利かしていないので、もろに圧力差が出ます。
ドクターヘリの着陸も原則、降下率毎分500フィート以下なのですが、3000フィートを巡行すれば6分も前から降下する必要があり、どうしても急になるときには、階段状に降下する手を使います。
パイロットは空気圧や空気密度、外気温度などにも気を遣う状況があって、いろいろな知識が必要となっています。
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ファースト ソロ、、、、、

今日の話題はパイロットならだれもが通過してきた道で一生忘れない瞬間と言えばファースト ソロでしょう。
NHKの朝のドラマで、上五島、東大阪、パイロットというキーワードの女性パイロットのことを取り上げてやっているそうですが、一回も見たことがないので詳しいことはわかりませんが、ソロフライトのことを最近やっていたそうです。
大河ドラマも朝ドラも大昔はよく見ていましたが、戦後80年も過ぎているのに同じテーマでドラマを作るとか、同じ歴史上の人物ばかりをテーマにするとかあまりに知恵のないマンネリもいい加減にしたらということで、興味が失せました。
自分は東大阪出身で、上五島空港で214B、AS330と計2か月以上も訓練を受けたパイロットとしては今回は見てもよさそうなものですが、あまり興味がわかないというところです。
せっかくのテーマですからファースト ソロについてはパイロットとして、強い思い出がよみがえるので、取り上げてみます。
我々 航空自衛隊のパイロット訓練コース 71-B クラスは 1971年のB, Aクラスに続いて、2番目にパイロットの資格を与えられるクラスで、長友が叫ぶブラボー、Aクラスはアルファ、Cクラスはチャーリーでしたが、、、
1月ほど座学でみっちり絞られて、飛行訓練に入って、全員ほぼ10時間飛んで、いよいよ12時間過ぎたらファーストソロという一番大事な時に、自分が降りて交代した、自分のペアーの同期生が滑走路上から横転して、草地に墜落してしまいました。
接地操作が高起こしになって、教官の修正が遅れたためのようでしたが、幸いふたりともけがで済んだのですが。
、基地は10万時間の無事故表彰の寸前での大事故が起き、教官も学生も異常な緊張状態となってしまい、ソロ寸前の我々はどうなるのかと思ったものでした。
幸いひと月以内にはファーストソロに出してもらい、パイロットとしての門出はあまりにも厳しいものとなりました。
空自のパイロット候補生は規定時間否にソロフライトができなければ自動的にパイロットへの道は絶たれ、次の訓練は受けられないことになっていて、退職していく仲間を見送ることになります。
その後過程を進むごとに機種が変わり、その都度単独飛行の科目は様々あるのですが、離着陸のほか、単機でアクロバットを行うエアーワークソロ、夜間飛行ソロ、編隊飛行ソロなどなど次々と科目が進みます。
それでも忘れないのはファーストソロで、滑走路にラインアップして、スロットルを前に出す瞬間、ふと後ろの席を振り返って空っぽなのに感激し、エイヤーと離陸したものでした。
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ヘリコプターパイロットの訓練、、、、、

ヘリパイロットが行う訓練にはさまざまな種類があって、適宜適切に必要な事項について訓練を行って審査するという制度がないと、各種ヘリは安全確実に飛ばないことになります。
安全確実に飛ばないとどうなるかというと、任務遂行中に墜落して、けが人、死人など犠牲者が出ることになるか、ヘリが壊れる、あるいは任務が遂行できないということが起こります。
先日、中日本航空の物資輸送中のヘリがつり荷をぶら下げるロープを送電線に引っ掛けてあわやという事故がありましたが、パイロットの不注意や経路選定ミス、誘導整備士の不手際など多くの事故要因が考えられますが、今回のような特殊な飛行作業をさせるにあたって、訓練が適切であったかどうかも大きな事故要因となります。
群馬県防災ヘリが山岳地で雲にまかれて墜落した事故は、ベテランと言われていた、新人パイロットが長年に渡って、実はテレビ局の報道取材しか経験がなかったということが後になってばれていますので、訓練が不十分であったとしか言いようがありません。
このようなことを考慮するとき、ヘリパイロットの訓練には大きく分けて、その乗るヘリを飛ばすための訓練と、ヘリを使ってする仕事、ドクターヘリであるとか、防災ヘリであるとか、遊覧飛行であるとか、物資輸送であるとか、仕事をする上で必要な訓練の2通りの訓練があります。
もう一つあると言えばどの地域で飛ぶかという地理的な経験があります。
ある特定の種類のヘリを飛ばす訓練と審査認定は、ほぼ、航空局の審査官が試験で確認しますが、作業の能力があるかの審査は航空局の審査官が審査するだけの経験も能力もないので、運航会社や、消防警察、海保、などの運航主体が訓練と審査を行うことになっていますが、実態はピンキリで、ドクターヘリの場合などは全く訓練審査がないと言ってよい状態でしょう。
つまり 飛行経験が少ないピンキリのパイロットにとっては非常に大きな危険性がはらんでいる可能性があり、群馬の新人パイロットの防災ヘリがいきなり墜落したことと同じことが起きても全く不思議はないでしょう。
ドクターヘリの新人パイロットは地域の着陸地のうち、狭くて難易度が高い着陸地、屋上ヘリポートなど特殊なものについては実際に離着陸して、経験しておくべきでしょう。
地域内で特殊な地形や、送電線などが複雑発見しにくいような場所、降雪時や強風時に要注意な地域などは訓練を行っておくべきでしょう。
全国各地の新人ドクターヘリパイロットがこのような訓練を行っている様子がほぼないのですが、実は、実際に着陸する場所の多くは、人命救助の場合のみに航空局の事前許可なしに着陸するように取り扱っているので、訓練を目的の離着陸ができないことになっています。
1万時間も山岳地で物資輸送を専門にやってきたパイロットにとっては、全く問題にもなりませんが、1000時間程度のひよこならほぼ自殺行為となりますし、60歳近くて1万時間飛んでいても取材ヘリしか乗っていなければ相当な訓練が必要でしょう。
儲けがなければ成り立たない民間ヘリ会社にそのような訓練をやる余裕はなさそうなのですが、まさか民間会社自ら危険ですとは言えないでしょう。
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